18日、FBI(米連邦捜査局)が「シルクロード」という違法薬物などの密売サイトを摘発した。
その結果、当局には大量の仮想通貨であるビットコインが押収された。
仮想通貨が押収されるとは、なんとも分かりにくい。いや、そもそもビットコイン(Bitcoin)なるものがなんだか分からない。
ビットコインについては記事の最後に触れ、使ってみたい人の為に、その入り口となるサイトを紹介しておいた。
このように分かりにくいビットコインであるため、世間ではFBIがこの大量のビットコインをどのように処分(売却)するのか注目している。
FBIが処理方法を検討しているこのビットコインは2万9655ビットコインだ。ビットコインは固定したレートを持っていないため、現在のレートではだいたい2700万ドル(約28億円)らしい。莫大な金額だ。
摘発を受けた「シルクロード」は閉鎖された。サイトを創設した男も逮捕されている。
他にこの逮捕された男が所有を主張している14万4336ビットコイン(!)も発見されている。約1億2800万ドルだ。
ビットコインの普及が進んでいる事を知らされる事件だ。
恐らくビットコインはオークションに出されるのではないかと考えられている。売却のタイミングによって、その価値は大きく変動する。
さて、ビットコインについて、簡単に触れておきたい。何しろ私も良く分かっていない。
ビットコインの出自は伝説めいている。その仕組みが書かれた論文を書いたのは、「ナカモト・サトシ」という日本人だというのだが、このナカモト・サトシの正体が不明なのだ。
単位はBTC、あるいはビットコイン。物理的な紙幣も硬貨もない。完全な仮想通貨あるいはデジタル通過と呼ばれている。
中央銀行のように発行主体がなく、管理国家もない。但し現実の通過、例えば円やドルとの交換は可能だ。それはウェブ上の「取引所」で行われる。
謎の日本人であるナカモト・サトシがビットコインの原理を論文にして発表したのは2009年5月だった。
するとネット上のハッカー達がこれに飛びついた。彼らが気に入ったのは、「非・中央集権」という思想だったらしい。
そして論文を元に、ハッカー達がビットコインを開発し、普及させた。だから今でもビットコインはオープンソースである。
じゃぁ、どうやって発行されるのか。ビットコインはユーザーが「mining」(採掘)という作業により、高度な演算問題を解くことで発行される。
当初は当然ながらIT関係者が中心となり利用され始めた。その後徐々にビジネスでも使われるようになったが、特に注目去れ始めたのは、2011年から起きたキプロス金融危機だったという。
このとき、ビットコインはあたかも実物資産の金の様に信頼されたらしい。
ただ、前述の様に、リアル貨幣とのレートは変動する。しかもかなり激しく変動するため、リアル貨幣に交換する際には為替リスクが発生する。
そのことを好機とみた投機家たちも多いようだ。
また、今回の事件で明るみに出たように、資金洗浄や不正取引の決済に使われやすい性質を持っている。何しろ金融機関が取引に介入しないため、手数料が低く抑えられ、又、ネット上の仮想通貨であるため、容易に国境を越えてしまう。
このようなビットコインについて、今のところ各国政府や中央銀行は慎重な姿勢を示している。
インドでは政府が警告し、取引所が閉鎖された。中国では法的に保護されていない事を理由に金融機関による使用を禁止したようだ。
一方、欧米諸国は禁止するといった措置はとらずに、規制をかけた上で利用を容認する方向の様だ。
ちなみに我が日本では、昨年12月に日本銀行の黒田総裁が記者会見で言及している。
「金融研究所を中心に調査研究はしている」
今年のニュースでは1月20にフィンランド中央銀行の発表がある。
フィンランド中央銀行は、ビットコインを通貨として定義しないと決めた。
では何か。彼らはビットコインを商品に分類したのだ。なるほど。
フィンランド中央銀行の監視担当責任者ヘイッキネン氏は取材に答えている。
「(ビットコインは)法律に定められた公的通貨の定義に当てはまらない。法律で決済手段は発行者に管理責任があることが明記されており、ビットコインは決済手段でもない。現段階ではどちらかと言えば商品に相当する」
さて、なにやら鵺のようなビットコインだが、もっと詳しく知りたい、あるいは使ってみたい、という人は、とりあえず以下のサイトを見て欲しい。動画も用意されている。
『weusecoins』
http://www.weusecoins.com/ja/
『ビットコインとは?』(動画)