2013年02月17日

PM2.5より恐ろしい放射能が飛んでくるかもしれない

忙しくてブログの投稿が出来ずにいたが、その間も洪水のように様々なニュースが飛び交っており、焦っていた。

とりわけ話題になったのはロシアの隕石のようだが、これは1908年の「ツングースカ大爆発」と呼ばれた事件より小粒だ。

このツングースカ大爆発の原因はいまだに謎だが、個人的には五島勉氏の『ツングース 恐怖の黙示―遥か原爆以前に、突如、起きた核爆発の謎』(祥伝社:1977年)が非常に興味深い分析を行っているが、残念ながら絶版のようだ。

そして、空から堕ちてくる恐怖と言えば、同様に中国の大気汚染が話題になった。PM2.5が日本でも観測されたというものだ。

今回はそれらの延長で、もっと恐ろしいものが中国から日本に降り注がれるという話を取り上げることにした。

ずばり、放射能だ。

17日、つまりこのブログを投稿している今日のことだが、中国北部では初の原発となる紅沿河原発の1号機がいよいよ発電を始めた。日本との位置関係は以下の地図のようになる。


そう、日本の風上になりやすい。

当然、中国の原発技術を信用していない中国人自身が、インターネットなどを通じて反対運動を行っていた。

しかし当局は、この原発は安全で、現在深刻な状況になっている大気汚染や温室効果ガスの排出削減に有益なのだと宣伝している。

中国全体としては既に2011年8月(つまり3.11の後)に広東省深●(=土へんに川)市の嶺澳原発が稼働しているから初めてではない。

紅沿河原発は2007年8月から着工され、第一期として100万キロワット級の原子炉4基を建設している。これらは2015年までには全てが稼働する予定だ。

そして第二期として、2010年からの工事も始まっている。

この紅沿河原発の第一期に着工した4期の原子炉がフル稼働すれば、例えば2012年の大連の年間電力消費量を上回るのだという。遼寧省全体の電力消費量ではその16%を賄えるとしている。

しかし今度は中国人がナーバスになっている。何しろ高速鉄道の事故を忘れてはいない。今度も故障したら穴を掘って埋めるのか?今度は放射能が出るから、高速鉄道の比ではないぞ、というわけだ。

しかも最近、すぐ近くの北朝鮮が核実験を行ったばかりでもある。

当初は予定していなかったようだが、建設途中で福島第一原発事故があったため、慌てて周辺に放射性物質のモニタリング拠点を設けたらしい。

また、中国人が環境汚染にナーバスになり始めていることを受けて、中国政府はこれまた慌てて中朝国境沿いの都市での放射能観測数値の発表を始めている。

が、中国政府の発表をまともに信じる中国人がいるかどうか分からない。

前日の16日には、広東省広州市で北朝鮮の核実験に反対するデモが起きたばかりだ。核に敏感になっているときだ。

しかし実は我々日本人もびびらなければならない。国内の原発以上に、あの中国が運営する原発など、何が起きるかわからないではないか。

恐ろしいことに、紅沿河原発の近くの唐山市では、1976年に直下型大地震が起きているのだ。その際の死者なんと24万人(中国の発表なので、少なめの数字かもしれないが)だ。

また、前年の1975年にも約400キロ北東に離れた海城市で直下型地震が起きており、死者1千人を超えているという。

つまり、稼働開始した紅沿河原発というのは、直下型地震の実績がある地域にあるのだ。

しかしそんなことお構いなしに中国では原発の建設ラッシュが続いている。テピア総合研究所が2011年現在として作成した中国の原発位置を示す画像(http://sankei.jp.msn.com/images/news/130216/chn13021612240001-p1.jpg)に、私が日本の位置を合成したのが以下の地図だ。

○は既に運転中。△は建設中。□は計画中。

(クリックすると拡大します。)
中国原発位置.jpg

PM2.5は偏西風にのり容易に日本に到達した。上記の沿岸部にある原発で事故が起きれば、もっと容易く放射性物質が飛来するだろう。

と言うと、なにやら沿岸部の原発ばかりが気になるが、実は内陸部の原発も危ない。というのも、中国の内陸部で原発が計画されている場所はいずれも慢性的な水不足の地域なのだ。原発の制御に水は欠かせない。このことがどのような危険をもたらすか予測できない。

その予測の困難さは、中国政府がこれらの原発に関する情報をほとんど公開していないためだ。

世界中の原発の情報を収集分析している一般社団法人日本原子力産業協会の担当者もこぼす。

「安全対策の全貌がほとんどつかめない国という印象です。実態解明が難しく実にもどかしい。正直言ってストレスがたまります」

同協会のアンケート調査に対し、中国だけは常に無回答なのだという。

そして中国には、核によって人々が被害を受けても頓着しないという経歴があることも、同じ中国人や我々の不安を強めてしまう。

1964年から1996年の間に、中国は46回もの核実験を実施し発表している。この幾度もの核実験により、ウイグル族19万人以上が死亡し、129万人が被曝したというのだ。

また、上記の実験では、日本でも放射性物質の飛来が確認されており、大気や雨水から放射性物質が確認されている。

このときの核実験場(ウイグル自治区)から北部九州までは3800キロだが、現在建設ラッシュが続いている沿岸部の原発は1000キロ前後しか距離がないのだ。

他にも不安要素がある。これは高速鉄道と同じだが、実は原子炉の品質管理、安全管理、運営管理を行える技術者が不足しているらしいということだ。

これについては当の中国の専門家らが述べている。

「(原子炉の部品の)品質にばらつきが大きく納期も安定しない」

おいおい、大丈夫なのか?冗談じゃ無いぞ。

そして中国政府は2013年の既存原発の16基分を今後40年以内で25倍に増やすとしている。

ところがその拡張政策に、作業員の育成が全く追いついていないのが現状なのだという。

この「作業員の育成が追いついていない」というのは、まさにこの度大事故を起こした高速鉄道でも「現場の技術者の教育が追いついていない」と似たようなことが言われていたのだ。

いやぁな符合である。

そして、PM2.5より恐ろしいものが飛来してくることを覚悟した方が良さそうだ、という結論にいたるのだ。



posted by しげぞう | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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