2013年03月29日

AmazonがGoodreads買収。書籍販売を促進するSNS展開を狙うか

28日、Amazon.comはGoodreadsという書籍情報を共有するSNSを買収することで合意したことを発表した。まだ買収金額は発表されていない。

AmazonはこのGoodreadsの買収で、リアルな書籍と電子書籍の購入者のさらなる確保を目指す。Amazonによれば、Goodreadsのサービスと連携することで、これまで広く知られる機会がなかった作家が読者を獲得できることを支援する仕組みを検討するという。

AmazonのKindle Content部門のバイスプレジデントであるRuss Grandinetti(カタカナ表記が分からないので、英語のままにしました)氏は言う。

「Goodreadsは書籍を見つけたり書籍について論じたりする方法を変えるのに貢献し、Amazonは『Kindle』によって世界中で読書の機会を広めるのに貢献した。加えてAmazonとGoodreadsはいずれも、多くの作家がさらに幅広い読者に知られるようになり、自らの技量でよりよい生活ができるよう支援してきた」

うーむ、日本でのサービスも行うのだろうか。だと私の電子書籍ももっと売れるだろうか…。

逆に言うと、悪い評判も瞬時で広まるため、著者の緊張感も高まり、コンテンツの質が上がるプレッシャーとなることは良い事だろう。

ところで買収されるGoodreadsだが、この会社は7年前にサービスを開始している。利用者は1600万人ので、お気に入りの書籍やそうでない書籍の情報を共有できる仕組みになっている。つまり、読書の輪を広げるためのSNSと言える。登録されている本も5億2500万冊に上るという。また、サイト内の読書会は約3万あるという。

Goodreads創始者のチャンドラー氏はGoodreads売却の理由について触れている。

「理由の1つにAmazonの「リーチとリソース」を活用すること」

同氏によれば、Goodreadsの会員は電子書籍を読む体験を求めているであろうという。それをKindleが提供できるはずだ。

また、懸念されているであろうことについてはそれを払拭する発言をブログに記した。

「重要な点としてはっきりさせておきたいのは、Goodreadsとそれを支える素晴らしいチームが消えるわけではないことだ」

また、Goodreadsというブランド名もサービス内容も継続される予定だ。

Amazon側の思惑は、自社の傘下にあるSNSで読書体験が提供あるいは共有されることで、競合他社との差別化を図ろうというだろう、ということまでは容易に想像出来る。

当然、Kindleアプリケーションにも、Goodreadsの機能を導入するだろう。

つまり、Amazonは、KindleにSNSを導入することを必要としているのだと想像できる。しかも他社との連携では無く、自社専用のサービスを運営できると言うことだ。

この狙いは良いかもしれない。例えば競合であるAppleには、ソーシャルな機能を持っていない。

さて、Goodreadsの買収は、Kindleの飛躍に役立つだろうか。注目したい。



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2013年03月28日

世界最大規模のサイバー攻撃で、あわや世界のインターネットがダウンするところだった?

今月に入ってから、世界のインターネットに影響(速度低下など)を与えるほどのサイバー攻撃が行われていたことがわかった。

その事件のきかっけは分かっている。欧州には非営利の迷惑メール対策組織である「スパムハウス・プロジェクト」というものがある。拠点はロンドンだ。

そのスパムハウスが今月、オランダのサイバーバンカー社が迷惑メールの大量送信業者にサービスを提供しているとして、サイバーバンカー社をブラックリストに登録した。

このことに対し、スパムハウスに対する報復としてサイバー攻撃が始まった。ただ、サイバーバンカー社自体は報復攻撃をしていないと主張している。つまり、同社のサービスを利用している者たちが報復を始めたということか。

その報復は大規模なDDoSという分散型サービス妨害と呼ばれる攻撃方法によった。その結果サイトをダウンさせられたスパムハウスは、セキュリティー企業であるクラウドフレアに連絡をし、攻撃緩和支援と調査を依頼している。

クラウドフレア経営者のマシュー・プリンス氏は言う。

「これまでに見た中で最大規模の攻撃」

その結果、スパムハウスとは無関係のサイトまで速度低下などの影響を受けた。

DDoSは、通常は特定のウェブサイトを標的にして、そのサーバーに大量のトラフィックを発生させてダウンさせようとする攻撃だ。

しかし今回は複数のサーバーが標的とされた。また、攻撃のピークは26日だったが、マシュー・プリンス氏はまだ油断できないとしている。いつ再攻撃が始まるか分からない。というのも、攻撃者達は、目的を達成したと考えていないかもしれないからだ。

今回報復攻撃されたスパムハウスの影響力は大きい。スパムハウスは迷惑メールに利用されたサーバーを調査し、迷惑メールに荷担していると判断した業者をブラックリストに載せ、インターネットサービス事業者などに提供しているのだ。

その結果、迷惑メールとして遮断されるメール全体の80%は、実にこのスパムハウスが提供する情報に依存している。

そのため、スパムハウスは常にブラックリスト掲載に反発する業者などから脅迫を受けたりDDoS攻撃を受けているのだという。

ただ、前述の通り、今回の報復攻撃のきっかけとなったサイバーバンカー社自体は、攻撃を行っていないと主張している。つまり、同社の利用者たちが攻撃を行った可能性を示唆している。

しかしサイバーバンカー社の創業者の話では、今回の攻撃は様々なウェブサイト運営者同士がスカイプを使って結集し、攻撃計画を立てたのだという。特にサイバーバンカー社を支援しているストップハウスという団体は、3日間の攻撃を行って攻撃を終了したが、他のハッカーを含む活動家らはその後も攻撃を継続したのだという。

そして同創業者は言う。

「(迷惑メールよりも)スパムハウスの方が差し迫った危険だ」

つまり、スパムハウスが有るがために、罪の無いサイトまで破壊されてしまったというのだ。

これに対してスパムハウス側の研究者は言う。

「スパムハウスが提供するデータは世界17億以上の電子メールアカウントを守るために使われてきた。ただしスパムハウスにメールを遮断する権限はなく、データをサービス事業者などに提供しているにすぎない」

それにしても、今回の事件は、悪意を持ったネット利用者が結集すれば、世界のインターネットを破壊できる可能性を示してしまった。その攻撃の様子をもう少し見てみる。

攻撃は欧州時間の19日に始まったとみられている。この度のDDoS攻撃は、通常行われる攻撃の約6倍もの規模で行われ、記録では300GB/秒のデータトラフィックが発生させられているという。

