2014年01月19日

中国、悲願の国産空母建造着手。将来は最低でも4隻の空母保有目指す

18日、中国遼寧省の王a・共産党委員会書記は、同省の人民代表大会で中国初と成る国産空母を同省の大連市で建造中であることを明らかにした。

これは中国当局が国産空母建造を公式の場で明らかにした最初となる。

この空母が完成するまでに6年掛かる予定だ。そして将来は最低でも4隻の空母を保有する見通しだとも示した。

空母4隻が揃えば、いよいよ東アジア地域での中国軍事力プレゼンスが増す。そのため、周辺諸国は警戒するであろう。

既に上海でも国産空母の建造計画が本格的に進められているとも言われているが、こちらについては公式な発表はされていない。

既に1隻目となった空母「遼寧」は2012年に正式配備されたと中国は発表していた。但し、こちらは旧ソ連軍の空母ワリャークを改修したものだった。

中国は習近平政権での強兵路線を進めている。昨年の11月には東シナ海に防空識別圏を設定したことの延長線上にこの空母建造があるのだろう。

中国共産党筋は言う。

「領有権問題で敵対する日本や東南アジアに対し威嚇効果がある。南シナ海での中米の海軍対決が現実になる恐れもある」

脅しとも、恐れとも取れる談話だ。

実は国産空母は中国の悲願だった。海軍司令官や軍事委員会副主席を歴任した劉華清氏が回顧録に記しているところでは、1970年代には既に空母保有を海軍が当時の最高実力者であるケ小平に要請していたという。

「早急に空母を建造すべきだ」

しかしケ小平は許さなかった。

「資金不足で時期尚早だ」

これは当時のケ小平の外交方針による。その方針は「韜光養晦(とうこうようかい)」と言われ、国内の経済力が充実するまでは主要国とは対立を避けてひたすら低姿勢を貫いておけ、という方針であった。

特にケ小平は露骨な軍事力拡大を国際社会に見られてしまうことで「中国脅威論」が高まることを恐れた。

中国脅威論が高まってしまうことで、中国への投資が減少することを恐れていたからだ。

そして中国はこの方針を守り続けてきた。軍事力も拡大しつつも、空母建造には着手しなかった。

しかしこのところ挑発的な軍事力拡大を誇示しているのは、既に経済力が充実したと判断しているからだろう。いよいよ空母建造を明らかにしたのだから。

北京の国際問題専門家も言っている。

「習近平政権になってから、これまでと考え方がまるで変わった。外国の批判を気にしなくなり、軍事力を隠すよりも、むしろ積極的に見せるようになった」

ところでこの空母をどう運営するのか。共産党筋は次の様に話しているという。

「空母は南シナ海など中国から遠い海域に展開される。釣魚島(尖閣諸島)は近過ぎるので使うことはないだろう。しかし、中国海軍は空母を持つことで、自衛隊に対し心理的に優位に立つことができる」

米軍は勿論だろうが、ここでは日本の自衛隊はが意識されている。

6年後の中国がどうなっているか、分からないが、日本を含めた周辺諸国に取っての脅威は強まる。


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『中国初の空母誕生。戦闘力としてはかなり怪しいが、国威は上がるだろう』(2012/09/24)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/293976870.html



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