2011年02月15日

ロシアで火星着陸のシミュレーション

14日、ロシアで火星に宇宙飛行士が降り立つという、火星有人飛行のシミュレーションが行われた。

これがかなりストレスのかかりそうなシミュレーションなのだ。

ロシアの生物医学問題研究所と欧州宇宙機関が想定しているのは、火星との往復に520日かかるであろうということだ。そのため、国際研究チームのメンバーには、窓がないカプセルの中で長期間暮らすという考えただけでもぞっとする実験が行われている。

参加者はロシア人3人、フランスとイタリア、中国からは各1人の計6人だ。この6人がカプセルの中で、規則正しい運動や食事をとりながら暮らしている。カプセルはモスクワの施設内に設置されている。

暮らし始めたのは昨年の6月だから、既に半年以上建っているわけだ。

そして12日と14日に、火星に着陸した──という想定を行った。

火星の地表には、ロシアとイタリアの宇宙飛行士が降り立った。宇宙服を着たまま、40分間歩き回るという実験を行った。

そしてプロジェクトに参加している4カ国の国旗を火星に掲げるというところまでシミュレーションに含まれているが、将来、実際にどの国の旗が立てられるかはまだわからない。

火星までの有人飛行はとにかく時間がかかることが最大の問題だ。そのため、この実験では長期間のシミュレーションにより、搭乗者に肉体的なあるいは精神的な影響をチェックしている。

リアルにするために、カプセルのメンテナンスも搭乗員が自ら行うし、管制センターとの交信も、20分の時間差を設けるなどしている。しかも臨場感を出すために、時折通信障害も出しているという。

このシミュレーションは、2007年に始まった「マーズ500」という実験プロジェクトの一環だ。2009年には105日間を過ごした実績があるが、今回はそれを上回ることになる。

14日の記者会見では、ロシア宇宙局は、20年以内に火星に有人飛行を実現するという見通しを発表した。

これが成功したら、いよいよ惑星感の宇宙旅行が開始されることになる。

しかし、今の欧州には、その財源が問題だ。




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