さすがに規模の大きな攻撃だったため、現在5カ国の司法当局も調査に乗り出している。

スパムハウス側の調査では、攻撃者はサイバーバンカー社のサービスを利用している東欧やロシアのハッカーたちであるとしている。サイバーバンカー社側もこれは認めているようだ。

それにしてもこれだけ大きな攻撃が行われた原因は、サイバーバンカー社の利用者に筋の悪い者が多いことにも原因がありそうだ。というのも、サイバーバンカー社は、児童ポルノとテロ活動に関するもの以外であれば、どのようなウェブサイトの運営にでも利用できるとしているからだ。

その結果、同社のサーバーは、スパム用サーバーの温床となっていると考えられている。そこにスパムハウスが同社をブラックリストに加えたことで、報復が開始された。

ただ、サイバーバンカー社側は、主張している。

「(サイバーバンカー社)はスパム関連のドメインをホスティングしていない。スパムハウスこそが影響力を乱用しているではないか」

なんだか攻撃を正当化するような発言をしている。

いや、もっと穿った見方をしている者たちも居る。ギズモード(インターネット関連を扱ったブログメディア)などでは、クラウドフレア(前述通り、スパムハウスに雇われたセキュリティ会社のこと)が自社の事業のアピールとして、この度のDDoS攻撃の影響力を誇張しているのだ、と指摘している。

話を戻そう。

インターネット史上最大規模と言われているこの度のDDoS攻撃は、1週間以上も続いた。かなりしつこい連中が行っている。

アンチウィルスソフトで有名なカスペルスキーもこの度の攻撃の規模が異常であることを指摘している。

「1秒間に3000億ビットとみられる攻撃の規模から、過去最大規模のDDoS攻撃と確認できる」

また、クラウドフレアも、

「インターネットが破壊される瀬戸際」

に追い込まれたのだと評価している。

まず攻撃はスパムハウスのサーバーに対して行われた。そこでスパムハウスはクラウドフレアに攻撃緩和の支援を求めている。

しかしスパムハウスのサーバーはダウンしてしまった。ただ、次の攻撃目標とされたクラウドフレアはこの攻撃に耐えている。

クラウドフレアの耐性を知った攻撃者たちは、すぐさま攻撃目標を変更している。この辺りは私には良く理解できないので詳しく知りたい方はネットで調べてみて欲しいが、この新たな攻撃手法は「DNSアンプ攻撃」あるいは「DNSリフレクション攻撃」というものだそうだ。

なんでも世界各国にある何千ものオープンDNSサーバーが、全てのリクエストに対して無条件に応答してしまうというもので、これは既知の問題なのだそうだ。そこをハッカー達は突くことで攻撃の規模を拡大した。

しかしクラウドフレアはまたしても耐えた。すると攻撃者達はさらに目標を変えた。今度はクラウドフレアが使用する帯域を提供しているプロバイダーを攻撃し始めた。

しかしまたもやクラウドフレアは耐える。同社が接続しているIX(インターネットエクスチェンジ。IPS同士の接続ポイントのこと)であるロンドンIX、アムステルダムIX、フランクフルトIXなどは、いずれも欧州で最強と言われているIXだった。そのため、100GbpsのDDoSにも耐えた。

すると今度は攻撃者達はこれらのIXのピア接続相手を攻撃した。しかしこれにも耐えたため、攻撃者達は次はTire1プロバイダーを攻撃した。本当にしつこい。

Tier1プロバイダとは、世界に約10社ある相互接続IPSグループのことを示す。これらのTier1が各国の国内Tier1にトランジェット(バックボーンの卸販売)を行っている。例えばアジア唯一のTier1ステータスはNTTコミュニケーションズが持っており、日本国内のTier1はインターネットイニシアティブなどといった大手IPSになる。

そしてついにこの攻撃は、最大300Gbpsに達する。さすがにこの攻撃は欧州各地のインターネットトラフィックを渋滞させ、数億人というユーザーに影響を与えたと言われている。

するとクラウドフレア社にあるメールが届いた。見つけた翻訳が悪いのか少々分かりにくい文面だが、攻撃者からの祝辞らしい。発信者は「インターネットの巨人」と名乗っているようだ。

「我々は可能な限り最大規模の攻撃のために準備する必要はないとしばしば言ってきた。我々は、インターネットが他の人への大規模な巻き添え被害を発生させずに送信できる最大の攻撃にぴったり対処できるように準備する必要があるのだ。あなた方はそこに達したように見えますので……おめでとうございます!」

ここに至ってクラウドフレアは、これは「DNSのオープンリゾルバ問題」だと判断した。オープンリゾルバとは、ある組織の内部からも外部からも利用可能なキャッシュサーバーを示すらしい。つまり、外部からこのオープンリゾルバなサーバーに問い合わせが行われると、問い合わせ先のIPアドレスを回答してしまうと言う状態が発生する。

そこでクラウドフレア社は「Open Resolver Project」を設立し、問題があるとした2170万台のDNSリストを公開した。本来はこのリストは攻撃対象となるため非公開だったが、既に攻撃者達が入手していると判断したので敢えて公開することで問題解決の必要性を訴えたわけだ。

クラウドフレア側はコメントした。

「インターネット全体が現在直面している脅威に対峙できるよう、関係者やパートナーと協力して取り組む」

攻撃者自身も使用しているインターネットを破壊しようとする攻撃は、逆恨みでしかないが、インターネットへの依存が高まっている現在、インターネットの危うさを再認識させる事件となった。実はハラハラものの事態だったのだ。



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2013年03月27日

朝鮮総連本部の競売で落札した怪僧と怪しい人脈

26日、朝鮮総連中央本部の競売で落札者が決まった。これがもう、マスコミが大好きそうな怪しげな人物だった。

実際に落札したのは個人ではなく宗教法人の「最福時」。落札額も、絶対に落とせるという額で45億1900万円だった。今回の入札下限額が21億3400万円だから、いきなり倍以上の額で必勝の勝負をかけてきたと言える。

ところがこの最福時、実は有名だった。元プロ野球選手の金本知憲や清原和博がシーズンオフに護摩行(真言密教の修行)を行った寺だった。

当然、最福時の法主(ほっす)の池口恵観師も有名で、「炎の行者」などと呼ばれている。しかもこの坊主の人脈は何かと北朝鮮と濃い(これについては後述予定)。元赤軍派議長の塩見孝也や地下経済の黒幕といわれた許永中などとも交流があり、他にも暴力団とのつながりや政界人脈もあることから、「永田町の怪僧」などとも呼ばれている。

