2012年12月28日

中国が独自の衛星ナビゲーションシステム完成

いよいよ中国が米国に依存しないGPSを稼働させ始めた。

27日、中国衛星ナビゲーションシステム管理弁公室の冉承其(ぜんしょうき)報道官が、北京の国務院報道弁公室で記者会見を行った。

「中国が自主開発した北斗衛星ナビゲーションシステムが完成し、中国および周辺地域に衛星ナビゲーション測位サービスの提供を開始した」

中国は2012年に、実は6基もの人工衛星を打ち上げていた。その結果、システムの精度とカバーできる地域を拡大してきている。

その結果、「北斗」は東経55度から180度をカバーし、その精度は水平・垂直ともに、10メートルだという。また、速度の測定精度は毎秒0.2メートルとなる。

冉承其報道官は言う。

「北斗衛生測位システム(GNSS)は中国と周辺地域で独立した衛星ナビゲーションとタイムプロトコルサービスを提供できるようになった。全体の機能は米のGPSに相当する」

現在、世界の衛星ナビゲーションシステム市場は、圧倒的に米国のGPSがシェアを占めている。そこに中国は参入したことになるが、中国宇宙航空科学技術集団公司ナビゲーション工程弁公室の呉東主任は北斗の優位点について語った。

「北斗衛星ナビシステムは独特な機能を持っており、これが奥の手になるだろう」

もったいぶった言い方だが、この奥の手は既に知られている。通常のGPSでは、ユーザーに提供する情報は、いつ・どこにいる、という情報だ。しかし北斗は、ユーザーの位置情報を他のユーザーに知らせる機能があるという。これが奥の手だ。

既に北斗衛星ナビシステムの応用は開始されており、その分野は交通、漁業、水文、気象、林業、通信、電力、救援と幅広い。冉承其報道官は続ける。

「北斗の主要独自技術のチップとモジュールは開発済みで、北斗ナビ衛星機能の衛星ナビゲーションもテスト中だ」

そして中国の計画では、2020年までに30以上の衛星によって、北斗GPSシステムを作り上げるのだという。

中国の衛星測位システム開発は、実は3段階の区切りを持って進められているという。

第1段階:2000年までにテストシステム完成。
第2段階:2012年までにアジア地域のカバーを完了。(現在)
第3段階:2020年までに地球全体をカバーし、中国市場での北斗利用率を70〜80%に引き上げる。

当然、尖閣諸島に展開する海洋監視船や、空母「遼寧」でも活用していくことになる。実際、冉承其報道官言っている。

「国防にも役立つ」

当然だが、中国は宇宙開発に軍を深く関与させている。そのため、北斗も軍民共用のシステムという位置付けにある。

冉承其報道官が言うところの意味には、巡航ミサイルの命中精度を高めることにも活用していくということが含まれている。

そして着実に、「海洋強国」を目指す中国はその海洋上での軍事力を高めつつある。

近隣諸国の緊張感はいやが上にも高まっていく。



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