2013年01月23日

アルジェリアの人質事件で見えてこない日本大使館の不思議

23日午前に行われた記者会見で、菅義偉官房長官が明らかにした。

「22日、7人の遺体を首都アルジェに搬送し身元の再確認が終わった」

早ければ24日中にも、7人の遺体と無事であった7人が帰国する。ただ、まだ3人の安否が分かっておらず、これについては菅義偉官房長官も、

「残念ながら、(情報は)無い」

と述べた。

安倍晋三首相の特使として派遣された鈴木俊一外務副大臣は、アルジェリアに到着すると、セラル首相と会談し、ブーテフリカ大統領に首相親書を渡す予定だ。同時にいまだ情報がない3名の安否の確認を急がせる。

前日の22日には、既に現地対策本部にいる城内実外務政務官がガブリア内務相と会談しており、亡くなった7人の遺留品回収を求めると同時に、アルジェリア国内での日本人の安全確保への協力要請を行った。

なお、アルジェリアに向かった政府専用機には、被害に遭った日揮の関係者らも同乗している。当然、亡くなった方々や無事だった方々の迅速な帰国を支援することと、残る3名の安否確認のためだ。

──と、ここまで各方面の関係者らの動きを簡単に書いてきたが、この間、アルジェリアの日本大使館の動きが見られない。どうしたことか。

このような緊急事態に、真っ先に邦人保護の活動や情報収集に動けるのは現地の日本大使館ではないのだろうか、と誰もが思ったに違いない。

しかし、日本大使館は、アルジェリア軍が人質をとった武装勢力への攻撃を行うという情報を掴んでいなかったらしい。これだけでも失態だが、その後の情報収集も満足にできていないという。

その日本大使館のトップは、川田司特命全権大使57歳だ。

川田司特命全権大使が外務省に入省したのは1977年。その後、在イタリア参事官、駐フランス公使を経て、アルジェリア大使に就いたのは昨年の9月だった。

ただ、この川田司特命全権大使には傷がある。2001年に外務省の裏金プール事件が発覚し、厳重訓戒を受けている。また、国連行政課長時代には、国連への出向職員に対して給与の二重払い問題を起こしている。

その川田司特命全権大使をトップとする日本大使館は、アルジェリア政府とのパイプを構築していなかったのか、軍の攻撃に関する事前通告を受けないばかりか、情報収集もできていなかったらしい。事件は起きていたのにだ。

これではいざというときに役に立たないではないか。実際、役に立たなかった。犠牲者も出た。

下世話な情報で恐縮だが、川田司特命全権大使クラスになると、年俸は3000万円前後(ボーナスや配偶者手当など込み)だという。

このような日本大使館の姿勢について、戦場ジャーナリストの志葉玲氏は日刊ゲンダイの1月22日号で語っている。

「イラクで邦人の人質事件が起きたとき、外務省の大使館職員はアルジャジーラを見て情報収集していたと聞きました。それほど、日本の大使館の情報収集力は乏しい。欧米の大使館は日常的に現地で情報収集しているが、日本はそういう危機意識が低く、コトが起きたときの交渉パイプもない。だから、われわれのようなフリー記者は、大使館をアテにしません」

当てにしません──って、いろいろ事情はあったのかもしれないが、この間の緊迫した報道には、日本大使館の役割が見えてこない。


以下、アルジェリア並びにマリ共和国関係の記事です。

『アルジェリア政府は、テロに屈しないために、人質を犠牲にしたのか』(2013/01/18)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/314066284.html

『マリ共和国へのフランスの軍事介入とイスラム武装勢力』(2013801/15)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/313564347.html



posted by しげぞう | Comment(0) | TrackBack(1) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

テロ集団「日本人だけこい!」→日本人だけを先頭車両に乗せる→アルジェリア軍が空爆→全員死亡
Excerpt: 1 :番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2013/01/26(土) 09:00:32.23 ID:b9031AEt0 ?2BP(1920)アルジェリア東部イナメナスの天然ガス関連施設で起..
Weblog: 【2chまとめ】ニュース速報嫌儲版
Tracked: 2013-01-26 15:03
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。