2013年08月19日

中国は不動産バブルを押さえ込めるか

18日、中国国家統計局は、7月の新築住宅価格が主要70都市中の69都市(つまりほとんど)で、前年同月比で上昇したことを発表した。

上昇率は高い。例えば北京では18.3%、上海では16.5%と、特に大都市での上昇が目立っており、2桁台の上昇はここ数ヶ月の現象だ。

実は中央政府は約4年も前から住宅価格の抑制を求めてきたが、効果が出ていないことが分かった。そのため、不動産バブルが懸念されている。

中央政府はどう出るか。不動産市場の過熱を抑えたいものの、経済が減速する中国では、多くの産業に影響を与えるとされている不動産市場のハンドリングは非常に困難なのだ。

国家統計局は声明を出している。

「7月の主要70都市の住宅価格は、初めて住宅を購入する人々の強い需要と最近の地価上昇で引き続き上昇した」

中央政府はこわごわ不動産市場に介入しているようにも見える。そもそも地方は中央政府の言うことを聞かなくなっている。

なぜなら、地方政府にとっては、土地の売却が貴重な歳入源となっているため、不動産市場が活況でなくては困る。

そのため、3月に中央政府が不動産規制措置として中古住宅売買にキャピタルゲイン税を課すと発表しながらも、北京以外は皆で無視しているのだ。

しかも中国の投資家たちは、中央政府が景気浮上のためにも不動産規制をむしろ緩和するだろうと踏んでいるという。

これでは加熱しないほうがおかしい。

実際に、7月の中国共産党政治局の声明では、不動産規制の継続には言及しなかったではないか、というのが根拠らしい。

その結果、減速気味の中国国内投資家にとっては、不動産以外の投資の選択肢が無いという状況にもなっている。このことがさらに不動産市場を加熱させてしまう可能性がある。

UBSのエコノミストである汪濤氏は言う。

「不動産市場の動きは引き続き内需の安定した成長にとって重要な源泉」

まぁ、そういうわけだ。

繰り返しになるが、中央政府の見方では、不動産業の景気は、約40種類の業種に直接影響しているという。そうなると、不動産市場を押さえ込むことは、約40種類の業種を失速させることになりかねない。

しかし不動産市場に活況があるとは良いながら、中流層にはますます手が届かない状態にも成っている。

彼らの不満はどこに向かうだろうか。

シティグループの中国担当シニアエコノミストである丁爽氏は言う。

「新指導部は前指導部よりも住宅価格上昇の許容度が高いようだ。政府が全国的な抑制策を発表する公算は小さく、政策を緩める可能性も低い。政府は住宅供給を増やすことで長期的政策を目指す公算が大きいだろう」

そんな読みがあるから、不動産価格の上昇は止まりそうも無い。

それでも中央政府は中流層が住宅を購入できない不満の強まりを懸念しており、今年に入ってからは所有する不動産への課税を強化してきたのだ。しかし効果は出ていない。

まぁ、おっかなびっくり手を打っている状態と言えるか。どこまで不動産市場が過熱するか、見物だ。



posted by しげぞう | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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