政界では、鳩山由紀夫・邦夫兄弟が熱心な信奉者だという。また、自民党の清和会ともつながりがあり、福田赳夫、森喜朗、小泉純一郎、中川秀樹などと関係があったと言われている。

安倍晋三首相とも父の晋太郎の代から交流があるともされている。なんとも世俗にまみれた坊主である。

その強烈な人脈を持つ池口恵観が、何故朝鮮総連中央本部を落札したのか。

ちなみに池口恵観は落札物件について語っている。

「アジアの平和の場として使いたい。総連側から要請があれば建物を貸すことも検討したい」

なに?それでは結局朝鮮総連中央本部としての機能が残るということではないか?しかもこうも言っている。

「今まで中央本部にいた人を追い出すということではない。残ったところをお貸しするのはいいのではないか」

そして前述の「アジアの平和の場」について、補足している。

「ビルをそのまま残し、北朝鮮を含むアジア民族の融和と、英霊の拠点にしたい」

おやおや、なんとなく示唆しているどころではない。

ということで、もう少しこの坊主の背景を洗ってみよう。

まず、北朝鮮との関係については、実に直接的な行動が出てきた。池口恵観は北朝鮮になんども出向いているのだ。背後に北朝鮮が見える、といった曖昧な状態では無く、明確に関係ありと見るべきなようだ。

そしてその訪朝については隠すこともしていない。最福時のホームページでも記載されているからだ。最近の4年間で9回ほど北朝鮮に出向いていることが分かる。

しかも昨年の4月には、金日成主席の生誕100年の祝賀行事にも参加しているではないか。おまけに勲章まで授与されており、どっぷりと北朝鮮との交流を行っていることがわかる。隠すつもりもない。

さらに2011年には「金日成主席観世音菩薩像」なるものを北朝鮮に寄贈したらしい。どんな仏像なのか。

また、総連の許宗萬議長とも交流がある。それだけではない。よど号ハイジャックグループとも交友があり、訪朝時に会っていることも分かっている。

ここまでくると、マスコミだけでなく、誰もがこの度の落札は総連の代理行為ではないかと思えてしまう。

実際、池口恵観は北朝鮮訪問中にも、最高人民会議の幹部から、こう言われている。

「総連の建物がなくなれば日本と敵対関係になるので骨を折ってほしい」

つまり、表向きは日朝友好のために骨を折って欲しいといわれたことになっている。

それではやっぱり代理行為か、というと、池口恵観は否定している。

「資金はある程度のメドは立っている。総連側からお金が入ることはありえない」

まぁ、これだけ有名な坊主だから、金は持っているだろう。しかし怪しい。

従って、まだ物件は最福時の物になるとは決まっていない。というのも、落札者が総連と関係無いことが条件で、これから調査されるからだ。

もし、最福時が競売物件である朝鮮総連中央本部を入手した場合、実は結構安い買い物だとも言われている。

というのも、落札価格は下限の倍以上である45億1900万円だが、不動産関係者の評価では、70億前後の価値が見込まれるという。というのも、立地が良すぎるのだ。

JR飯田橋と市ヶ谷駅の間にあり、靖国神社にも近い。土地としてはマンション需要が非常に高いところなのだという。

東京地裁は整理回収機構などの利害関係者から不服がでなければ、29日に売却許可を出すことになる。

そして諸々の手続きを経て約1ヶ月後には、最福時の所有となる見込みだ。そこまで行けば、後は総連に貸与されようが構わないということになる。

この見込みに対して、公安関係者は言う。

「総連がうまく死守したという感じ」

それはぬぐえない気分だろう。

もし総連が死守したことになれば、ここは相変わらず「対日工作拠点」なのだと公安当局は見ている。

何しろ、朝鮮総連中央本部には表向きは事務総局、宣伝広報局、国際統一局といった7局の他、部署として民族圏委員会や祖国訪問事務所などがある。しかし、その内部には、非公然組織として拉致などの工作活動を担う組織があるとされている。



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日本の教科書に修正要求を出す、破廉恥な韓国

全く韓国というのは、食事中に飛び回るハエのように鬱陶しい国だ。いったい、誰のおかげで韓国がこの世に残れたと思っているのか。恩を仇で返すとはかの国の行いを言う。

26日、韓国外務省は鉄面皮にも倉井高志在韓国日本大使館総務公使を呼びつけ、日本の教科書について抗議した。

「日本が同日に検定結果を公表した教科書は歴史を歪曲している。独島(日本語名称:竹島)は日本の領土であり、韓国に一方的に占拠されたと揚言している」

馬鹿もいい加減にしろ、と怒鳴りつけてやりたい衝動に駆られる。また、韓国外務省の趙泰勇報道官はこの次第を語った。

「外務省東北アジア局の朴俊勇局長は同日午後、倉井総務公使を呼び、問題の教科書を即刻改正するよう日本に求めた。韓国政府は日本が歴史を直視せず、自らの責任を無視する中学校教科書を認可したことに関し、日本に厳正に抗議する」

韓国は自分たちは全くデタラメな歴史教育を行っているくせに、日本の正しい歴史教育にクレームを出している。これほど恥知らずな国も珍しい。いや、他にも中国がいたか。

趙泰勇報道官はさらに恥ずかしいことを語っている。

「日本政府は、教科書が歴史の誠実な反省に基づいて作成されたものでなければ、日本の新しい世代に誤った歴史観を植え込み、彼らに重い歴史の負担をかけることになることを心にとどめるべきだ。歴史を無視する者に未来はない」

そのまま韓国に返したい言葉だ。本当に恥知らずな国民だ。歴史を直視できない韓国が、日本に対して物を言う資格はこの世のどこを探しても見つからないだろう。

また韓国政府高官の言葉もあまりに愚かだ。

「日本側が新たに認可した一部教科書は独島が『韓国側に一方的に占拠されている』と初めて取り上げているか、あるいはこの係争を国際裁判所に提出する必要があると記述している」

だからなんだ。あまりに後ろ暗いので国際裁判所で争うことを避けている国はどこか。

さらに韓国外交通商部も26日に恥ずかしい声明を発表している。

「わが国は、今回の検定を通過した日本の高校教科書に歴史的・地理的・国際法的に再論の余地がない、わが国独自の領土である独島をまだ日本領土だと不当に主張する内容が含まれていることについて、決して容認できないことを改めて明らかにする。このように、過去の歴史に対する正直な考察に基づいていない教科書は、日本の未来の世代に誤った歴史観を植えつけることになる」

