2013年07月19日

デトロイト市が破産。自動車王国の凋落

18日、ミシガン州のデトロイト市が、ミシガン州の連邦破産裁判所に対して、連邦破産法9条の適用を申請した。同法の申請では、最も人口が多い都市となる。

この破産法申請により、デトロイト市は債権者への支払いを停止し、財政均衡化と長期債務の削減に取り組むことができるようになる。

そしてミシガン州のスナイダー知事は、デトロイト市オール緊急事態局長に対し、破産法申請の権限を付与する書簡で述べた。

「この偉大な都市が住民と納税者のために財政の健全性を取り戻す最後の手段として、この必要な措置を承認する」

一方、オール緊急事態局長は、デトロイト市が流動性不足に陥ることを防ぐために、公務員の年金支給の削減などを提案した。

しかしミシガン州裁判所の判事は、この元市職員への年給支給削減を可能にする措置を暫定的に禁じた。但し、破産申請手続き事態は容認している。

ちなみにこれまでに破産法9条の適用を申請しているのはほかにはアラバマ州ジェファーソン郡、カリフォルニア州サンベルナディーノ市、ストックトン市などだ。

デトロイト市の衰退は、1950年代から既に始まっていたと指摘されている。このころから白人の住宅所有社が郊外に移り始めたからだ。自動車メーカーの人員削減はこれに追い打ちを掛けたのだとする見方もあるが、そうなると、最初のきっかけは何だったのだろうか。

デトロイト市の負債総額は180億ドル(約1兆8000億円)を越えると考えられている。もしそうなれば、2011年に40億ドルの負債で破産したアラバマ州ジェファーソン郡の4倍以上の負債となる。

このデトロイト市の衰退の原因は、一般的にはここに本社を構えるGM(ゼネラル・モーターズ)を中心とした米自動車産業が衰退し、それに伴って市内の産業が衰退し、それに伴う治安の悪化もあり、人口が流出し始め税収が減少したことにあるとされている。

何しろ人口の減少は著しく、最盛期は180万人を数えたが、現在は半分以下の約70万人にまで減少している。

当然、不動産価格も下落し、税収は落ち込んでいった。それでもインフラの維持費や公務員への年金支払いなどで、借金を重ねて財政難となっていった。

そしてこの3月、ミシガン州のスナイダー知事はデトロイト市の財政について非常事態宣言を行った。その上で債権者との協議が行われていたが、とうとう妥協点を見いだせず、破産申し立てとなったのだ。

現在、景気後退を脱したとみられている米国だが、ここにきてかつては米国産業の象徴だった自動車業界でありGMの本拠地であったデトロイト市の破産は、芽生え始めた米国人の楽観に影響を与えるかもしれない。

そしてこの破産法の適用申請が認められれば、財政再建の手段として、行政サービスの一部が停止するなどといった事態も起きるであろう。

するとますます人口流出が加速するかもしれない。



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