2014年01月25日

イスラムを襲う仏教? ミャンマーでロヒンギャ族が40人以上殺害された可能性

23日、国連のエイモス人道問題調整官はミャンマー政府に調査を依頼した。その内容は、ミャンマー西部のラカイン州マウンドー地区で市民が多数殺害されたという情報があったからだ。

今月、同地区のイスラム教徒であるロヒンギャ族が40人以上、仏教徒のラカイン族に殺害されたという情報が入っているが、これをミャンマー政府は否定している。

ピレイ国連人権高等弁務官は言う。

「(ミャンマーで)40人以上が殺されたとの信頼できる情報がある」

ミャンマー政府は「完全な誤報」だと反発。

しかし一昨年も、少数派であるロヒンギャ族と多数派の仏教徒であるラカイン族は、2度も大規模な衝突をしており、この際に192人(250人以上とも)が死亡し、14万人が避難民になっているのだ。

そのため、この度のロヒンギャ族殺害事件についても、国連はあり得ると考えているのだろう。

しかもこのときの難民達は、未だに避難生活を強いられている。

ピレイ国連人権高等弁務官の情報では、まず9日にロヒンギャ族の8人がラカイン族に殺害された。

続いて13日には40人以上がラカイン族だけでなく警察にも殺害されたとしている。

警察も殺す側にいたとなれば、ロヒンギャ族はミャンマーでは誰にも助けを求めることができない。

この国連側の情報に対して、ミャンマーのイェートゥ大統領報道官は否定する。

「外務省が国連に情報が間違いだと伝えた。国連の信頼性が失われかねない」

どちらが正しいか、今のところ不明だ。

しかしミャンマーの非政府組織であるアラカン・プロジェクトはロヒンギャ族が襲撃されて死亡者が出ていることを肯定している。

犯行グループは刃物を使ってロヒンギャ族を刺殺したという。

しかしミャンマー政府はやはり仏教グループの容疑を否定した。

ところでこのロヒンギャ族殺害に関する一連の事件は、ミャンマー国内では「民族浄化運動」と表現されているらしい。

もし、ミャンマー政府がこの「民族浄化運動」を黙認しているのだとすれば、由々しき事態となる。

国連側は言う。

「ロヒンギャ族は、世界的にも最も迫害されている民族のひとつだと評価されている」

と。



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