「不当に主張」しているのは間違い無く韓国である。また、「誤った歴史観」を植え付けているのも』韓国ではないか。これほどの破廉恥な国家の存在自体が恥ずかしい。

そして続けて言う。

「わが国は日本政府が歴史を直視し、責任ある行動を取ることが、韓日間の過去の傷を一日も早く治癒し、両国間の信頼を回復する近道であることを改めて強調する」

これもそのまま韓国にお返ししよう。「歴史を直視」すべきは韓国である。もう、いい加減にしろ、と何度思わせるのか。この国は一度滅ぼさなければ、永遠に恥知らずなままだろう。

しかし日本国内にも自虐史観を植え付けようとする勢力がある。これがやっかいだ。

実際、26日に公表された高校の教科書でも、沖縄戦での集団自決や慰安婦などについて、自虐史観による反日的な記述が強まっているという。

特に実教出版の日本史教科書が、反日勢力の主張を取り入れていることは以前から知られている。それがさらに強まっているようだ。

この辺りの事情は、以下の本に詳しく紹介されているので参照されたし。

『ひと目でわかる日韓・日中 歴史の真実』水間 政憲』(2012/12/24)
http://tuukinndokusyo.seesaa.net/article/309706381.html

また、反日活動家が多く潜伏していると思われる沖縄に(米軍基地の移設問題もあり)遠慮したかのような記述も増えているようだ。なお、沖縄の反日運動については、以下の本に詳しい。(まだ読み終わっていないので、直接Amazonへリンクを張りました。)



例えば集団自決について、「強制的な状況」「強制集団死」といった記述があったが、これを文部科学省は「直接的な軍命令を表現したものではないと判断した」としている。

しかしどう見ても軍命令があったと受け取ってしまう表現だ。これは修正させるべきであろう。しかしそれをさせなかったことについて、集団自決に詳しい現代史家の秦郁彦氏は推測する。

「政府が米軍普天間飛行場の移設問題を進めるため、沖縄の世論を刺激したくないという考えがあったのではないか」

有りそうな話だ。

また清水書院の日本史Aでも所謂慰安婦に関して、これまで「慰安婦として連行される者もいた」と記述していた箇所を、「日本軍に連行され、『軍』慰安婦にされる者もいた」と、より軍による強制であったことを強調する印象操作が行われている。

しかしこれも文部科学省は「明確に強制連行されたとは受け取れない記述なので許容された」として許容しているが、全くおかしな根拠だ。

まず、破廉恥韓国が自らの嘘っぱちな反日教育を反省すること無く、日本の教科書にクレームを出すこと自体、恐るべき恥知らずであるが、たとえ一億光年歩譲って、日本の教科書に日本を賛美する嘘が記述されていたとしても、それは全く問題ないのだ。

それが分からないのが、厚顔無恥の韓国である。

何しろ教育というものに政府が支援しているのは、あるいは国民が協力しているのは、愛国心を持った国民を育てるためである。これを洗脳と呼びたければ呼べば良い。国家維持には必要な洗脳なのだから。

国家は、常に愛国心を国民に植え付ける教育を行わねば、いずれ崩壊するであろう。

真実を追究するなどということは、大人になってから各自で行えば良い。日本にいる限り、情報はいくらでも入手できる。

ただ、人格形成期の重要な教育段階では、それが嘘であったとしても、正しき日本人となるべく教育する必要がある。そうでなければ、誰が国家を脅かす教育に血税で援助しようか。

ともかく、韓国という国には、本当にイライラする。


以下、竹島関係の記事です。

『中韓は協力して日本の領土を自国の領土だと国連で宣言するらしい。盗人猛々しいとはこのことだ。』(2012/09/25)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/294149017.html

『竹島問題入門。今回は楽しい動画のご紹介』(2012/08/24)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/288193903.html

『韓国の竹島侵略に対して、日本ができること』(2012/08/21)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/287684604.html

『竹島を訪問した李明博と、領有を主張した五輪サッカー選手の日本への貢献度は?』(2012/08/12)http://newsyomaneba.seesaa.net/article/286243848.html

『韓国、本土から鬱陵島への日本人渡航拒否』(2011/08/04)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/218304595.html

『土肥隆一衆院議員の勝手な竹島放棄宣言問題が炎上しそうだ』(2011/03/10)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/189935194.html

『竹島は日本領土だ、いい加減にしろ韓国。』(2010/03/13)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/145246632.html



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2013年03月26日

ベトナムは発砲されたと報道、中国では放水したと報道。嘘つきはどちらだ

25日、ベトナム外務省報道官は、中国船がベトナム漁船に発砲したと発表した。場所は中越両国が領有権を争っている南シナ海のパラセル諸島(中国では西沙諸島)で、事件は20日に起きたという。

ベトナム外務省報道官は、中国側に対し、ベトナムの主権侵害であり、非人道的な行為であると非難した。

発砲されたとする漁船は、船室が炎上したという。

在ベトナム中国大使館には、ベトナム外務省から抗議が行われた。

ベトナム外務省に依れば、ベトナムの漁船が自国の海域で操業していた20日、中国の監視船に追いかけ回さされたという。その後、中国海軍艦船が登場し、漁船を30分ほど追いかけた後、「警告することなく」発砲したという。

ベトナム漁船は船室に被弾し、積んであった4つのガソリンタンクに引火して炎上したという。

ただ、運良く乗組員にはけが人が出ていない。しかしベトナム外務省は中国政府に対し、

「主権の侵害であり、漁師の命を脅かすものだ」

と調査並びに補償を要請している。

実はベトナム漁船が中国艦船に追跡されたというのは、既に4件が分かっている。しかし発砲されたのは今回が初めてになる。

そこでベトナム政府としても、中国政府に対し強い抗議を行った。

「非常に深刻な事案であり、ベトナムのパラセル諸島の領有権主張と、漁民の生命を脅かすものだ」

ところが中国側ではこれが、「発砲」ではなく、「放水」だったと報じられていた。

一見、中国側の報道は詳しい。ただ、日付からしてベトナム側と異なる。

中国では、ベトナム漁船「QNg96382」がパラセル諸島(中国では西沙諸島)で操業していたのは13日だったとしている。

しかし当初は、

「中国海軍の1239艇が猛烈なる放水銃発射を行った」

と報じていたらしい。それが20日頃の報道から内容が変わってきた。

まず、ベトナム漁船「QNg96382」がパラセル諸島で操業しているのを、中国国家海洋局所属の監視船である中国海監262と中国海監263に追い払われたとする。

しかしQNg96382は懲りずに(まぁ、自国海域だと判断したから)再び元の海域に戻り操業再開した。そして引き返そうとしたときに、今度は中国海軍の「万寧」に追われた。

