2013年12月11日

22年一緒に暮らした三毛猫ぽっぽ。楽しかったね。

今日の午後1時50分ころ、我が家の三毛猫「ぽっぽ」が息を引き取った。

22年も一緒に暮らしてきた。人間でも生まれてから成人になっているほどの長い年月を共に暮らしてきた。

大事な大事な家族の一員だった。

とても丈夫な猫で、ほとんど動物病院の世話にもならず、我が家の歴代の猫では最も長生きした。

最後の3ヶ月ほどは寝たきりで、ご飯も自分では食べられない状態だった。妻が食事を食べさせ、私が排泄の手助けをしなければ成らない状態だったが、意思表示だけはできていたので、声を掛ければくりくりの目でこちらを見て「にゃん」と鳴いていた。

特に最後の1ヶ月ほどは、頻繁に動物病院で輸液をせねば脱水状態になってしまうほど衰弱した。

それでも心拍は力強く脈打っていたので、本当にタフな猫だ、と獣医さんにも言われた。

22年の間に、我が家では最も多いときで4匹の猫がいたが、ミミという11年目で突然死黒猫以外は皆長生きで、ぽっぽはその中でも断トツだった。その次に長生きしたのは、獣医から「10日くらいしか生きないだろう」と言われた全盲の斑猫のりまきだった。

のりまきについても以前ブログに投稿した。

『全盲の幸福な猫』
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/294486488.html

ぽっぽは私たち夫婦が以前暮らしていた世田谷区上祖師谷のアパートの前の林に捨てられていた。近所のガソリンスタンドの店員が数匹の子猫をそこに捨てていったのだ。恐らく野良猫が産み落とした兄弟猫たちだったのだろう。

それを知った近所の市会議員の奥さんが、子猫達を拾い集めてガソリンスタンドに「猫を捨てるな」と突き返してきた。

しかし猫たちはその後、単に別の場所に捨てられ直しただけだったろう。

ところが子猫たちの中で一匹だけ、好奇心が旺盛だったのか群れからはぐれていた子猫がいた。夜になると林の中で「ぴー、ぴー」と鳴いていたので私の妻が気付き、拾ってきた。

部屋に戻ってきた妻の手のひらの上には、小さな三毛猫がちょこん、と座っていた。

仕方ないので、ぽっぽと名付けて一緒に暮らすことにした。他の子猫たちは恐らくのたれ死にしたであろうから、ぽっぽは強運の持ち主だったと言える。

既に我が家にはにゃん太という大きな雄猫がいたが、ぽっぽは雄猫のにゃん太の腹の下に潜り込んでは「乳をよこせ」と鳴いていた。にゃん太は迷惑がっていたが、特にいじめることもなく、ぽっぽが大きくなってからは一緒に遊んでいた。

ぽっぽとにゃん太.JPG
■ぽっぽとにゃん太■

ある日、ぽっぽはにゃん太と外に遊びに行ったままにゃん太だけが帰ってきたことがあった。ぽっぽは戻れなくなったらしいのだ。近所を探し回ったが、見つけられなかった。

もう帰ってこないだろうと諦めた2週間後に、迷い猫を探しているというポスターを見た誰かが保護してくれて、偶然にも行きつけの動物病院に預けてくれていたのがわかった。

ぽっぽはがりがりに痩せて発見され、帰宅するとビニールを吐いたりしていたので、飢えて迷っていたのだろう。しかし強運なぽっぽは再び我が家で暮らすことになった。

我が家では現在、既に5匹目の右京というアメリカンカールの雄猫が居るが、ぽっぽは我が家の全ての猫と付き合いがあったことになる。

ぽっぽミミにゃん太.JPG
■ぽっぽミミにゃん太■

特に突然死してしまった黒猫のミミとは、いつもつるんで悪さをしていた。いつも悪知恵の働くミミがいたずらを企画して、ぽっぽが付き合うというパターンだった。あるときは、とうとう襖に穴を空けて貫通させてしまい、首謀者のミミはえらく妻に怒られた。

ぽっぽとミミ.JPG
■ぽっぽとミミ■

ところでぽっぽは猫草を食べるのが誰よりも上手だった。

ぽっぽ猫草.JPG
■ぽっぽ猫草■

だから、にゃん太とミミが死んだ後にやってきた子猫だった右京にも猫草の食べ方を教えていた(ように見えた)。

ぽっぽと小右京.JPG
■ぽっぽと子猫の右京■

しかし右京が巨大化すると、うっとおしいと迷惑がっていた。私も気付くのが遅かったが、ぽっぽは既にばあさんだったのだ。

ぽっぽと大右京.JPG
■ぽっぽと成長した右京■

そして、ぽっぽはいつもお気に入りの椅子の上で過ごしていた。

ぽっぽ椅子の上.JPG
■ぽっぽ椅子の上■

そして良くすまん寝をしていた。

ぽっぽすまん寝.JPG
■ぽっぽすまん寝■

しかし昨年辺りから、この椅子にも上れなくなるほど年老いていた。それからは床に置かれた小屋で過ごすようになった。

ぽっぽは野性的なにゃん太や悪知恵の働く猫たちに比べて、あまり目立たないおとなしい猫だった。

でもだれよりも長く居てくれた。

ぽっぽ、みんなと一緒で楽しかったね。長い年月を一緒に居てくれて、ありがとうね。ゆっくりお休み。

ぽっぽ全身.JPG
■ぽっぽ全身■

ぽっぽアップ.JPG
■ぽっぽアップ■



posted by しげまる | Comment(4) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 白い猫特有の青い眼が印象的ですね.ご冥福をお祈りします.
Posted by Ladybird at 2013年12月13日 10:07
Ladybirdさん、コメントありがとうございます。
本当に良い子でした。寝たきりになって世話が掛かるようになってからも、生きているだけで可愛いと思えたものです。
寂しくなりました。
Posted by 管理人 at 2013年12月16日 09:02
しげぞうさん、こんばんは。

色白でとても気品を感じますね。
ぽっぽちゃんも、しげぞうさんや奥様に
ありがとうって感謝してくれているような
気がします。
Posted by spacelight at 2013年12月19日 00:00
spacelightさん、コメントありがとうございます。
今でも寝る前に、「ぽっぽ、お休み」と言う為にぽっぽが介護用ワゴンの上で寝たきりになっていた部屋を開けてしまうことがあります。
ぽっぽが生きていたときは、常夜灯をともしていたのですが、今は真っ暗なので、「ああ、ぽっぽは死んだのだった」と改めて気付き、寂しい思いをしております。
猫も22年も一緒に暮らすと、大切なパートナーですね。
Posted by 管理人 at 2013年12月19日 09:39
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