2013年10月31日

中国共産党を揺さぶるイスラム

昨日、中国の天安門で起きた自動車事故について、ウィグル人イスラム教徒によるのではないかと憶測した。

『中国の天安門での自動車事故は、ウィグル人によるイスラムのテロか?』(2013/10/30)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/378938523.html

そして驚くほど早く、北京市の公安当局が容疑者5人を拘束した。本当にこの早さには驚いた。事件発生後わずか10時間ちょっとでのことだ。中国政府の必死さが伝わってくる。何しろ11月9日からは第18期党中央委員会第3回全体会議(略して三中全会と呼ぶ)が始まるからだ。

最も、この自動車テロ(と呼んで良いだろうか?)は、その三中全が近いことを狙った可能性も高い。

北京市はまず、車に乗って死亡した3名を、ウィグル人の夫婦とその母親であると特定した。その後、10時間余り後に、5人のウィグル人を容疑者として拘束した。

燃えた車内からは、ガソリン、刃物、鉄棒の他、「極端な宗教的な内容」を示す旗が発見されたという。その旗の内容を知りたいところだが、分からない。

これらの遺物から、公安当局は、この事件は入念に計画された組織的な犯行だとしている。

また、拘束した5人の容疑者のアジトも既に調査されており、そこにも「聖戦」の旗や長刀が見つかっている。

さて、この度の事件について、ドイツに本部を持つ亡命ウィグル人組織である「世界ウイグル会議」が30日に声明を出した。

「中国当局が事件を口実として、イスラム教徒のウイグル人に対する鎮圧行為を激化させるのを懸念している」

私も懸念していたことだ。

中国人は既に新疆ウイグル自治区ではかなり派手にウィグル人たちを迫害しているようだ(情報が遮蔽されているため、正確な状況は分からない)からだ。

しかし、既に習近平国家主席指導部は、ウィグル独立派への弾圧を強化する方針を打ち出したようだ。また、新疆ウイグル自治区でも独立運動が活発だと言われているホータンやトルファンなどでは、既にパトロールが強化されおり、道路の封鎖なども行われているという。

当局はどうやって独立派とそれ以外のウィグル人を見分けるのか分からないが、下手するとウィグル人というだけで弾圧対象になるかもしれない。

何しろ中国政府にとっては、新疆ウイグル自治区の土地(資源)を漢民族に支配させることができれば、ウィグル人など殲滅しても構わないと思っているのではないか、と感じられる程に、これまでもたくさんのウィグル人を殺してきているからだ。

中国政府の代理人である各メディアも、そろって「反テロの力を引き上げるべきだ」という論調で人民の洗脳に当たっている。

一方、「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長は30日に、この度の事件については国際的な調査を実施するように求めている。何しろ中国政府は信用ならないからだ。

「28日に北京で何が起こったかに関する独立した国際的な調査がない限り、中国当局の見解をうのみにすることはできない」

世界中が同感していることだろう。また、そもそもウィグル人による犯行かどうかについても、まだ断定すべきではないとしている。

「関与したかもしれないし、しなかったかもしれない。中国政府がこの事故に関する情報を厳しく管理しており、現時点ではよく分からない」

さらには、もしウィグル人の犯行だとすれば、それは、

「もしウイグル族の関与があるとすれば、共産党体制を通じた漢民族の支配下で不当な扱いを受けており、その是正を訴えるための手段がなかったことが原因だ」

としている。その指摘はおそらくは正しいだろうと思う。

というのも、中国が分離独立を許さないために弾圧している少数民族は50以上ある。弾圧は強化されてきており、所謂「分離独立派組織への掃討作戦」が強化されてきている。

実はこの度の車の炎上で死亡した3名は、今年の4月に新疆ウイグル自治区のカシュガルでウィグル人と警察が衝突した際に死亡した21人に含まれる犠牲者の親族だという。

そうなると、この度の事件も、中国政府に対する弾圧への抗議である可能性はますます強くなる。

限りない領土膨張と資源確保の欲望を持つ中国は、この十数年間、ウィグルやチベットに漢族を大量に入植させてきている。当然、先住者たちの信仰(ウィグルならイスラム、チベットなら仏教)も弾圧している。

つまり、その地域に暮らす人々やその文化を破壊しているのだ。

破壊といえば、新疆ウイグル自治区では、核実験も繰り返されている。その放射能の被害については、中国政府が情報を遮断しているため、国際社会に知られていない。

漏れ聞こえている情報では、1946年からなんと46回の核実験が行われており、19万人は死亡しているという。生きていても健康被害を受けている人が129万人とも言われており、農作物なども汚染されているらしい。

しかし、中国政府は上記の汚染や被害については認めていない。隠蔽しているのだ。

ちなみに、新疆ウイグル自治区のロプノールで行われた核実験は、総爆発出力が20メガトンであり、広島原爆の約1,250発分だと言われている。

以上は、内陸での中国膨張に関する話となった。さて、中国は陸上だけでなく、海洋にも膨張しようとしている。

そのとき、彼らが支配すべき対象に、我が日本も、当然含まれているだろう。



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2013年10月30日

ホテルのメニュー偽装はまだまし? これが建築や軍事や医療などで行われていたら…

阪急阪神ホテルズでの食材偽装が発覚してから、ホテルのレストランメニューに偽りあり、という報道が続いている。したり顔で「さすがに○○の牛肉は違うなぁ」などと良いながら食べていた人は、今頃ニュースを見て恥ずかしい思いをしていることだろう。

いや、味音痴だった、という程度で済めばまだいいのだ。これが食中毒などの原因やアレルギーを引き起こすような騒ぎになっていたら、記者達の前で頭を下げるだけでは済まなかった。

勿論、まだバレていないだけで、きっともっと多くのホテルが偽装してきていることは想像できる。今頃慌てて仕入れや調理現場に注意するように通達されていることだろう。

さて、芋づる式に出てきたのはどんなところか。

まず、私も出張で使ったことがある浜松のホテルコンコルド浜松。ここの「ボンジュール」という店では遠州カレーに三方原産のジャガイモ、篠原産の玉ねぎを使っていたと言うが、実は静岡産ですらなかった。

「不適切な表示、誤表示」だったと謝罪しているが、不適切ではなく「嘘でした」でしょ。

ホテル・クレメント徳島の「藍彩」では、「和風ステーキ膳」の牛がオーストラリア産だったが、ここまでは良かった。あくまで「和風」であり、「和製」でも「和産」でもないからだ。しかしその牛肉には、牛脂が注入されていた。

ホテル側は「牛脂注入を表示していなかった」と謝罪しているが、そもそも牛脂注入しないといけないような肉を使って良かったのか?

