2011年05月03日

小佐古敏荘内閣官房参与辞任劇は、菅降ろしの一幕か?

小佐古敏荘(こさことしそう)東京大学大学院教授が、政府の福島第1原発事故への対応を批判して内閣官房参与を辞任したことが話題になった。

そしてこの話題では、地位のある身でありながら、科学者としての良識を守った小佐古敏荘教授という図式が喝采を浴びてしまった。

しかし、胡散臭い。

なぜなら、この小佐古敏荘教授こそ、原発ムラの一員であり、これまで原発推進派として時の政権側に寄り添っていた原発利権側の人物と思われるからだ。

特に2003年以降の原爆症認定集団訴訟では国側を弁護するために証言を行っている。

その原発ムラの住人がここにきていきなり政府に反旗を翻している。妙だ。改心したとでも言うのだろうか。

なにやら菅直人首相は嵌められているような気がする。

このたびの小佐古敏荘教授の内閣官房参与辞任について2日の参院予委員会で、菅直人首相は当人と会うこともなく参与に任命していたことを明らかにした。

「大変高い知見をお持ちの方だと聞き、推薦者の見方を尊重して任命した」

のだという。そしておそらく、これまでの小佐古敏荘教授が原発推進派として行動している経歴を見て安心したに違いない。

その推薦者は空本誠喜(そらもとせいき)衆院議員だ。小沢派の議員ではないか。

また、小佐古敏荘教授を慰留したのかという質問についても、

「私は議論に同席したり詳しく関わっていたわけではない。細野豪志首相補佐官に『話をしてくれ』と依頼した」

細野豪志首相補佐官といえば、どうしても世間では山本モナとの不倫が強烈に印象づけられてしまっているが、かれは中国で拘束されたフジタ社員の解放に一役買っている。

この実績をもって、隠れキリシタンならぬ隠れ小沢派ではないかと見られている。要するに中国要人との人脈は、小沢一郎元代表の人脈だったのではないかと言われているのだ。

しかも細野豪志首相補佐官は、2010年9月の民主党代表選挙では、小沢一郎元代表を支持していた。菅直人執行部の幹事長代理の立場でありながらだ。

そして2日、小佐古敏荘教授は線量を巡る見解について会見を行う予定だったが、急遽キャンセルした。

このキャンセルについて、すぐに首相官邸からの圧力がかかったのではないか、という憶測が飛び交った。

ここで再び空本誠喜衆院議員が登場する。

「小佐古教授は、官邸の事務方から『老婆心ながら、守秘義務がありますから』と言われ、来られなくなった」

これ、暗に「圧力がかかりました。」と臭わせることに成功してはいないだろうか。空本誠喜衆院議員のコメントは、首相官邸のイメージダウンを狙っているようにすら思える。

そして小佐古敏荘教授によるイメージダウンに対抗するために1日に行われた会見で枝野幸男官房長官が言ったことも深読みすると気になってくる。

「(政府の対応は)正義に反しているところはないと確信している。何か誤解があるのではないかと思っている」

とし、図らずも枝野幸男官房長官は小佐古敏荘教授が原発ムラの住人であることを吐露している。

「小佐古教授は牛乳や飲料水の基準値では、逆に、より緩やかでいいと提言している。専門家の意見もいろいろある」

これは、小佐古敏荘教授が必ずしも被曝線量に対する厳格な線引きをしていないことを非難したものだ。

ただ、胡散臭い動きを背後に感じるものの、このたびの小佐古敏荘教授の辞任時の発言は政府を非難する内容として注目すべきものだった。

一つはSPEEDIの計算結果が活用されていないこと。そしてもう一つは小学校の校庭利用の線量基準が年間20mSvとされたことだった。

SPEEDIは100億円以上の税金が投入されたシステムだという。特に今回の事故のように発生直後のモニタリングデータが不足の際に活躍するシミュレーションシステムだ。しかし活用されなかったため、政府は単純な同心円状の避難区域を設定することになった。

このシステムが活用されていれば、飯舘村の扱いなどはより早く適切に行われたと言われている。

そして小学校の校庭利用については、小佐古敏荘教授は、

「通常の放射線防護基準に近いもの(年間1mSv,特殊な例でも年間5mSv)で運用すべき」

との発言は、政府の見解とのあまりの開きに驚いた人が多かったはずだ。

そして何よりも私が小佐古敏荘教授に対して、「科学者の良識」を感じられないのは、なぜこの状況で辞任したのか、ということだ。

本当に科学者としての良識があるのであれば、内閣官房参与という立場こそ、その良識を発揮するチャンスだったはずだ。

めそめそ泣いて辞任してしまっては、己の信ずる科学者としての良識を政府に実行させる手立てを失ってしまうではないか。むしろ、科学者としての良識を放棄したとすら感じられる。