その追跡は約30分に渡り、やがて「万寧」は警告射撃を行ってきたという。続いて信号弾も発射された。

すると当たり所が悪かったらしくQNg96382は出火した。

それを確認した「万寧」は追撃を止めて去って行ったという。

以上の様に中国側の報道内容が変わってきている。

やはり発砲したのは確かなのか。

ベトナムでは、既に過去数年の間でベトナム漁民数百人が中国側に逮捕されているという。

中国は確実に、領海を広げつつあるのか。



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朝鮮半島の罵り合い。辛い物食い過ぎか?

26日、韓国では2010年に起きた韓国海軍哨戒艦沈没「天安艦沈没事件」から3年たったことの追悼式典が行われた。

当然のように、式典では天安は北朝鮮に撃沈された、という暗黙の了解ができている。

が、怪しい。その怪しさについては以下の投稿記事で書いた。

『米韓は北朝鮮を挑発して、天安艦沈没の犯人を仕立てようとしているのかも?』(2010/08/16)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/159668470.html

しかし単純な韓国人達は、お互いに煽り有ってお互いに洗脳し合って、すっかり天安は北朝鮮に撃沈されたのだと信じ込んでいるのだろう。しかしどの程度の証拠があったのだろう。

追悼式典は国立墓地の「顕忠院」というところで行われた。そこで朴槿恵大統領が挨拶をしている。やはり北朝鮮犯人説を前提にした挨拶だ。

「(北朝鮮は)核・ミサイル開発と挑発、威嚇をやめ、行動を変えることが生き残りの唯一の道だ」

また、

「(北朝鮮は)核が体制を守ってくれるとの考えから一日も早く脱しなければならない」

とも語りかけた。

ただ、まだ朴槿恵大統領の言葉は優しい。韓国人にしては、品もある女性だ。また、韓国では珍しく、整形していない顔かもしれない。となると、これが本来の韓国女性の顔か。あ、どうでも良いことを書いてしまった。

さて、朴槿恵大統領は穏健派的な挨拶をしたが、キムチを食べ過ぎた韓国人がこんなにおとなしい訳がない。

韓国国防部の金寛鎮(キム・グァンジン)長官はこの追悼式典に合わせ、各部隊に向けて通達した。

「われわれの強い備えと確実な報復準備だけが、敵の挑発を抑制できる」

お、始まった。やっぱり韓国はこうでなきゃ。北も南も、朝鮮人は口先だけはいつも喧嘩腰で強気なのだ。そして天安事件の犠牲者を悼む言葉として続けた。

「勇士の自己犠牲の精神をたたえ、国防態勢をさらに確固たるものにしよう」

米軍の誤爆だったかもしれないのにね。さらに北朝鮮を非難した。

「(北朝鮮は)反省どころか、むしろ延坪島砲撃の挑発に踏み切った。最近では3回目核実験に続き、韓国の『最終破壊』、『休戦協定の無効化』を宣言するなど挑発様相も多様化しており、連日戦争ムードを醸している」

ただ、今回の韓国はいつになく警戒しているという。北朝鮮の過激な言葉は、いつも口先だけだのこけおどしだと(同じ朝鮮人である)韓国には分かっているのだが、今回は軍にもいつもより強い警戒態勢を敷いているようだ。

それゆえ、金寛鎮長官は付け加えている。

「わが軍は現状の深刻さを認識している。敵が挑発してくれば、日ごろの訓練通りに即刻、自動的に挑発元から支援・指揮勢力に至るまで報復しなければならない」

朝鮮人は、北も南も「報復」という言葉を使うのが好きだ。

以下、「中央日報」の26日の社説より抜粋して引用する。世論を煽っているとしか思えない。

「3年前の今日、西海(ソヘ、黄海)で韓国の海軍戦士46人の命が冷たい海の水に浸かった。北朝鮮潜水艇が撃った魚雷に天安(チョナン)艦が攻撃され、沈没しながら戦士たちも一緒に沈んでいったのだ。戦士らのもだえ苦しむ姿を想像して、韓国国民皆がともに体験した悲しみ、怒り、挫折、苦痛が今でも生々しい。」

「3年が過ぎた今日、私たちはその時の覚悟をどれくらい実践したのだろうか。西海5島地域の防御体制が大きく強化されたことは事実だ。北朝鮮の潜水艦が秘密裏に侵入するのをキャッチするため海底に音響探知機を設置するなどの補完措置も取った。しかし専門家たちは依然として北朝鮮の秘密侵入と奇襲攻撃を遮断するには不足しているという。遺憾なことだ。」 

「韓米両国が北朝鮮の局地的な挑発に共同対応する作戦計画に合意したことは大きな意味を持つ。北朝鮮が天安艦、延坪島(ヨンピョンド)挑発と同じような、またはそれ以上の大規模挑発をしてくる場合、米軍戦力が報復に向けて動員されるようにしたためだ。韓国軍の弱点を補完できる最善の方案といえる。」

「韓国国民皆がもう一度報復の決意を新たにしなければならない。北朝鮮の威嚇を無力化するためにできることが何なのかを絶えず探して準備しなければならない。軍当局は、“挑発時は10倍報復”という金寛鎮(キム・グァンジン)国防長官の公言が言葉だけに終わらないということを、いつでも証明できなければならないのだ。」

