2013年03月11日

中国で川に豚の死骸が3300匹以上流れてきたというおぞましい風景

スプラッター映画(ホラー映画の一種)のシーンではない。中国は上海を流れる黄浦江の上流で見られた現実の風景だ。

最初は9日に新民ニュースサイトの記者が発見したらしいとも言われている。

記者は松江区を訪れていた。その川、黄浦江は、なんと上海の水道水の取水口上流である。つまりここを流れている水の一部は飲料水となり上海の人々に飲まれている。

記者は川面に浮かぶゴミを何気なく視線でたどっていたのだろう。そこに豚でも、いや、トンデモないものが浮いていた。

豚の死体だ。それも一つや二つでは無い。あちらにも、こちらにも、といくらでも見つけられた。土手にも打ち上げられている。

ざっと見て数10頭の死体はあるだろうか。既に膨張していたり、腐乱して内蔵が飛び出しているものもある。

何より臭いがきつい。

ともかく飲料水の元である。関連部門はどこだ。報告せねばならい。

そしてまず、929頭もの死体が見つかったと新民ニュースサイトでは報じられた。

同時に関連部門は緊急会議を開き、すぐに上海動物無害化処理センター(そんなものがあったのか)で水質汚染の確認を行うべく対応することになったようだ。

しかし、豚の死体が川に浮いているのは、5日頃から見られたのだということも分かってきた。しかし、中国人にとっては、豚の死体が川に浮いていることは珍しくはないという。

中国新聞網も付近の住民の声を伝えている。

「川に豚の死骸が浮かぶのは初めてではないが、今回は頭数が多い」

おいおい、豚の死体は川に捨てるのが当たり前なのか?と思って調べてみたら、なんと上海には、この1、2年でも、年間に200頭前後の豚の死体が流れ着いているということが分かった。

すごい話だ。

そして11日の報道になると、豚の死体はもっと多かったことが分かった。1200頭以上だ、いや、2200頭以上だ、という具合に報道の度に増えていった。

そして最新の報道では、なんと引き上げられただけでも3300頭以上になるという(まだこの時点でカウント中!)。

この報道がされた段階では、水道水の汚染は確認されていない、とのことだが、上海の人々は当局の発表を信じていないようだ。そう、中国人は嘘つきだ、と同じ中国人が良く知っている。

また、死骸の一部からは、ウィルス感染が確認された。「豚サーコウイルス2型」というウィルスらしい。しかし当局の発表では、人体には害は無いウィルスだという。当然、中国人は信用していない。ただ、ネットで調べてみたら、確かに人への感染はないらしい。

何しろ、このところ、中国は汚染問題が目立っている。川だって豚肉だって、水道水だって何が起きてもおかしくない、ということだ。

まだこれらの大量の豚の死体がどこから流れてきたかは分かっていない。浙江省側からではないかと言われている。

また、これも凄まじい話だが、養豚業者が豚の死体を川に不法投棄するということも珍しくはないため、それかもしれないという。

しかし、3300頭もの豚を、一業者が不法投棄しただけとは想像することが困難だ。それとも中国の養豚業の規模というのは、それほど巨大なのだろうか。

そう思って他の情報も探していたら、どうやら豚の耳に標識が付けられていることが分かった。その標識から、上海に隣接する浙江省嘉興市の、複数の農家が捨てたらしいということまでは分かってきた。

それにしても3300頭以上とは尋常では無い。つまりは、捨てた農家は複数だが、その地域に豚サーコウイルス2型が蔓延したため、一斉に大量死したのかもしれない。

それでさらに調べてみると、上海市の南がこの浙江省嘉興市なのだが、ここでは6日に地元紙が、豚が大量死したことを報じていた。これ、関係があるのではないか?

浙江省嘉興市の住民によると、

「1月だけで1万78匹、2月には8325匹のブタが死亡した。毎日300匹以上が死亡し、死骸を置く場所さえない」

そう、確かに「死骸を置く場所さえない」と言っている。ということは、川に捨てたのかもしれないではないか。犯人は意外に簡単に分かるのではないか?

しかし上海では、畜産農家は家畜の死骸を処理所で処分するか、殺菌処理して埋めなければ成らないと義務づけられている。

ということは、やはり違法投機の可能性がある。当局は取り締まらないのだろうか。

それでも上海市松江区環境保護局の局長が言う。

「死骸の数はさらに増えるかもね」

という。こんな時に中国のスケールの大きさを感じてしまった。

そして続けた。

「水が汚染される恐れがあるため、早急に全頭を回収する必要がある」

手遅れでは無いのか?

さすがにネットでも騒ぎが広まり始めたので、上海市政府は11日にウェブサイトで声明を掲載した。

「豚の死骸の回収作業を継続しているとし、これまでに水質の汚染は確認していないが、水質を注意深く監視している」

しかし当局の対応が遅い、と中国のネットユーザー達は批判している。

現在当局は12隻のボートを出動させ、豚の死骸を引き上げているというが、早く引き上げねば、腐敗が進み、いよいよ水の汚染がひどくなる。

それにしても、気持ち悪い。


【後日談】

今日(3/12)のニュースを読んでいたら、地元住民たちから、

「豚は病気で死んだのではないか?」

との懸念が出ていることに対し、浙江省政府は、

「ブタは寒さで死んだ」

と説明していることを知った。

3300頭以上の豚が寒さで死に、川に捨てられたと?

中国人は、ますます中国が信用できなくなるだろう。


【後日談2】

その後、14日のAFP BB Newsの記事を見たら、上海市の発表では回収された豚の死骸は6600頭を超えたそうだ。

同市は市内の水道水の22%を賄っているこの水源の汚染に対して、住民から批判が相次ぐ中、

「水道水の水質は、国の飲用水の衛生基準の範囲内にある」

と声明を出した。これに対して中国版Twitterのウェイボー(微博)では、以下の様な書き込みが見られた。

「汚染されていないというのなら偉い人たちがまず飲んでみてほしい」

「主要河川に腐敗しかけたブタの死骸が流れているのに、衛生上問題がないのはなぜ? 答えは、これが中国での出来事だから」

なるほどねぇ。

同市は、まだ死骸の数は増えるのではないかと予想しているとのこと。





posted by しげぞう | Comment(2) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。このニュースを知って、私は初めて中国に行った時(まだ信号機がなくて職員の手動の頃)、豚が道炉端にコロンと死んでいたのを思い出しました。中国の人達は、特別なことには思わないのでしょうかね。それに、豚だけでしょうか。
Posted by spacelight at 2013年03月16日 23:00
spacelightさん、こんばんは。

そうですか、豚の死骸をその当たりに捨てる、ということは中国では日常的なのかもしれませんね。

それにしてもスケールが違います。

「、豚だけでしょうか」

恐ろしい想像をしてしまいました。

ところでブログの投稿がままならなくなっておりますが、とうとうTPP参加表明(といっても日本が勝手に参加表明しただけの段階)したので、いろいろ書きたい事があるのですが、なんだか頭がまとまりません。

デフレ脱却と良いながら、インフレ対策である自由貿易を進める矛盾に、安倍晋三首相は気付いていないのでしょうか。

他にもISD条項やらラチェット条約やら、ああ、どうかしている。
Posted by 管理人 at 2013年03月16日 23:50
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。