四万十いやしの里の「山川海(さんぜんかい)」という和食レストランでは、「地元朝どれ有機野菜の天ぷら」に使っていた野菜が、ぜんぜん有機栽培ではない野菜を市場で仕入れていた。さらに「地場野菜」を使った陶板焼きがつく会席膳の野菜も、県外産が使われていた。

ホテル・クレメント宇和島の「レシーヌ」では、「自家製漬け物」として、市販品を出していた。もはや笑いが出てくる。

ルネッサンス・サッポロ・ホテルの中華料理で「大正海老」「芝海老」を使っているとしながらも、実際には使っておらず、安い海老を使っていた。その言い訳が笑える。

「中国人のシェフがいて、大きいエビ、小さいエビを大正海老、芝海老というと考えていた」

だから偽装していた自覚はないということか。これで通るなら、なんでもありだな、こりゃ。

いずれのホテルも「偽装する意図はなかった」と言う様な言い訳をしているようだが、もはや消費者は信じられないだろう。

どうみても、価格競争に勝つために、あるいは利益率を高めるためのコストダウンが目的だったとしか思えない。

自由競争は必ずしも消費者に素敵な効果ばかりをもたらさないのだ。

さて、この度はとりあえず中毒やアレルギーが起きるような事も無く、単に客の舌などいい加減なものだ、という結果で済みそうだが、これがTPPがもたらす様な、何でもかんでも規制緩和、自由競争、グローバル化となったとき、何が起きるのか。

例えば、現在業者不足に陥っている土建業者を、足りないなら外国の業者を使えば良い、と安易に使ってしまうと、それこそグローバルな価格競争に勝ち抜いてきた業者が、最も安い(質も悪い)外国人労働者を使って、質の悪い素材と手抜き設計・工事をしてしまうと、地震大国・台風大国の日本では、目も当てられない大惨事が発生してしまう可能性がある。

また、軍用設備も、グローバルな落札制度にせよ、などとなってしまうと、軍事機密が守れないだけでなく、自国の軍用設備を、自国内でメンテできないといった情けない状況になってしまう。

そんな風に、この度のホテルの食材偽装ニュースを見て、ふと悪い方に悪い方に不安が広がってしまったこの頃なのだ。



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中国の天安門での自動車事故は、ウィグル人によるイスラムのテロか?

28日、北京の中心である天安門広場で車両突入事件が発生した。これを中国当局は、単なる自動車事故とは見ておらず、既に非常事態としての対応が見られる。

また、既に中国のお家芸である情報統制も行われている。中国のメディアの一部は、この車両突入事件を報じたが、かなり情報を絞っている。例えば国営中国中央テレビなどは、映像は流さなかった。

さらにこれもいつものことだが、中国版Twitterと呼ばれる「微博(ウェイボー)」に流出した現場の画像もすぐにほとんどが削除された。

勿論、検索もできない。「天安門、テロ、自動車事故」などの組み合わせキーワードは完全にブロックされている。

海外のニュース番組も視聴できない状態らしい。

一つだけ例外的に多めの情報を出したのは国営英字紙の環球時報で、この事件に関して警察が新疆ウイグル自治区出身者2人の行方を追っているのだと伝えた。ただ、これだけで、中国人だどれだけ想像力を働かせたかは分からない。何故かというと、彼らが新疆ウイグル自治区で何が起きているかどの程度知らされているか不明だからだ。

ちなみに、突入した車両のナンバープレートは新疆だったらしい。

CNNが取材で北京市内の某高級ホテルの支配人から匿名を条件に聞き出したところでは、北京市内のホテルには28日の夜には警察が訪れ、捜査協力の通知を配布したという。

そこには、4人の人物と新疆ナンバーの車やバイク4台に関する情報提供が求められていた。4人ともウィグル系の名前である。

さらに警察は、10月1日以降に北京に滞在した不審な客に注意することを呼びかけたようだ。勿論、ウィグル系に特に注意と言うことだろう。

何しろ6月には新疆ウイグル自治区で暴動が発生しており、35人も死んでいる。さらに今月になると、警察は新疆ウイグル自治区で139人を拘束している。理由はインターネット上に過激な宗教思想を流したからだ。宗教思想とは、イスラム教を示しているのだろう。

これらのことに加えて、党大会が近いということも考慮すると、この度の自動車突入事件は、指導部の権威失墜を目的としたテロではないかと見ているようだ。

その党大会とは具体的には第18期共産党中央委員会第3次全体会議のことで、11月9日から12日まで行われる。ここでは習近平国家主席が言うところの改革方向が決められる予定だ。

また、当局がこの事件をテロではないかと見ている理由には他にも、事件の発生場所がある。紫禁城が近く人民大会堂が近いからだ。いずれも中国の象徴的な建造物だ。自動車が突入した橋を渡ればすぐに紫禁城の入り口だったし、目の前の城壁にはあのダサい毛沢東の写真が掲げられている。