いや、実に勇ましい。同じ民族であることを忘れて威嚇し合っている哀れな人々にも感じる。

当然、同じ朝鮮人である北朝鮮も黙ってはいない。

前日の25日、金正恩第一書記は東部日本海側で行われた朝鮮人民軍の対上陸訓練の実施に立ち会った。これで4日連続の軍視察となる。熱心なことだ。

一応米韓への威嚇行為である。

あのもち肌でぷよぷよの金正恩第一書記は偉そうに訓示を垂れた。

「軍人はいつ、いかなる状況でも即座に戦闘に入り、敵を撃滅する準備ができていなければならない」

しかし韓国は真剣にこの動きに警戒した。いつ、本当にミサイルが飛んでくるか分からないという体制をとった。

確かに訓練は大規模となったようだ。敵の上陸を想定したロケット砲の一斉射撃なども行われた。この費用で、また何人の北朝鮮人が飢えるのか。

韓国側は、この訓練に、空軍も参加すると予想している。

そして金正恩第一書記は勇ましく挑発的に語った。

「敵の上陸集団がわれわれの海岸に絶対にたどり着けないよう、強力な砲火で海上から一掃しなければならない。今日の訓練は明日の戦闘に直結している」

滑稽だ。しかし笑ってばかりもいられない。日本に流れ弾が飛んでこないとも限らないのだ。いや、韓国どころではない。日本は中国、韓国、北朝鮮、ロシアに囲まれている。周りは危険な連中ばかりなのだということを、忘れてはならないだろう。

以下、「天安艦沈没事件」関連の記事です。

『米韓は北朝鮮を挑発して、天安艦沈没の犯人を仕立てようとしているのかも?』(2010/08/16)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/159668470.html



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中国がロシアから戦闘機や潜水艦を調達。日中戦争への準備か

25日の中国中央テレビで、中国がロシアから「Su-35(スホーイ-35)」という最新鋭戦闘機を24機と、「ラーダ級」潜水艦4隻を購入する合意文書に署名したことが報じられた。

他にも将来的にS-400地対空ミサイルや117Sターボエンジン、そして空中空輸機の購入契約も予定されているという。

さぁ、中国のネットユーザーは沸いた。いよいよ戦争(相手は日本だろう)が始まるに違いない。憎き日本や米国をたたきつぶす機会到来だとばかり、憶測が飛び交った。中には批判的な書き込みも行われたようだ。

「S-400は良いぞ」
「S-400の地対空ミサイル購入は賛成だ」

という反面、

「ロシアの装備なんてゴミ同然じゃなかったのか? 中国は見向きもしないはずでは?」
「Su-35は優れているから理解できるが、あんな低レベルの潜水艦を買うなんて、お偉いさんの考えることはよく分からん。中国は自分で原子力潜水艦が作れるのに、ディーゼルエンジンの潜水艦を買うんだぜ」
「買うんだったらSu-35を240機買わないと。24機なんて意味あるか? 戦争になったら足りないよ」

まぁ、いずれにせよ、戦争を待っているといったニュアンスは共通している。そのものずばりの書き込みもあった。

「(今回のロシアからの兵器購入は)もうすぐ戦争になるなからだな。殲20が間に合わないかもしれないし、F22の開発周期を考えてのことだろう」

今回の兵器売却で、ロシア側は微妙な判断を行ったとみられている。

というのも、中国はロシア製兵器を分析して、コピー兵器を作ることを当たり前のように行うからだ。

実績としては、1995年にロシアのSu-27SKをコピーし、無断でロシアの技術を使用して瀋陽飛機工業集団が200機もコピー兵器である「J-11A」を生産したことがある。

また、中国の空母に搭載されている「J-15」にしても、ロシアの「Su-33」を中国以外の国から入手し、やはりロシアには無断で国産化したコピー製品だ。

しかも中国の悪質なところは、ロシアの技術を無断で盗用して生産した兵器を、パキスタンなどに売って稼いでいるというところだ。

全く節度のない盗人国家である。

それでもロシアは何故、中国に兵器を売ることにしたのか。

まず、中国側の目的は2つ考えられる。

一つは、ロシアとの協力関係を世界にアピールすることで、アジア太平洋地域に軍事的影響力を強めようとしている米国への威嚇であろう。あるいは尖閣諸島を巡って対立している日本への威嚇でもあろう。つまり、軍事力のアピールとロシアとの協力関係のアピールだ。

そしてもう一つは、今回もロシアの技術を盗む為と思われる。何しろ前科があるからだ。

それではロシア側のメリットは何か。

当初中国は、Su-24を48機希望していた。しかしロシアがこれに難色を示したため、折衷案として半分の24機になったという。

この度の売買契約で中国がロシアに支払う金額は約35億ドル(約3300億円)と言われている。Su-35だけでも1400億円相当ではないかとも言われている。

実はSu-35を売却するロシアは既に次世代戦闘機T-50を量産する資金を必要としていたらしい。そのために中国に兵器を売ることにしたのではないかと見られている。

これが一つ目のロシア側の理由ではないか。そしてもう一つは、ロシアが直接兵器を売却することで逆にコピー製品を作らせないことになる、と踏んでいるのではないか、という憶測だ。

最初からオリジナル製品を必要数中国に持たせることで、コピー製品の国産化が防げれば、むしろロシアにとってはコピーを抑えることができるし、金も入る。

ただ、結果的に日本にとっては脅威が増加することにはなる。

なにしろSu-35は飛行能力もレーダー性能も大きく向上しているという。軍事評論家の岡部いさく氏によれば、この性能は航空自衛隊のF-15にとってもやっかいな相手なのだという。

また、ラーダ級潜水艦も消音性が向上しているため、これが領海を侵すと監視が難しい。

そして24日、中国の常万全国防相とロシアのショイグ国防相はモスクワでの会談で、合同演習や人事交流といった実務的な協力関係をもつことについて、話し合っている。

ロシアは食えない。実はロシアにとって最も脅威なのは、隣接する中国であろう。しかし、その中国に兵器を売り、軍事的な協力関係を築き、日米という共通の敵を想定することで、中国の脅威を押さえ込もうとしているのかもしれない。

さて、日本の国防はどう対応するのか。



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2013年03月22日

北朝鮮の兵士が飢え始めているのではないか?拷問や死を覚悟の上で脱北している。

21日、米国のユン国務次官補代行(東アジア・太平洋担当)が、上院外交委員会小委員会の公聴会で述べた。

「中国が拘束した北朝鮮脱出住民(脱北者)を強制送還するのは、国際的な義務に違反する」

今に始まったことではない。これまでも米政府はことある毎に中国に対し、脱北者を国際法上の「難民」と扱うことを、「国際的義務」に沿った行動だとして要求してきていた。それをこの度はより直接的な表現として中国に要求したことになる。

