2014年01月17日

タイ、内戦化する懸念が拡大

17日の昼、タイの首都バンコク中心部で行進中だった反政府デモ隊に、何者かが爆発物を投げ込んだ。

この爆発で、38人が負傷した。「バンコク封鎖」と呼ばれる反政府デモが13日に行われて以来、最も多くの負傷者が出てしまった。

この爆発を、地元のメディアが目撃している。現場は繁華街近くだった。

爆発物が投げ込まれたのは現地時間で午後1時頃だ。デモ隊はステープ元副首相が率いていた。

すると道路脇の3階建ての廃墟からデモ隊めがけて爆発物が投げ込まれたのだという。

犯人は覆面をしており、単独だったようだ。

デモ隊を率いていたステープ元副首相は30メートルほど離れた地点におり無事で、すぐに安全な場所に避難している。

投げ込まれたのは、手投げ弾のような物だったという。そこで犯人が隠れていた廃墟を捜索したところ、他にもM16自動小銃やナイフ、無線機などが発見されている。

ただ、投げ込まれた爆発物は、性能が低い爆弾ではあった。

しかしこの数日、やはり低性能の爆発物が、最大野党である民主党のウェチャチワ党首と同僚のパリバトラ・バンコク都知事の自宅にも投げ込まれているなど、バンコクの治安が脆いということを示している。

それだけではない。バンコク各地で、反政府デモ隊の野営地が走行中の車から発砲されるという事件も起きている。さらにデモ隊、警官、政府支持派が衝突することで、8人が死亡している。

これらの状況を見たプラユット陸軍司令官は内戦を懸念して言う。

「状況が悪化すれば、東南アジアの大国の1つであるタイがちょっとした内戦状態に陥る可能性もある」

当然、軍も警戒を強めているのだ。さらに、

「一連の爆発事件の背後に武装グループが存在する可能性がある」

とも推測している。

ただ、反政府デモ隊の首都封鎖はこの5日間で縮小している。初日は10万人以上の参加者がいたが、現在は約1万人だという。

それでも来月2日の議会選挙に向けて、さらなる混乱が生じる可能性があるのではないかという懸念が生じている。

というのも、反政府デモ隊は、選挙よりも先に政治改革が必要だと主張しているからだ。



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