ところで突入した車両に乗って死亡した3名の内、2名については名前も分かっている。ウィスプ・ウマイアルリヤズ(43)とウィスプ・アイハプティ(25)だ。彼らの共通点は、ウィグル人であり、農民であり、イスラム教徒であることだ。中国では虐げられている人達である。

しかも彼らは以前、北京に嘆願のために訪れた経歴があり、その際、当局により数回の精神改造教育なる洗脳を施されていた(が効果はなかったのだろう)ことも分かっている。さらにはこの事件の前に、彼らが現場を下見していたことも分かった。

ロイターも独自の情報網(中国指導部と緊密な関係を持っている情報筋だという)から聞き出している。

「これは3中全会開催を控えて事前に計画された『自殺攻撃』と思われる」

そして彼らが新疆独立勢力と関係している可能性があるため、傅政華・公安副部長兼北京公安局長が直接調査の指揮を執り始めたことも分かった。

繰り返しになるが、新疆ウイグル自治区では、独立勢力と現地警備兵の交戦が続いており、毎年数百名の死傷者が出続けている。

いよいよ6月になると、習近平国家主席は、これらの新疆ウイグル自治区での交戦を、「テロとの戦い」と明確に位置付けた。そして大量に武装警察部隊を投入し、取り締まりを強化した。その結果、毎月10人単位でウィグル人が射殺されているという惨状になっている。もはや殺戮ではないのか。

また、中国当局は新疆ウイグル自治区でのイスラム教を警戒しており、イスラム教徒がスカーフで髪や顔を覆うことも禁止している。

さて、事件翌日の29日には、公安当局が追跡しているのが8人の容疑者であることが分かった。ウィグル人だけなく、漢族も1人含まれているらしい。といっても、名前が漢族っぽい、ということだけなので、実際の素性は明らかではない。

当局はこの北京での事件が新疆ウイグル自治区に関連していることは間違い無いとみているのか、新疆ウイグル自治区での警戒も強めている。同地区の宿泊施設などにも、監視カメラの増設が指示されている。

いずれにせよ、中国が新疆ウイグル自治区で何をしているのか、改めて世界が注目する事件となったことは確かなようだ。

では、何故、中国は新疆ウイグル自治区に執着しているのか。それについては、以前投稿した以下の記事を参照されたい。

『中国の情報操作が漏れ始めている。資源の豊富な新疆ウイグル自治区。』(2009/07/07)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/122996744.html




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2013年10月22日

エジプトでキリスト教の教会が銃撃されたが、犯人はムスリム同胞団か

21日、エジプトの首都カイロで痛ましい事件が起きた。キリスト教の一派であるコプト教の教会でのことだ。

教会では結婚式が行われており、多くの人が集まっていた。やがて結婚式が終わると、参列者達が教会から出てきたのだが、そこに覆面をしてバイクに乗った男(とのこと)が参列者に向けて銃を乱射した。

その結果、新郎新婦は無事だったが、参列者から8歳の少女を含む4人が死亡し17人が負傷するという痛ましい惨状となった。

事件を受けたエジプト暫定政権のビブラウイ首相はすぐに声明を発した。

「このような凶悪な行いは断じて許されるものではない」

エジプトではコプト教は少数派であり、人口の約1割に過ぎない。このような一見非力な少数派と思えるコプト教を襲った事に対し、ニュースではエジプトの宗教間の対立が原因と報道しているが、それだけだろうか。

もし、単純な宗教対立であれば、コプト教など取るに足らない一派ではないかと思える。もう少し事情がありそうだ。

発砲した男は、無差別に撃ったらしい。その後、犯行声明は出されていないので、犯人の決め手は今のところ無い。

しかし、と、ここからはあくまで憶測になるが、情報を集めてみると、どうやら暫定政権に対する不満分子の仕業ではないかと思えるのだ。

その不満分子とは、ずばりムスリム同胞団だ。あるいはそれを支持する者たちの一人だ。

というのも、モルシ大統領が幽閉され、軍の最高指導者であるアブドルファターフ・アッシーシ将軍はクーデター(本人はこの呼び方はしていないが)が成功したとき、テレビで発表した。

問題はそのテレビ映像で、アッシーシ将軍の傍らに映っていたのが、コプト協会の最高指導者であるタワドロス2世教皇だったのだ。

しかもこのとき、タワドロス2世教皇は、アッシーシ将軍が示したエジプトの今後のロードマップについて、

「エジプトの最善の利益を願う高潔な人達によって案出されたものだ」

と称賛した。

この放送を見たイスラム教徒達は、ごく自然な成り行きとして、モルシ政権を倒したクーデターの背後に、このタワドロス2世教皇、つまりコプト教の存在を強く感じたであろう。

その証拠に、モルシ政権が打倒されると、イスラム教徒達の一部は、コプト教徒や彼らの店舗や住宅などを襲撃している。

ただ、あくまで犯行を行った覆面の男はムスリム同胞団の指示で行ったのでは無く、恐らく個人的に、あるいは極一部の過激派の意思としてコプト教会を襲った可能性も高い。

というのも、事件の直後、ムスリム同胞団も、この事件を非難する声明を出しているからだ。

しかしムスリム同胞団がコプト教を敵視していることは間違い無さそうである。それを裏付けるように、この銃撃事件と同日、コプト教と良好な関係を築いていたイスラム教スンニ派の総本山であるアズハルの大学が、ムスリム同胞団の学生ら約3000人に襲撃されているのだ。

学生達は治安警察と衝突したが、催涙弾などを使う警察に解散させられた。

大学は、ムスリム同胞団の学生等が、今後も集会やデモを計画していることを知り、暫くは休校措置を執ることを検討している。

果たして、暫定政権の黒幕にコプト教が居るのか、そしてムスリム同胞団支持者が、コプト教の教会を銃撃したのだろうか。


以下、エジプト関連の記事です(新しい順)。

『エジプトは内戦化するか。米国の支援打ち切りのもたらすもの』(2013/10/10)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/377124323.html