これに対して中国側の言い分は、

「脱北者は「経済的理由を抱えた不法入国者」である」

という立場を通している。

しかし強制送還された脱北者たちがどのような目に遭っているのかは、情報が少ないだけに却って悲惨な想像をしてしまう。

と、以上が21日のことだが、実はそれは最近起きた強制送還事件を示しているとみられる。

それは、翌日の22日に韓国の朝鮮日報が報じたことではないだろうか。

それは中朝国境を警備する北朝鮮軍兵士12人が、なんと武装したまま中国に脱出したというニュースだった。

この脱走事件そのものは、今月の初めに起きていたらしい。

ところが悲惨なことに、脱北した彼らは、中国軍に拘束された後、北朝鮮に強制送還されてしまった。どうなったのかは分からないが、悲惨な末路であろうことは想像に難くない。

また、先月末にっも同じく北朝鮮の兵士2人が中国に脱出していた。彼らは驚くべき事に、上官を射殺して脱出していたのだ。かなり追い詰められているとみられる。

それにしても、脱北したのが兵士である。

恐らく、食糧難が原因であろうとみられている。何しろ北朝鮮はこのところ長距離弾道ミサイルの発射やら核実験やらで、少ない金をそちらにつぎ込んでいる。さらに国際社会の制裁により、食料が入手できなくなっている。その分、軍の食糧事情が悪化しているのではないかと見られているのだ。

軍の食料は、平壌周辺から優先的に配給されるらしい。その結果、絶対量が不足すると中朝国境周辺などの部隊には食料が行き渡らなくなる。

北朝鮮の兵士は闘って死ぬ前に、飢えて死んでしまう可能性があるのだ。

となると、中国側が言うところの「経済的理由を抱えた不法入国者」どころか、「飢餓的状態に追い込まれた逃亡者」ではないか。

その結果、中朝国境の兵士が逃亡を続けている。中朝国境周辺の北朝鮮兵士達は、トウモロコシやジャガイモなどで何とか飢えを凌いでいると言われ、彼らが闘っているのは韓国でも日本でもなく、飢餓だった。

この状態が事実であれば、

「春窮期(前年の食料が尽きる晩春の時期)になれば、北朝鮮軍兵士の脱北はさらに増える可能性がある」

と北朝鮮に詳しいとされる消息筋は予想している。

また、中国政府による強制送還は兵士に限らない。今月の9日には、民間人の脱北者8人が吉林省延吉で公安警察に身柄を拘束された後、中国の脱北者収容所(というものがある)に移送され、19日になると、哀れ北朝鮮に強制送還されてしまった。

ちなみに上記8人の内5人は10歳前後の子供達だった。なんという人生だろう。「なんて日だ!」というギャグは、日本ならではであり、彼らには命の掛かった叫びになる。

そして強制送還された脱北者たちには拷問が待っているという。どのような拷問なのか。

『北韓政治犯収容所解体運動本部』による『北朝鮮に強制送還された脱北者に加えられる拷問
実態調査報告書』(http://nofence.netlive.ne.jp/images/gulag.pdf)という資料から抜粋してみたい。

【棒罨法】
これは、長さ50cmほどの円い棒や角材で全身を叩くという拷問だ。

【関節折り】
これは、やはり長さ50cmほどの角材を両脚の膝の裏に挟み込み長時間正座させるとういもの。

【鳩拷問】
これは、両腕、両脚を後に縛り、天井に設置した輪にぶら下げて加えるという拷問だ。

【ポンプ】
これは、両手を後にして屈伸運動(スクワット)を、なんと連続で数百回もやらせるというものだ。

【水おばけ】
これは、頭を水桶に沈めては引き揚げるを繰り返し、口、鼻に水を注ぎ続けるという、日本の時代劇などでも希に見るもの。ただ、北朝鮮はひと味違うのだ。なんと汚染され腐敗した水を用いるのだという。

【電気拷問】
これは電気こん棒を当てたり、椅子に縛り付けた人に電線を連結し通電するというもの。但し、停電が多いので、あまり頻繁ではないかもしれない。北朝鮮では電気は贅沢品だからだ。

【土足での拷問】
土足なのは拷問をしかける側のことだ。土足で全身を蹴り、あるいは踏みにじるのだという。

【頭スタンプ】
ひどい名称だが、頭にスタンプを押すのではない。頭そのものをスタンプとして扱うのだ。髪を掴んで頭を壁に叩き付ける拷問である。

【銃床を打ち下ろす】
これは、自動歩兵銃の銃床で頭など特定部位を狙って打撃を加えるというもの。ただ、銃も貴重品なので、頻繁ではないかもしれない。

【角材で手の平を叩く】
これは、またも長さ40cm以上の角材(常備されているのだろう)で手の平を打撃するというもの。

【拳での殴打】
これは原始的だが、げんこつで顔や腹部などを打撃するというもの。人間サンドバッグだ。

【性器への拷問】
これは男性の場合は、その睾丸を足で打撃したり、肛門に串を入れてほじくったりする。女性の場合は陰部を靴で蹴ったり、女性の陰部に指を差し入れたりする。女性の場合も肛門に串を入れてほじくるというのはある。さらにひどいのは、女性の肛門に指を入れてほじくり、妊産婦の腹を打撃して堕胎させるというのだ。この段階になると、拷問を行う側の人格も破壊されているだろう。

【児童への拷問】
10才未満の児童にも拷問は行われるという。

また、同レポートによれば、拷問はさらにエスカレートしているという。拷問をする側も、食糧難やら抑圧された社会に生きていることなどから、変質者になるのかもしれない。

最近の傾向では女性に対する性的な暴力だという。大勢の前で裸にし、女性同士で陰部に指を入れさせ、いじらせるというものだ。倒錯である。

そして拷問が終わっても、彼らは解放されない。

拷問が終わると、脱北者達は各地の労働教化所や労働鍛錬隊などと呼ばれるところに送り込まれ、一日平均10時間以上の強制労働に従事させられるのだという。

それを知っても直、中国は脱北者を強制送還しているのだ。



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2013年03月20日

シリアで化学兵器が使われたのか。お互いを非難する体制派と反体制派

昨日に続き、シリア関係…。

19日、シリアで化学兵器が使用されたという。しかし、誰が使用したのかが分からない。

アサド政権と反体制派はお互いに化学兵器を使ったことを非難している。

これについて、米国側はアサド政権が使った可能性を示唆し、ロシア側は反体制派側が使ったことを示唆している。

いずれにしても、決定的な証拠が無い。

シリアの国営メディア(つまりアサド政権側)が、政府当局者の話として報道したところでは、19日に使用された化学兵器は、反体制派がアレッポの郊外でミサイルを利用して使用したのだという。

