2014年01月21日

中国で医師が鳥インフルエンザで死亡。アミノ酸の変化で進化したH7N9型ウイルス

中国は上海市の衛生当局によれば、上海市内の総合病院で働いていた外科医の男性31歳が、今月の18日にH7N9型鳥インフルエンザで死亡したことが確認された。

上海では昨年の3月に、世界で初めて鳥インフルエンザが人に感染したことが確認されていた。それ以降も中国本土、香港、台湾で200人を超える感染者が出た。

しかし医師が感染したのは初めてという。

院内感染が疑われるが、病院側はそれを否定している。

「鳥インフルエンザウイルスに感染した患者は受け入れていない」

この病院は浦東人民病院で、確かに呼吸器科の患者は最近増加したという。しかし、H7N9型ウイルスの感染例は出ていなかったという。

しかし、死亡した外科医の感染経路が不明なため、既にH7N9型ウイルスが人から人に感染しているのではないかと、不安が広がり始めた。

今回、上海で18日に鳥インフルエンザで死亡したのはこの外科医の他1名で計2名となる。もう一人は77歳の農民。

既に中国南部の地方では、今年になってからH7N9型ウイルスに感染したのは55人と言われており、そのうち11人は死亡した。

上海当局は感染の拡大を防ぐために、家畜卸売市場を1月末から3ヶ月間閉鎖することを決定した。

しかし専門家は言う。

「今月末から始まる旧正月の帰省・観光ラッシュにより、ウイルスの拡散はいっそう加速化するのではないか」

しかも恐ろしいことに、中国科学研究院の最新研究結果では、H7N9型ウイルスの4箇所の重要なアミノ酸が、変異を起こしていることが分かったという。

この変異によって、人の呼吸器細胞との結合が可能になったため、人への感染の可能性が高まっているのだという。

WHO(世界保健機関)のグレゴリー・ハートル報道官は言う。

「医療関係者が死亡すると次の懸念が起こる。すなわち病院など医療施設は人から人への感染が発生し得る場所だということだ。われわれはこのケースについて可能な限り詳しく追跡調査するつもりだ」

また、FAO(国連食糧農業機関)は21日に発表した資料で警告する。

「今月31日から始まる春節(旧正月)期間中、鳥インフルエンザの感染が増加する恐れがある。連休中は多くの人が移動するほか、春節を祝う料理のため生きている家禽が家庭で処理される」



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