2013年10月18日

安倍晋三首相って悪魔だったのか。国家戦略特区関連法案がもやもやしている

国民の期待に支えられて登坂した安倍晋三首相だが、やっていることと言えば、日本を米国なみの格差社会にし、国家主権を米国に売り渡そうとしていることばかりだ。彼は米国、経団連のポチになろうとしているのか。

いまだデフレまっただ中であるというのに、消費税増税を決めてしまったことで、税収は減少し、国民の不可分所得も減少し、GDPは減少し、財政は一層悪化するであろう。

また、デフレは需給ギャップの問題であるにも関わらず、いたずらに供給を過剰にしてさらにデフレを悪化させるTPPという自由貿易に参加し、あらに経済成長という大義名分を振り回して規制緩和を進め、さらに供給過剰(デフレ悪化)を促進してしまう自由競争を煽っている。

安倍晋三はどうやら、首相になった途端に悪魔(経団連とか米国の資本家とか?)に魂を売り渡してしまったようだ。我々は今、冗談抜きで殺され係っている。

さて、話題が散らばってしまったので、国家戦略特区関連法案に戻したい。

17日、政府は国家戦略特区という地域限定で従業員を解雇しやすくすると言う悪魔の制度を導入することを見送ることにした。厚生労働省が反発したためだ。

「雇用ルールを特区だけで変えるべきではない」

これに対して合理的な反論ができなかった。

何しろ分かりにくい。どうやら政府は外資系企業に便宜を図って、解雇で揉めない様に、解雇をし易い明確なルール作りをしようと考えているとしか思えない動きをしているからだ。そのことを、「何がしたいのか?」と指摘されるとしどろもどろになる。

例えば良く取り上げられていることで、有期雇用で5年働いた契約社員等は、正社員の「ように」定年まで「契約社員のまま」働けるルール作りを政府は目指しているが、これはいったいなんだ?

なぜ、契約社員が「正社員」になれるルール作りをしないのか、奇妙な話である。

つまり、政府がやっていることは、解雇しやすくしたり、正社員を増やす必要がない特区を作って外資を呼び込もうという話ではないか。これでは進出先の国の国民を搾取し、資本家の利益だけを追求するグローバル企業の片棒を担いでいると言われても仕方が無い。

安倍首相は臨時国会の所信表明演説で言った。

「日本は世界で一番、企業が活躍しやすい国を目指します」

これ、補足すると、「日本の国民を、グローバル企業が自由に搾取して、資本家がより豊かになれる国家を用意して差し上げます」と言っている様なものだ。

そして打ち出した国家戦略特区関連法案の目玉が、俗に言われている「解雇特区」である。

なんでも規制緩和と呼べば良いことのように印象づけられるらしいが、要するに、解雇による紛争で企業の負担が増えないように、予め紛争の芽を摘んでおきましょうという法案である。

まるでTPPのISD条項の雇用版だ。

政府は解雇特区により、「優秀な人材を集めやすくする」と言っているが、これは裏返せば、いくらでも気楽に人材を「試し食い」できることを示しており、安定した雇用を国民に与えないことを示している。

今回は厚生労働省が抵抗したことで、より進んだ議論が行われていないが、政府が目指すところはおぼろげに見えてきているではないか。

それにしても解雇特区についてはTPPのように、なんだかこそこそと進められている。山井和則民主党議員は言う。

「解雇特区については有識者のワーキンググループが話し合っていますが、いつ会議が開かれ、どういう議論がされたかも非公開。会議には労働者の代表が入っていなくて、国際ルールにも反しています。しかも、具体的な解雇の基準、細かいガイドラインは法案成立後に決める方針で、よく分からない。こんなやり方は前代未聞です」

しかし今週中に国家戦略特区法案に解雇規制緩和を盛り込もうというのが安倍内閣の意向だ。そして11月上旬には関連法案を閣議決定したいらしい。

しかも安倍晋三首相らは、現在、労働者の基本的人権を守っている労働契約法16条「第十六条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」を「岩盤規制」と呼んで敵視している。