あまりに奇妙だ。

しかも前述した通り、小佐古敏荘教授は原発推進派として今の地位を気づいてきたのだろうが、それがここに来て政府を批判して辞任するという行動をとっている。

その辞任の記者会見には、小佐古敏荘教授を推薦した空本誠喜衆院議員が同席していた。

思い過ごしかもしれないが、この一幕は、小沢系議員による菅降ろしの一幕だったのではないかと思えてしまう。



posted by しげまる | Comment(6) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
小佐古教授は原発推進派だからこそ、カン政権のでたらめ極まりない政策に我慢が出来なかったのではありませんか?

法に基づいた行動を(カン政権が)とらないのでは、いくら意見を出してもムダだと減滅したのでしょう。

SPEEDにしても使わなかったら意義はないでしょう。原発推進派が作ってきたものですよね。
(法律に従って行動していたら使用した筈でしょうね)

さらに、浜岡だけが危険なように言う詐欺まがいの手口をみれば、科学者の意見なんて無視しているのが見え見えでしょう。

浜岡に活断層があって、他に無い?
文殊の下に(近くに)無い、アレそうでしたっけ?

いくら何でも、学者センセイ方がそんな事をいいますかね。(言ったとしたら学者として命とりですよ)

カン政権には良識が通じない、としか見えません。

また、カン政権は学者連中に正しいデータを渡しているかも疑問ですね。
小佐古教授は独自のデータも手にした結果、辞任せざるを得ないと考えたのではないでしょうか。

小沢系の議員だからカン降ろしの一環と考えるのは(今回は)違うのではないでしょうか。
Posted by みやとん at 2011年05月16日 23:11
みやとんさん、コメントありがとうございます。

うーむ、今回は考え過ぎでしょうかね。確かに原発推進派としては、この度の福島第一原発事故に対する政府の対応は、帰って迷惑なものではあります。

この件ですっかり原発が国民から毛嫌いされましたからね。それどころか海外にまで影響を広げてしまっています。

だからこそ、原発ムラとしても、管降ろしに乗ったのではないかと見たのですが、少々うがった見方になったかもしれません。
Posted by 管理人 at 2011年05月17日 09:13
カン邸の指示で1時間近く海水の注入が中断したらしいですね。
しかも、斑目氏が再臨界の恐れがあると言った、からだ。そう主張していますね。

もちろん斑目氏は(素人じゃないのだから)、そんな事は言うワケがない、と主張しています。

尖閣の時は検察が(勝手に)やった。

今度は専門家の意見に従っただけ、ですか。

小佐古さんが辞めたのも当然ですね。学者を、いや、他人をなめすぎです。
カン政権(民主党)の人間は、手柄はオレのモノ。間違いは他人のモノ、なんでしょうね。

SPEEDも自分が行く時には使って、他の人間が避難する時には隠していたでしょう。

斑目氏が、呆れ果てて辞めたら、今度は誰を連れてくるのでしょうね?
Posted by みやとん at 2011年05月22日 15:03
みやとんさん、コメントありがとうございます。

まぁ、人材はいくらでも居るのだと思いますよ。

与謝野馨経済財政担当相じゃぁないですが、おいしい餌に群がる人間はたくさんいます。

ただ、餌に釣られて言ってみたら、予想よりひどかった、ということで後悔する人もいるでしょうけど。
Posted by 管理人 at 2011年05月22日 22:18
斑目さんは辞めないで頑張るみたいですね。

カン邸のほうは辞めたら責任を全部かぶせるつもりでいたのでしょう。
小佐古さんみたいに辞めて泣いても、学者というのはその程度だ、とバカにしてたのに絶対に辞めない-というのではあてがはずれたでしょう。(辞めたら、守秘義務とやらで口封じができますからね)

詐欺師集団に負けないで頑張って欲しいものです。
Posted by みやとん at 2011年05月24日 21:33
で、23日には細野補佐官が海水注入中断は「東電の判断だった。」と言い出しましたね。今度は誰のせいにするのでしょうかね。
Posted by 管理人 at 2011年05月24日 22:58
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