2013年08月22日

「Internet.org」運動をマーク・ザッカーバーグ氏が提唱。壮大な計画ではあるが…

21日、フェイスブックのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏が、「Internet.org」なる運動を始めると発表した。

「Internet.org」運動の目的を次の様に語っている。

「開発途上国の人たちにインターネットに親しめる機会を提供する『Internet.org』運動を行う。多くの人がインターネットに親しめるようになるという保障はない。そんなことは自発的にはできない。しかし私は(インターネット)接続が人間の権利だと信じ、私たちが一緒に努力すればこれを実現できると確信している」

なんとも壮大だが幼稚にも感じる計画だ。

中央日報などは、このプロジェクトにサムスン電子が参加したことを誇らしげに報じているが、そのメンバーを見ると、スウェーデンのエリクソン、台湾のメディアテック、ノルウェーのオペラ、フィンランドのノキア、米国のクアルコムなど7社だが──あれれ? 大御所がいないなぁ、と思った。

つまり、マイクロソフト、アップル、グーグルといった大御所が参加していない。ただ、この後、Twitterやリンクトインも参加する予定があるというから、賑やかなメンバーではある。

マーク・ザッカーバーグ氏に言わせれば、現在インターネットを利用できない人々が世界の約3分の2(約50億人)も居るのだと言う。

しかしインターネットは基本的人権なのだから、これを解消せねば成らないと言うのだ。

そのために、より安価なインターネット接続の開発が必要だ。そこで参加企業はスマートフォンなどのより安価な通信手段の開発や、より少ない帯域幅でのデータ送受信を可能にする圧縮技術、そしてなにより未開拓の地域でのインターネット回線事業の促進が必要になる。

ただ、マーク・ザッカーバーグ氏は大事なことを忘れている。世界には、インターネットが「使えない」というよりは「使わせてはならない」と考えている国もあるということを。例えば北朝鮮とかね。この辺りをどのように考えているのだろうか。あるいは、それこそインターネットを利用して革命(政権転覆)を起こさせようとでも思っているのだろうか。

そして、これらを実現するために必要な資金の額が明らかにされていないし、その原資も明らかにされていない。まぁ、まずは有るべき姿をゴールとして掲げ、手段はこれから考えれば良いということだろうが。

ちなみに大御所のグーグルなどは、新興国市場でのインターネット網を構築するために気球を使った「Loon」なる計画を発表している。これもユニークだが、どうだろうなぁ、と思う。

ところでこの計画を知ったComputerworldは、この実現には10年以上係るだろうという専門家のコメントを紹介しているらしい。だが、この手の専門家の予想は、大抵はずれる。

ここに冷めたおっさんがいた。

天下のビル・ゲイツ氏だ。彼は財団を通じて新興国の医療問題改善に取り組んでいるが、彼は何でもインターネットを普及させれば良いという発想に冷めたコメントを寄せた。

「マラリアで死にかかっている人にとっては(インターネットが)役に立つかどうかはわからない。子供たちが下痢をしているときに、それを緩和するウェブサイトはない。医療機関や学校をネットでつなぐことはいいことだが、本当の低所得国ではあまり効果はない」

うーむ、現実的な大人の意見だ。こういう意見は私好みかも。

一方、マーク・ザッカーバーグ氏は言う。

「発展途上国の人々には、依然として“ナレッジエコノミー”につながって参加するための大きな障害が存在している。Internet.orgは、こうした課題に立ち向かうために立ち上げた。」

何かが欠けているような気がして成らないが、このような野心は必要であろう。若いってすばらしい。

まぁ、早い話が、インターネット人口を増やしてビジネスチャンスも増やして儲けましょう、というのが本音か。



posted by しげぞう | Comment(2) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
インターネットを世界に普及させるということは、それまでの利用者による更なる発信を促すだけでなく、今まで情報・意見を発信できなかった多くの人々の意見に触れることにもつながる、決して営利目的にとどまらない評価されるべき計画だと思う。老いて頭の固い、もとい天下のゲイツの意見は、「人道支援につながらないプロジェクトはすべて無価値な、ないし価値の低いものだ」と取れる。差し詰め、6年以上も前に本職の第一線を退いた方にとってはもはや興味の無い事、といったところでしょうか。
Posted by at 2015年02月11日 23:01
コメントありがとうございます。

うーむ、おっしゃる事も確かに。
私的には、若い人はネット普及に勤しめば良いし、年老いて金がある人は、即効性のある人道支援に勤しめば良いかと。

二手に分かれて同時にことが運べば、やがて接点が出てくると思います。
Posted by しげぞう at 2015年02月11日 23:58
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