2011年07月19日

国際化学オリンピックで日本代表が金メダルと銀メダル

世間はすっかりサッカーの女子ワールドカップドイツ大会での日本の勝利に酔いしれている。

確かに世界のトップになるということは、どのような分野であれ尊敬に値する。

が、残念ながら、私はサッカー観戦に興味はない。

また、このときばかりは昂揚するナショナリズムも、ひとたび試合が終わってしまえば、萎えてしまう程度の軽やかなものだ。

要するに、この手の盛り上がりはスポーツ観戦を行う余裕のある人達(被災地の人々はどうだろうと思った)だけが、ひとときの快楽と、このときばかりは同じ国民であるという優越感に浸れるだけだ、と思っている。

それでも、「日本ここにあり」と世界に知らしめてくれたことには感動する。また、東日本大震災へ支援してくれた諸外国に対する礼を垂れ幕で表してくれたことはありがたいことだ。

しかし──私は相当に天の邪鬼らしい。

私の興味は、この騒ぎの影ですっかり目立たなかったが、トルコで国際化学オリンピックというものが開かれていたことに向けられてしまった。

国際化学オリンピックはIChOとも略称で呼ばれている(International Chemistry Olympiad)。

ほとんど知られていないが、毎年7月になると、約10日間開かれている。

この大会は、高校生を対象としており、化学の知識や問題を解く能力を競う国際大会だ。

単に化学の知識を争う場ではなく、この10日前後に国際交流が深まることも目的とされている。

日本の将来にとってひどく影響を与えるイベントとういう意味では、サッカー女子ワールドカップなどとは比べものにならないくらい重要なイベントと言える。

知らなかったのだが、国際化学オリンピックは1968年から行われているので、それなりに歴史ができつつあると言える。毎回、異なる国が持ち回りで会場となっているのは、通常のオリンピックと同じ仕組みだ。

ちなみに2010年の第42回は、日本で行われている。このときは68の国と地域が参加した。

そして2011年はトルコのアンカラで行われた。今回はさらに参加国が増え、70の国と地域から約270人が参加している。

そして18日の文部科学省の発表で明らかになったが、今回の国際科学オリンピックでは、なんと日本代表の4人の内、立教池袋高2年副島智大さん(16歳)が金メダル、滋賀県立膳所高3年浦谷浩輝さん(17歳)、北海道札幌西高3年栗原沙織さん(18歳)、灘高(兵庫)3年斉藤颯さん(18歳)の3人が銀メダルを受賞していた。

ただ、彼らだけがメダルを受賞したわけではなく、実験と筆記試験の上位約1割が金メダル、約2割が銀メダルを受賞できる方式になっている。

この若い世代の受賞は、将来を担う日本人の化学に対する造形の深さが評価されたという意味で、サッカー女子ワールドカップよりも格段に意味のある受賞だ。しかし、ほとんど注目されていない。それが一般的な国民の興味というもので、スポーツのような、対戦相手が明確で単純な勝ち負けにしか興味が持てないのかもしれない。

残念なことのように思える。



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