2013年04月05日

挑発しているのは米国か。朝鮮半島は軍産複合体に狙われているのか。(続)

昨日、北朝鮮のミサイル発射姿勢は、実は挑発しているのは米国側ではないのか、と書いた。

『挑発しているのは米国か。朝鮮半島は軍産複合体に狙われているのか。』(2013/04/04)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/353930262.html

本日、北朝鮮側に動きがあり、それに対する米国の反応が気になったので、その続きを書きたい。

5日の総合ニュースによると、北朝鮮が日本海側に移送したミサイル(中距離弾道ミサイルのムスダンと思われる)2基が、車両に乗せたまま特定の施設内に運び込まれ、密かに保管している状態にある、という(韓国政府高官談として)。

この状態を見て、米韓両国の当局は、北朝鮮が「不意打ち」で発射する可能性があると判断した。

その判断が正しいかどうかが問題では無い。「判断した」ということを表明したことが問題だ。つまり、米韓は「不意打ち」攻撃されるという理由を持って、先制攻撃を行う可能性が出てくるからだ。まぁ、私の杞憂であればそれに越した事は無い。

北朝鮮が発射すると言われているこのミサイルがムスダンだった場合、射程距離は2500〜4000キロといわれているから、現在の大凡の位置から発射すれば、グアム島に届く。

だから米国はグアムに最新鋭ミサイルシステムであるTHAAD(最終段階高高度地域防衛)システムを配備することを発表した。

しかしこのムスダン。発射角度を高くすれば、近くを狙い撃ちする事もできる。例えば横須賀も狙えるのだ。この場合はやっかいだという。

軍事評論家の岡部いさく氏によれば、横須賀などの近距離を狙った場合は、ムスダンはよい高いところから速度を増して堕ちてくるのだという。

そうなると、ただでさえ怪しい迎撃ミサイルSM-3ブロック1A(日米のイージス艦に搭載されている)の性能では、打ち落とせない可能性が高まる。

しかもムスダンは移動式発射台を使っており、発射準備に10分掛からないと言うから、どこから発射されるか予測できない。

この危険性が、米韓の先制攻撃の理由にできる。いや、米韓だけではない。

日本でも菅義偉官房長官によれば、日本政府は「弾道ミサイル発射に備え、破壊措置命令発出」検討に入った。

安倍晋三首相も4日に言っている。

「国際社会を挑発し、注目を集めるという今までのパターンよりも、レベルは確かに上がっている」

そして、金正恩第一書記の「駆け引きの経験の浅さ」が不安要因だという。

こうやって、日米韓が揃って、「不意打ち」の恐怖を表明し始めた。

しかも自衛隊幹部によれば、ミサイルはやはりムスダンの可能性が高いという。

「性能試験をこなしていないKN08にはまだ自信がないはずだ」

だからムスダンだろう、と。

そして別の自衛隊幹部は言う。

「核を持つ国が自国領土に届くミサイルを発射しようとすれば、米国は自衛としての先制攻撃も辞さない」

北朝鮮は常に口先だけの威嚇を続けてきたが、今回はそれでは済まない状況に追い込まれる可能性が出てきた。

日本にムスダンが堕ちないことを祈る。そのためにも、金正恩第一書記が実は駆け引き上手で有ることを期待したい。



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