『エジプトのデモで51人死亡。未だ根強いムスリム同胞団支持』(2013/10/07)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/376858296.html

『エジプトでムスリム同胞団の活動禁止命令。治安はさらに悪化する可能性』(2013/9/24)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/375652624.html

『ムスリム同胞団を潰しにかかるエジプト暫定政権』(2013/08/20)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/372509993.html

『エジプトでクーデター。モルシ大統領は拘束され、憲法は一時停止された。』(2013/07/04)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/368267408.html

『エジプトのデモに、軍が介入を宣言。48時間後に何が起きるのか』(2013/07/02)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/368115223.html

『エジプトのデモ、再び。経済政策への失望と、イスラム化への警戒』(2013/07/01)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/368008662.html

『分裂が顕在化するエジプト』(2012/11/27)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/304087623.html

『クリントン国務長官とエジプトのモルシ大統領と会談。まずはお互いの思惑は一致
』(2012/07/15)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/281136899.html

『エジプト新大統領モルシー氏は、ぬかるみへの第一歩を踏み出したかもしれない。』(2012/06/25)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/277224870.html

『エジプト大統領選の結果は、どっちに転んでも新たな火種だ』(2012/06/24)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/277009953.html

『エジプトのムバラク大統領に死刑求刑。軍部への不満を反らす見せしめか』(2012/01/06)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/244591656.html

『エジプト騒乱の続章の幕開けか。暫定統治の軍と、イスラム原理主義の衝突』(2011/11/20)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/236099759.html

『エジプトの、新たな混乱が始まるのか。』(2011/02/12)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/185542674.html

『ムバラク大統領は、権力亡者となり暴走しているのか。後ろ盾の米国にも読めず。』(2011/02/11)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/185457860.html

『デモの長期化はムバラクに有利か、反ムバラクに有利か』(2011/02/05)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/184439695.html

『ムバラク大統領の退陣は、新たな対立を産む可能性がある』(2011/02/02)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183849084.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第五部。』(2011/01/30)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183236111.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第四部。』(2011/01/30)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183159468.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第三部。』(2011/01/30)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183150487.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第二部。』(2011/01/29)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183086820.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第一部。』(2011/01/29)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183082938.html


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2013年10月21日

物価という用語はまやかし。日銀総裁の物価目標には要注意

以前も物価のまやかしについて投稿した。

『デフレ脱却のまやかし。消費税増税でアベノミクスは失敗する』(2013/09/27)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/375940819.html

『デフレ脱却という嘘で消費税増税の地ならしか。何故、コアコアCPIを使わないのか』(2013/07/26)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/370310285.html

何度でも投稿したい。

21日、衆院予算委員会に出席した黒田東彦日銀総裁は、2%の物価目標は2年程度で達成すると述べた。

「デフレの原因にはさまざまあるが物価安定の責務は中央銀行にある」

この発言自体は問題ない。しかし物価という曖昧な用語を使っていることは問題だ。

そこについて、黒田東彦日銀総裁は一応補足(逃げ)はしている。

「エネルギー価格が押し上げているのは事実」

しかし、やっぱり言い直した。

「エネルギーや食料以外の価格も上っており、物価は2%に向けて緩やかに上昇していく」

この発言では、物価とはどんな指数なのか分からない。恐らくCPIを示している。しかし、CPIには食料やエネルギーといった、気候や国際情勢の影響を受けて簡単に跳ね上がってしまう数値が含まれているのだ。

従って、デフレを脱却していなくても、例えば中東で紛争が発生すれば、エネルギー価格が跳ね上がり、物価が上昇したことになってしまう。

だから、物価などという用語は使わずに、よりシビアなコアコアCPIを使うべきなのだ。これには食料やエネルギー価格は含まれないから、本来のデフレ脱却を監視できる。

ただ、黒田東彦日銀総裁の以下の発言は評価出来る。

「人口が減少している国はたくさんあるが唯一日本だけ15年間のデフレに苦しんできた。生産年齢人口は中長期の潜在成長力に影響を与えるが、インフレ・デフレを決定する要因ではない」

これは正しいだろう。そうなると、『デフレの正体 経済は「人口の波」で動く』というベストセラーを出して世間を惑わした藻谷浩介氏の責任は重い。

『ベストセラー『デフレの正体』の酷評に、感情的なコメントを書き込み名誉毀損で訴えられた藻谷浩介』(2011/09/21)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/227002741.html

ただ、黒田東彦日銀総裁の限界は、デフレを貨幣現象であるとしていることだ。従って、マネタリーベースさえ拡大すれば、デフレは脱却するという信仰を維持している。

だから以下の様にも述べている。

「(今年4月に導入した量的・質的金融緩和について)効果を着実に発揮しており、日本経済は2%の『物価安定の目標』の実現に向けた道筋を順調にたどっている」

無理でしょ。

ここで気になったので、総務省統計局の消費者物価指数を公表しているサイトを見てみた。
http://www.stat.go.jp/data/cpi/

そこには以下の要に表示されている。

 全国 平成25年(2013年)8月分
 前年同月比
 総合: 0.9%
 生鮮食品を除く総合: 0.8%
 食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合: -0.1%

最期の行が実質的な物価指数だ。つまり、まだマイナスなのだ。とてもデフレ脱却など期待できない状況にある。しかし世間はすっかり物価という曖昧な用語に惑わされて、すっかりデフレ脱却が始まったと思い込まされようとしている。

全く脱却に向かっていない、とは言わない。僅かだが兆しらしきものも見え隠れしているが、まだまだ口に出せるほどではないだろう。

恐らく黒田東彦日銀総裁らリフレ派の理屈としては、日銀が国債を大量に買い上げて、日銀当座預金(銀行が日銀にもっている口座のこと)の数字が跳ね上がれば(つまり銀行の預金残高が増えれば)、銀行はほとんど利子の付かない日銀当座預金に預けておくよりも、貸し出す量を増やすはずだ、という期待に基づいているのだろう。

しかし誰に貸すのだ?

