2013年11月18日

ウィグル族弾圧の実態を隠す中国政府

先月末から今月の頭に掛けてウィグル族に関する記事を3つ投稿した。

『中国の天安門での自動車事故は、ウィグル人によるイスラムのテロか?』(2013/10/30)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/378938523.html

『中国共産党を揺さぶるイスラム』(2013/10/31)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/379037411.html

『ウィグル人弾圧をテロとの戦いにすり替える中国』(2013/11/01)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/379125311.html?1383798630

そして4回目となる。

16日、中国新疆ウイグル自治区カシュガル地区マラルベシ県セリブヤでのこと。斧を持った9人が警察施設を襲撃したという。

その結果、9人の襲撃者は全て殺され、警察関係者も2名が死亡、2名が負傷した。

ここは民族対立の地だ。同自治区政府が事件発生の日に、ミニブログ「新浪微博」に声明を書き込んだことで分かった。

ただ、声明では襲撃者の民族は明らかにされていなかったが、襲撃者の内の一人の名前がウィグル族らしいという。

中国政府はかねてより、新疆ウイグル自治区での暴動は、独立主義者や海外のイスラム系テロリストによるものだという印象を広め続けてきている。

しかしウィグル族の人権団体はそれを否定する。ここではウィグル族が政府から差別を受けているのだと主張している。

何しろこの地域は天然資源が豊富だ。だから中国の国有企業が多く進出している。しかしこれらの企業の仕事は、大量に流入してきた漢族により独占状態にあるのだ。

つまり、地元のウィグル族は、自分たちの土地から出る資源による利益を、ことごとく漢族に奪われているという状態にある。

その結果、経済的な格差も広がってしまった。

この度の襲撃事件が起きたセリブヤでは、4月にも地元の住民と警察が衝突して21人が死亡したとされている。

そして例の10月下旬に起きた、天安門前の自動車突入・炎上事件が発生している。

しかし17日になると、当局は「社会秩序は正常に回復している」とし、インターネットで調べても、16日の事件については既に削除されているらしい。

と、ここまでは主に中国当局の発表による事件のあらましだ。

この16日の襲撃事件について、米政府系放送局「自由アジア放送」では別の事情が報道された。情報源は「世界ウイグル会議」が現地から得た情報だという。

それによると、この襲撃事件の発端は、

「当局側がウイグル族青年を射殺したのが発端」

だというのだ。有りそうな話だ。従って「襲撃では無い」のだという。

つまり当局はこの事件の事実を隠蔽しようとしているらしいのだ。実際、ある全国紙の編集者は言う。

「共産党宣伝部からこの件について取材も論評もしてはいけないといわれた」

情報規制が敷かれていたのだ。またしても、だ。

また、北京の人権派弁護士は言う。

「この地域ではウイグル族と政府の対立は深刻。いつどんな衝突が起きてもおかしくない。当局の発表だけでは今回の事件の全容はわからない。しかし、9人全員を射殺する必要があったのか、ウイグル族の当局への不信感はますます深まるだろう」

世界ウイグル会議はこの度の事件の背景について語っている。

「中国共産党が第18期中央委員会第3回全体会議(3中全会)後に、ウイグル族に対する武力弾圧を強化したことが背景だ」

事の発端は、中国当局者(警察か?)がウィグル族の青年を殴ったことらしい。騒ぎになったので、当局者がその青年を射殺してしまった。

それに反発したウィグル族の若者達9人が警察に抗議に押しかけたところ、皆殺しにあったのではないかというのだ。

国際社会は、中国当局の発表を鵜呑みにはしないだろう。



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