2013年07月19日

いよいよ世界初のiPS細胞の臨床研究が始まる

19日、田村憲久厚生労働相は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を人に使用する臨床研究について正式に了承し、意見書を実施機関である理化学研究所などに送った。

いよいよ、世界初となるiPS細胞の人に対する臨床研究が開始される。

臨床研究の対象は、加齢黄斑変性という目の難病だ。実施場所は、神戸市の理研発生・再生科学総合研究センターと、隣接する先端医療センター病院。

今回の臨床研究の目的は、安全性の確認が主となる。そこで6人の患者を対象に行うが、早ければ最初の移植が来年の夏以降であるという。

まだ対象となる患者は決まっていないが、条件は加齢黄斑変性の内の「滲出(しんしゅつ)型」と呼ばれる日本人に多いタイプだ。これは網膜の下から水がにじみ出て、黄斑部に障害を発生させ、視力に影響を与える。

このタイプの患者は国内に約70万人いると推定されており、この10年で約2倍に増加しているという。

また、条件には既存の薬が効いていないこと、矯正された視力でも0.3未満であること、視野の中心部が暗いことなどがある。

これらの条件を満たした患者の、それぞれ片目だけで行う予定だ。

では、どのようなことが行われるのか。以下、簡単な手順である。

まず、患者自身の上腕から直径4ミリの皮膚を採取する。

この細胞からiPS細胞を作成する。

このiPS細胞から、網膜色素上皮細胞を分化させる。

網膜色素上皮細胞を移植のための薄いシート状に増殖する。

ここまで約10ヶ月係るそうだが、これでやっと手術の準備が整う。

手術は全身麻酔で行う。網膜を傷つけている血管を除去する。

直径2ミリのシートを網膜の下に移植する。この手術は注射器で行われ、約3時間。

上記手術が終わってから数日で退院可能らしい。もちろん、退院してからも経過を調べるため、最初の1年間は1〜2ヶ月ごとに視力検査などを行い、その後3年間以上は経過観察となる。

なお、研究のためであるので、この治療は患者に金銭負担はない。

手術の結果が良ければ、網膜は改善され、視野の中心が明るさを取り戻し、視力の低下を抑えることが出来るという。

但し、副作用の可能性があるので、注意が必要となる。何しろ世界初なのだから。

まだ先は長いが、この研究の成果が、あらゆる難病の患者さん達に、希望を与えられることを祈りたい。



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