デフレのときは、需要がない。需要がなければ設備投資の必要がないから誰も借金などしたがらないだろう。この状態をデフレマインドがあるという。

逆に、どんどん投資して売り上げを拡大するぞ、という意欲をアニマル・スピリットと呼ぶ。確かケインズが使い出した用語だった(と思うが、自信なし…)。

今、民間にはアニマル・スピリットは無い。皆無とは言わないが、全く足りない。

だから日銀がマネタリーベースを拡大しても、デフレ脱却はできない(もしくは相当先の話になってしまう)。

だったら、ケインズが言った様に、不足している需要を、最期の借りてである政府が作れば良いのだ。

だから私は財政出動による公共事業拡大に賛成する。従って、国土強靱化計画にもほぼ賛成する。

公共事業はばらまきだとか、無駄だとか、そんなことはない。インフラはメンテせねば老朽化して危険だし、地震大国のこの国には、まだまだやらねばならないことがある。

じゃんじゃん金を使え。そうすれば、GDPが伸び、税収が増え、財政問題も片付いてしまうでははいか。増税など不要だ。

しかし、まだまだ物価という曖昧な用語に我々は振り回されるのだろうなぁ。



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2013年10月18日

安倍晋三首相って悪魔だったのか。国家戦略特区関連法案がもやもやしている

国民の期待に支えられて登坂した安倍晋三首相だが、やっていることと言えば、日本を米国なみの格差社会にし、国家主権を米国に売り渡そうとしていることばかりだ。彼は米国、経団連のポチになろうとしているのか。

いまだデフレまっただ中であるというのに、消費税増税を決めてしまったことで、税収は減少し、国民の不可分所得も減少し、GDPは減少し、財政は一層悪化するであろう。

また、デフレは需給ギャップの問題であるにも関わらず、いたずらに供給を過剰にしてさらにデフレを悪化させるTPPという自由貿易に参加し、あらに経済成長という大義名分を振り回して規制緩和を進め、さらに供給過剰(デフレ悪化)を促進してしまう自由競争を煽っている。

安倍晋三はどうやら、首相になった途端に悪魔(経団連とか米国の資本家とか?)に魂を売り渡してしまったようだ。我々は今、冗談抜きで殺され係っている。

さて、話題が散らばってしまったので、国家戦略特区関連法案に戻したい。

17日、政府は国家戦略特区という地域限定で従業員を解雇しやすくすると言う悪魔の制度を導入することを見送ることにした。厚生労働省が反発したためだ。

「雇用ルールを特区だけで変えるべきではない」

これに対して合理的な反論ができなかった。

何しろ分かりにくい。どうやら政府は外資系企業に便宜を図って、解雇で揉めない様に、解雇をし易い明確なルール作りをしようと考えているとしか思えない動きをしているからだ。そのことを、「何がしたいのか?」と指摘されるとしどろもどろになる。

例えば良く取り上げられていることで、有期雇用で5年働いた契約社員等は、正社員の「ように」定年まで「契約社員のまま」働けるルール作りを政府は目指しているが、これはいったいなんだ?

なぜ、契約社員が「正社員」になれるルール作りをしないのか、奇妙な話である。

つまり、政府がやっていることは、解雇しやすくしたり、正社員を増やす必要がない特区を作って外資を呼び込もうという話ではないか。これでは進出先の国の国民を搾取し、資本家の利益だけを追求するグローバル企業の片棒を担いでいると言われても仕方が無い。

安倍首相は臨時国会の所信表明演説で言った。

「日本は世界で一番、企業が活躍しやすい国を目指します」

これ、補足すると、「日本の国民を、グローバル企業が自由に搾取して、資本家がより豊かになれる国家を用意して差し上げます」と言っている様なものだ。

そして打ち出した国家戦略特区関連法案の目玉が、俗に言われている「解雇特区」である。

なんでも規制緩和と呼べば良いことのように印象づけられるらしいが、要するに、解雇による紛争で企業の負担が増えないように、予め紛争の芽を摘んでおきましょうという法案である。

まるでTPPのISD条項の雇用版だ。

政府は解雇特区により、「優秀な人材を集めやすくする」と言っているが、これは裏返せば、いくらでも気楽に人材を「試し食い」できることを示しており、安定した雇用を国民に与えないことを示している。

今回は厚生労働省が抵抗したことで、より進んだ議論が行われていないが、政府が目指すところはおぼろげに見えてきているではないか。

それにしても解雇特区についてはTPPのように、なんだかこそこそと進められている。山井和則民主党議員は言う。

「解雇特区については有識者のワーキンググループが話し合っていますが、いつ会議が開かれ、どういう議論がされたかも非公開。会議には労働者の代表が入っていなくて、国際ルールにも反しています。しかも、具体的な解雇の基準、細かいガイドラインは法案成立後に決める方針で、よく分からない。こんなやり方は前代未聞です」

しかし今週中に国家戦略特区法案に解雇規制緩和を盛り込もうというのが安倍内閣の意向だ。そして11月上旬には関連法案を閣議決定したいらしい。

しかも安倍晋三首相らは、現在、労働者の基本的人権を守っている労働契約法16条「第十六条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」を「岩盤規制」と呼んで敵視している。

このことについても前述の山井和則民主党議員は言う。

「世界を見回しても、解雇しやすい特区なんて聞いたことがありません。クビ切り法案は当初、規制改革案に盛り込むつもりだった。しかし、世論の反対で潰された。そこで、今度は特区だけでやろうということになったんです。でも特区だけで解雇を認めれば、法の下の平等に反する。つまり、特区を風穴にして、やがて、全国で解雇規制を緩和するつもりなのでしょう」

と、ここまで書いていて、「なんだこりゃ」というニュースが入ってきた。

政府が、10年間はアルバイトや契約社員などの非正規雇用のまま雇うことができるように法改正を目指す方針を固めたという。

なんだって? 今年4月には、非正規社員が5年を超えて継続した場合は、(本人が希望すればだが)正社員になれるとしたばかりではないか。

つまりは、これで非正規社員は正社員になるために10年もお預けになるのだ。まじか?