このことについても前述の山井和則民主党議員は言う。

「世界を見回しても、解雇しやすい特区なんて聞いたことがありません。クビ切り法案は当初、規制改革案に盛り込むつもりだった。しかし、世論の反対で潰された。そこで、今度は特区だけでやろうということになったんです。でも特区だけで解雇を認めれば、法の下の平等に反する。つまり、特区を風穴にして、やがて、全国で解雇規制を緩和するつもりなのでしょう」

と、ここまで書いていて、「なんだこりゃ」というニュースが入ってきた。

政府が、10年間はアルバイトや契約社員などの非正規雇用のまま雇うことができるように法改正を目指す方針を固めたという。

なんだって? 今年4月には、非正規社員が5年を超えて継続した場合は、(本人が希望すればだが)正社員になれるとしたばかりではないか。

つまりは、これで非正規社員は正社員になるために10年もお預けになるのだ。まじか?

既に総務省の調査結果では、今年4月から6月期の非正規雇用労働者は1881万人と集計開始以来最多になってしまった。一方、正社員労働者は前年同期比で53万人も減少し、3317万人になっている。

この状況を、政府は悪化させたいようだ。

また、国家戦略特区ワーキンググループが10月4日に発表した雇用分野の特例措置を見ると「やっぱり」と思わざるを得ない。

(1)解雇ルールを契約書面で明確にする
(2)有期契約で5年超働いた人が無期契約になれる権利をあらかじめ放棄できる

これらはどういうことかというと、労働者に対して、雇用の事前に、正社員になれないことを約束させる、ということではないか。

しかしワーキンググループは言う。

「企業が優秀な人材を集めやすく、優秀な人材が働きやすい制度環境を整えることができる」

言い換えれば、

「企業が気軽に、人材を使い捨てにできる」

であろう。さらにワーキンググループは言う。

「外資の日本進出を促し、衰退産業から成長分野への労働者の移動を進めることができる」

はぁ?ってなもんだ。たとえば先日まで衰退産業で働いていた、例えば旋盤工場の労働者が、英語を必須とする外資系のIT企業あるいは金融企業の優秀な人材として明日からは働くことが出来る、ということか?

あり得ないだろう。ばっかじゃなかろうか。

さらに今回は「議論の時間がない」として見送られたが、実はワーキンググループでは「ホワイトカラー・エグゼンプション」という労働時間規制の緩和も検討されているのだ。

これは何かというと、一定の年収があるホワイトカラー労働者の、労働時間の規制を無くす、ということだ。

もう少しかみ砕くと、残業したり徹夜したりしても、あるいは休日に働いても、残業代や割増賃金は払わなくても良い、という特例の導入だ。

驚くような内容だが、当然この特例は、「ブラック企業を野放しにしてしまう」との批判がでている。全く政府は何を考えているのか。

何を考えているのかというと、ワーキンググループの座長である八田達夫氏が言っていることで分かる。(メンバーは次のサイトで確認出来ます:http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/pdf/meibo.pdf

「基準がはっきりすれば、人を雇うことへのためらいをなくせるので雇用が増える。あいまいなルールで、決着をすべて裁判に任せるのは時間の無駄」
「(簡単に解雇するが給料は高い外資系企業などで)交渉力ある人まで縛るのは間違い」
「職業を選択できる人には契約の自由を与えていい」

現場を知らない滅茶苦茶な理論である。要するに、弱肉強食社会にして、突出した能力がある人間だけが美味しい思いをすれば良い、という話で、これでは国家が存在する意味が無い。彼らの頭からは、国民全体の幸福など、はなから除外されているのだ。

さて、この国は、どこへ向かっていくのか…。



posted by しげぞう | Comment(2) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>彼は米国、経団連のポチになろうとしているのか。

というか、元々ポチですよ。第一次政権のとき、選挙で惨敗しても責任を取らず権力の座にしがみついていながら、ひと月後に米国から帰ってきた途端、首相の座から降りたんですから。たぶん、やめろバカ!とか言われたんでしょうね。
Posted by   at 2013年11月09日 14:23
ああ、そういえばそうでした。その様に言われた可能性はありますね。
減反政策を止めるのも、農業の集約化というより、自由競争で農家を疲弊させて、アメリカに米市場を開放するようなものですからね。
Posted by 管理人 at 2013年11月09日 21:43
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