既に総務省の調査結果では、今年4月から6月期の非正規雇用労働者は1881万人と集計開始以来最多になってしまった。一方、正社員労働者は前年同期比で53万人も減少し、3317万人になっている。

この状況を、政府は悪化させたいようだ。

また、国家戦略特区ワーキンググループが10月4日に発表した雇用分野の特例措置を見ると「やっぱり」と思わざるを得ない。

(1)解雇ルールを契約書面で明確にする
(2)有期契約で5年超働いた人が無期契約になれる権利をあらかじめ放棄できる

これらはどういうことかというと、労働者に対して、雇用の事前に、正社員になれないことを約束させる、ということではないか。

しかしワーキンググループは言う。

「企業が優秀な人材を集めやすく、優秀な人材が働きやすい制度環境を整えることができる」

言い換えれば、

「企業が気軽に、人材を使い捨てにできる」

であろう。さらにワーキンググループは言う。

「外資の日本進出を促し、衰退産業から成長分野への労働者の移動を進めることができる」

はぁ?ってなもんだ。たとえば先日まで衰退産業で働いていた、例えば旋盤工場の労働者が、英語を必須とする外資系のIT企業あるいは金融企業の優秀な人材として明日からは働くことが出来る、ということか?

あり得ないだろう。ばっかじゃなかろうか。

さらに今回は「議論の時間がない」として見送られたが、実はワーキンググループでは「ホワイトカラー・エグゼンプション」という労働時間規制の緩和も検討されているのだ。

これは何かというと、一定の年収があるホワイトカラー労働者の、労働時間の規制を無くす、ということだ。

もう少しかみ砕くと、残業したり徹夜したりしても、あるいは休日に働いても、残業代や割増賃金は払わなくても良い、という特例の導入だ。

驚くような内容だが、当然この特例は、「ブラック企業を野放しにしてしまう」との批判がでている。全く政府は何を考えているのか。

何を考えているのかというと、ワーキンググループの座長である八田達夫氏が言っていることで分かる。(メンバーは次のサイトで確認出来ます:http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/pdf/meibo.pdf

「基準がはっきりすれば、人を雇うことへのためらいをなくせるので雇用が増える。あいまいなルールで、決着をすべて裁判に任せるのは時間の無駄」
「(簡単に解雇するが給料は高い外資系企業などで)交渉力ある人まで縛るのは間違い」
「職業を選択できる人には契約の自由を与えていい」

現場を知らない滅茶苦茶な理論である。要するに、弱肉強食社会にして、突出した能力がある人間だけが美味しい思いをすれば良い、という話で、これでは国家が存在する意味が無い。彼らの頭からは、国民全体の幸福など、はなから除外されているのだ。

さて、この国は、どこへ向かっていくのか…。



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2013年10月16日

『1日1時間から稼ぐ 副業ライターのはじめ方』が新刊JP様で紹介されました。

以前、当簿ログでも紹介しました拙著『1日1時間から稼ぐ 副業ライターのはじめ方』が新刊JP様で取り上げられ、そのことが、各ポータルサイトで紹介されました。

ありがたいことです。


【拙著を取り上げてくださった新刊JP様サイト】
http://www.sinkan.jp/news/index_4002.html?link=index


【上記記事を紹介してくださった各ポータルサイト様(内容は同じです)】

■mixi:
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2614514&media_id=112

■ライブドア:
http://news.livedoor.com/article/detail/8159947/

■excite:
http://www.excite.co.jp/News/column_g/20131015/Sinkan_index_4002.html

■nifty:
http://news.nifty.com/cs/item/detail/sinkan-20131015-4002/1.htm

■ニコニコニュース:
http://news.nicovideo.jp/watch/nw803002

■ネタりか:
http://netallica.yahoo.co.jp/news/20131015-00004002-sinkan

■ガジェットニュース:
http://getnews.jp/archives/436046

■マピオンニュース:
http://www.mapion.co.jp/news/column/snkn4002/

■J-CAST BOOKウォッチ
http://www.j-cast.com/mono/bookwatch/2013/10/15186228.html

■GREE
http://news.gree.jp/news/entry/1221391

■ジョルダンニュース
http://news.jorudan.co.jp/docs/news/detail.cgi?newsid=SK00004002


皆様、よろしくお願いします。



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2013年10月10日

エジプトは内戦化するか。米国の支援打ち切りのもたらすもの

9日、米政府はエジプトへの軍事支援と資金援助2億6000万ドル(約254億円)を凍結すると発表した。この凍結は一時的なもので、民主化への前進が確認できたら再開するという。

このことについては、ヘーゲル米国防長官がエジプトのシン国防相に電話でも伝えた。約40分の会談だったようだ。

軍事支援の凍結内容は、F16戦闘機、M1A1エイブラムス戦車、ハープーン対艦ミサイル、アパッチ攻撃ヘリコプターなどだという。ただし、対テロ軍事支援や教育などの民生部門への援助は継続するという。

表向きは、米政府が、軍主導の暫定政権とイスラム勢力の衝突で死者が続出しているため、早く文民政権への移行をせよ、と促すためだそうだ。

ただ、米政府の懐が厳しいということもあるのではないか。米政府からエジプトの支援している額は年間で約1500億円で、その多くが軍事関連だ。

何しろ米国では、政府閉鎖や財政赤字上限問題がある。下手をすれば米国債のデフォルトが生じるという瀬戸際だ。だからエジプトだけではなく、イスラエルへの支援も減らすべきだという議論も始まっているらしい。

もう一つ米側の事情として有るのは、米国の対外援助法というものがあるのだが、これによれば、軍事政権への支援は禁止されている。

つまり、現在のエジプトの暫定政権が軍によるクーデターであると認定された場合は、完全に支援を打ち切る必要が出てくる。

ただ、今のところ米政府高官は言う。

「クーデターと結論を出したわけではなく、結論を出すつもりもない」

そう、あくまで一時的な支援打ち切りだ。完全に打ち切ってしまうと、イスラエルと平和条約を締結しているエジプトへの影響力を喪失しかねない。

米側としては、支援を餌に、早くエジプトの安定化を促しているという状況になる。

ところがエジプト軍は米国からだけ支援を受けているわけではない。米国の支援が減少したことを補う形で、サウジアラビアが支援を行っているのだ。

これで暫定政権の必要なまでのムスリム同胞団への弾圧の理由が一つ分かる。ムスリム同胞団はサウジアラビアの敵対組織でもあるからだ。

しかしいまだ覇権国家である米国の影響が薄れれば、中東の一地域でしかないサウジアラビアが支援しても、エジプトの不安定さは取り除かれにくくなるであろう。

下手をすると、ロシアの介入で安定化に向かっているシリアの代わりに、今度はエジプトが内戦化するかもしれない。

もしエジプトが内戦化すれば、それは中東での米国の影響力が衰退していることを示すのであろうか。


以下、エジプト関連の記事です(新しい順)。

『エジプトのデモで51人死亡。未だ根強いムスリム同胞団支持』(2013/10/07)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/376858296.html

『エジプトでムスリム同胞団の活動禁止命令。治安はさらに悪化する可能性』(2013/9/24)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/375652624.html

『ムスリム同胞団を潰しにかかるエジプト暫定政権』(2013/08/20)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/372509993.html

『エジプトでクーデター。モルシ大統領は拘束され、憲法は一時停止された。』(2013/07/04)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/368267408.html

『エジプトのデモに、軍が介入を宣言。48時間後に何が起きるのか』(2013/07/02)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/368115223.html

『エジプトのデモ、再び。経済政策への失望と、イスラム化への警戒』(2013/07/01)
http://newsyomaneba.seesaa.net/?1372750119

『分裂が顕在化するエジプト』(2012/11/27)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/304087623.html

『クリントン国務長官とエジプトのモルシ大統領と会談。まずはお互いの思惑は一致
』(2012/07/15)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/281136899.html

『エジプト新大統領モルシー氏は、ぬかるみへの第一歩を踏み出したかもしれない。』(2012/06/25)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/277224870.html

『エジプト大統領選の結果は、どっちに転んでも新たな火種だ』(2012/06/24)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/277009953.html

『エジプトのムバラク大統領に死刑求刑。軍部への不満を反らす見せしめか』(2012/01/06)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/244591656.html

『エジプト騒乱の続章の幕開けか。暫定統治の軍と、イスラム原理主義の衝突』(2011/11/20)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/236099759.html

『エジプトの、新たな混乱が始まるのか。』(2011/02/12)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/185542674.html

『ムバラク大統領は、権力亡者となり暴走しているのか。後ろ盾の米国にも読めず。』(2011/02/11)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/185457860.html

『デモの長期化はムバラクに有利か、反ムバラクに有利か』(2011/02/05)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/184439695.html

『ムバラク大統領の退陣は、新たな対立を産む可能性がある』(2011/02/02)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183849084.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第五部。』(2011/01/30)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183236111.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第四部。』(2011/01/30)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183159468.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第三部。』(2011/01/30)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183150487.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第二部。』(2011/01/29)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183086820.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第一部。』(2011/01/29)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183082938.html




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2013年10月07日

エジプトのデモで51人死亡。未だ根強いムスリム同胞団支持

当ブログでは、9月24日に、エジプトの治安がさらに悪化するであろうと予想する記事を投稿した。

『エジプトでムスリム同胞団の活動禁止命令。治安はさらに悪化する可能性』(2013/9/24)

そしてあっさりと当たってしまった。

6日、エジプト各地でムスリム同胞団の支持者らがデモを行い、治安部隊との衝突で少なくとも51人が死亡し、約270人が負傷したと伝えられた。

ムスリム同胞団はモルシ前大統領の出身母体だ。デモは7月にモルシ氏を追放したクーデターに抗議するもので、全国各地で行われた。

死者数も、8月14日からの数日間で1000人以上のイスラム主義者らが死亡したとされる衝突以降では、最多となった。

首都カイロでは、警察と軍がムスリム同胞団のデモ参加者に向けて発砲したとの目撃談もある。

また、カイロ南方約300キロにあるデルガでは、警察と衝突したデモ参加者であるムスリム同胞団の一人が死亡したと伝えられた。

この6日に大規模なデモが行われたのは、この日が第4次中東戦争の始まった記念日だからだ。なぜ記念されているかというと、1973年のこの日、エジプト軍はイスラエルに対して奇襲攻撃を行い、打撃を与えたからだ。

その結果、1979年の中東和平条約では、シナイ半島変換へと繋がったため、エジプト軍にとっては、勝利の記念日である。

そのため、カイロ中心部のタハリール広場などでは、数千人の軍支持者らによって祝賀のための行事が行われていた。

内務省の発表では、この日拘束したのは423人になるという。

ムスリム同胞団はその政治組織である自由公正党を通して声明を発表し、支持者らの死亡はシン国防相と内務相にあるとして、国際組織による調査を要請した。

暫定政権は8月14日に非常事態宣言を出し、ムスリム同胞団の弾圧を強化していた。そのため、いったんはムスリム同胞団によるデモも下火になっていたが、今回の大規模なデモにより、ムスリム同胞団が未だに大きな動員力を持っていることが分かった。

暫定政権にとっては脅威だろう。暫定政権は警告する。

「(軍に反対するデモ参加者は)外国の工作員と見なす」

そしてさらなるムスリム同胞団、あるいはイスラム主義者らへの弾圧を強化するであろう。

軍は既に、カイロのタハリール広場の入り口に検問所を設置するなどして、警戒態勢を維持している。


以下、エジプト関係の記事です(新しい順)。

『エジプトでムスリム同胞団の活動禁止命令。治安はさらに悪化する可能性』(2013/9/24)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/375652624.html

『ムスリム同胞団を潰しにかかるエジプト暫定政権』(2013/08/20)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/372509993.html

『エジプトでクーデター。モルシ大統領は拘束され、憲法は一時停止された。』(2013/07/04)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/368267408.html

『エジプトのデモに、軍が介入を宣言。48時間後に何が起きるのか』(2013/07/02)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/368115223.html

『エジプトのデモ、再び。経済政策への失望と、イスラム化への警戒』(2013/07/01)
http://newsyomaneba.seesaa.net/?1372750119

『分裂が顕在化するエジプト』(2012/11/27)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/304087623.html

『クリントン国務長官とエジプトのモルシ大統領と会談。まずはお互いの思惑は一致
』(2012/07/15)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/281136899.html

『エジプト新大統領モルシー氏は、ぬかるみへの第一歩を踏み出したかもしれない。』(2012/06/25)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/277224870.html

『エジプト大統領選の結果は、どっちに転んでも新たな火種だ』(2012/06/24)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/277009953.html

『エジプトのムバラク大統領に死刑求刑。軍部への不満を反らす見せしめか』(2012/01/06)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/244591656.html

『エジプト騒乱の続章の幕開けか。暫定統治の軍と、イスラム原理主義の衝突』(2011/11/20)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/236099759.html

『エジプトの、新たな混乱が始まるのか。』(2011/02/12)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/185542674.html

『ムバラク大統領は、権力亡者となり暴走しているのか。後ろ盾の米国にも読めず。』(2011/02/11)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/185457860.html

『デモの長期化はムバラクに有利か、反ムバラクに有利か』(2011/02/05)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/184439695.html

『ムバラク大統領の退陣は、新たな対立を産む可能性がある』(2011/02/02)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183849084.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第五部。』(2011/01/30)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183236111.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第四部。』(2011/01/30)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183159468.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第三部。』(2011/01/30)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183150487.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第二部。』(2011/01/29)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183086820.html

『エジプト全土にムバラク大統領退陣要求デモの背景:第一部。』(2011/01/29)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/183082938.html




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2013年10月01日

ついに米国でオバマケアの挫折と政府機関の閉鎖。景気失速が始まった

9月30日深夜(日本時間では10月1日の昼ごろ)、OMB(米行政管理予算局)は政府機関に閉鎖計画の執行開始を指示した。これは2014年度(2013年10月〜2014年9月)暫定予算の不成立を受けたことによる。

これでクリントン政権下の1996年1月以来、18年ぶりの政府機関閉鎖が現実となった。

とはいえ、全ての政府機関が閉鎖されるわけではない。安全保障や治安関係などは緊急性が高いため、業務が遂行される。

しかし国立公園や博物館は閉鎖され、退役軍人や高齢者向け行政サービスは閉鎖に至らずとも縮小されるようだ。この結果、約82万人の職員が自宅待機となる。

当然、国民生活への悪影響は大きい。

そのため、オバマ大統領はぎりぎりまでホワイトハウスで緊急声明を出し、野党の妥協、つまり上院案の受け入れを訴えていた。

「政府閉鎖は経済に甚大な打撃を与える」

しかし下院では野党共和党が過半数を占めている。共和党はオバマケア(医療保険改革法)の見直しを主張していた。

ところがオバマ大統領はオバマケアの見直しは認めない。このまま期限とされる10月17日までに議会が連邦政府債務の上限引き上げを合意出来なければ、いよいよ政府は新たな借金ができなくなるので、米国債はデフォルト、つまり債務不履行となる可能性が出てくる。

ところで記事中でオバマケアとさりげなく書いてしまったが、これは通称だ。正式には医療保険制度改革と呼ばれる。

基本的に米国での診療は自由診療だ。従って、医療費が高額であり、各自が民間の保険会社と契約せねばならない。しかし低所得者は保険料を支払うことが出来ないし、高額な医療費も払えない。つまり、せっかく高度な医療技術があるにも関わらず、その恩恵を受けられない人々が居るのだ。

この問題はかなり以前から問題視されており、どうやらルーズベルト、トルーマン、ニクソン、そしてクリントンなどが健康保険制度の創設を試みたという。

しかし、常に財政上の問題であるフリーライダーの存在やモラルハザードなどが懸念され、いずれの試みも失敗してきた。

そしてオバマ政権も、国民に保険加入を義務づけし、保険料の支払いが困難な低所得者層には補助金を支給する、という対応により、米国人の保険加入率を94パーセント程度まで高めることを目標とした医療保険制度改革を打ち出した。これが通称オバマケアと呼ばれるようになった。

一応米国にも公的医療保険制度はあることはある。メディケアと呼ばれる高齢者・障害者向けの保険とメディケードと呼ばれる低所得者向けの制度だ。

しかし実態は、国民の6人に1人は無保険者という現実がある。しかも医療費は上がっているという社会問題が発生していた。

そこで2010年3月に、医療制度改革法を成立させたのだ。

しかもオバマ大統領は、大統領選での公約にこのオバマケアを含めていた。だから、何が何でも実現したい。

しかし米議会予算局は、このオバマケアが実現すると、これ以降の10年間で、確かに加入率は高まるが、費用が9400億ドルに達すると試算していた。

さて、オバマケアを巡って、米国債がデフォルトすることがあるのだろうか。



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