「テロリストがアレッポのカーン・アルアッサルに化学物質を搭載したロケット弾を発射した」

そのために、少なく見積もっても25人が死亡し、110人以上が負傷したと言う。

この報道を反体制側は否定し、化学兵器を使ったロケット弾の集中砲撃があったのは首都ダマスカス東部でアサド政権側が行ったことを主張している。

第三者のテロが介入した可能性がなければ、どちらかが嘘をついている。

シリア情報相はもう少し具体的な情報を語っている。それによると、化学兵器を乗せたミサイルは、シリア国内から発射されているという。ただし、(どうして分かるのかは不明だが)発射装置はシリア以外の国のものだというのだ。

「カタールなどの国でこの兵器に資金を提供した者、およびこの兵器をシリアに持ち込んだ者は責任を問われなければならない。先のアラブ連盟会合でこの決定をした者は、大量殺戮と破壊兵器使用の責任を問われる」

そう決めつけた。あくまでアサド政権側ではない、ということだ。

するとこれに対して再び反体制派が反論した。

「反体制派は化学兵器を製造するための化学物質も設備も持っていない。そうした兵器を持っているのは政権側であり、その所在は周知の事実だ。政府は化学兵器ミサイルの製造工場を持ち、シリア国内でそれを使用できる能力がある」

うーむ、言われてみれば、反体制派側に、化学兵器を用意する技術的、組織的な環境があるようには思えない。

そして反体制派によると、ダマスカスで使われた化学兵器による症状は、呼吸困難、吐き気、頭痛などだという。ミサイル攻撃によってこのような症状がもたらされたのは、今回が初めてだと語っている。

さて、シリア人権監視団はどう見たか。

「カーン・アルアッサルの政府軍陣地に対地ミサイルが発射され兵士16人と民間人10人が死亡したが、このミサイルが化学物質を搭載していたかは不明だ」

としている。つまり、良く分かっていない。

一方、ロシア外務省は、化学兵器を使用したのは反体制派であるという情報をシリア政府から得ていると発表した。それだけでなく、ロシア政府自体が(方法は発表されていないが)反体制派が化学兵器を使用したことを確認したと発表している。

これに対して米政府はカーニー報道官を通じて反論している。

「反体制勢力が化学兵器を使用したとのアサド政権の主張を裏づける証拠はない。我々は、完全に信頼を失った政権に極めて懐疑的だ」

さらに、OPCW(化学兵器禁止機関)が化学兵器の使用を確認していないことも根拠として加えている。そのため、まず、化学兵器が使われたのかどうかを調査する必要があるとしている。

「関係国と緊密に協議しながら慎重に調べている」

と同時に、アサド政権が「反体制派が化学兵器を使った」ことを口実にして、自ら化学兵器を使うことの正当化を行うことに対して「重大な結果を招くぞ」と釘を刺した。

シリアの内紛は、泥沼化している。


以下、シリア関係の投稿記事です。

『シリア反体制派が暫定政府に首相を選出したが…』(2013/03/19)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/347857251.html

『シリアの使ったガスは化学兵器か?態度を変えつつあるロシア。』(2012/12/25)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/309829131.html

『シリア、サリンを準備中か』(2012/12/04)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/305190492.html

『ロシアとトルコ、経済では協力、対シリア外交では距離』(2012/12/04)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/305180076.html

『シリアの砲撃に報復するトルコ。シリアは何故トルコを砲撃したのか。』(2012/10/04)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/295414151.html

『シリアは化学兵器を使用するか』(2012/07/24)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/282860806.html

『シリアで200人規模の虐殺。アサド政権側か、反政府側か。』(2012/07/13)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/280748896.html

『シリアは「戦争状態」にあると認めたアサド大統領に焦りが見られる』(2012/06/27)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/277587322.html

『シリア軍がトルコ軍戦闘機を撃墜。しかしNATOを敢えて刺激するだろうか。』(2012/06/23)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/276862619.html

『シリアのシャッビーハ(シャビハ)という狂犬の暴走』(2012/06/07)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/273939512.html

『撤退どころか越境し始めた。シリア軍の暴走が止まらない』(2012/04/10)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/263642669.html

『シリアに対し、一枚岩になれないアラブ連盟』(2012/04/01)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/261615315.html

『シリアのアサド政権を維持させたいロシアの思惑』(2012/02/06)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/250749829.html

『国際社会による軍事介入の可能性が高まるシリア政府の強硬姿勢』(2012/01/23)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/248074698.html

『シリアの自爆テロは、反体制派か、アサド政権の自作自演か』(2012/01/08)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/244957285.html

『シリアで任務についたアラブ連盟の監視団。しかしどうにも怪しい。』(2011/12/30)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/243414862.html

『シリアの報道は事実か?あまりに狂気を帯びた惨状が報じられている。』(2011/11/29)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/237704569.html

『リビア化するシリアの弾圧とアサド大統領の強硬姿勢』(2011/11/20)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/236176084.html

『シリアで何が起きているのか。シリア騒乱への経緯。』(2011/11/07)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/233918198.html



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2013年03月19日

シリア反体制派が暫定政府に首相を選出したが…

19日未明、トルコのイスタンブールで、シリア反体制派の代表組織である「シリア国民連合」は、シリア暫定政府の首相を選出した。

選ばれたのは、ガッサン・ヒット氏(ガサン・ヒットとも)というダマスカス出身の1963年生まれと言うから、52歳か。これに続けて、数日中には暫定政府の閣僚が選ばれる予定になっており、暫定政府は形を整えようとしている。

ただ、シリア国内に居る反体制派から、これが「政府」であるとして認められるかどうかはまだ分からない。

それにしても既にシリアの内戦は、7万人以上の死者を出している。しかもいよいよ周辺諸国にも火の粉は降りかかり始めているから、まとまるどころかより一層紛糾しているといえる。18日にはシリア軍の戦闘機がレバノン北東部アルサルを空爆しているという有様だ(同地域には、反体制派寄りの住民が多いとされている)。

話を戻すが、選出されたガッサン・ヒット氏は欧米で教育を受けた元ビジネスマンである。この辺りに反体制派が新たに作る政府が、欧米の支持を得たいことをアピールしてしているようにも思える。そしてガッサン・ヒット氏は、このあとすぐに、外相や国防相といった閣僚を選び、組閣することになる。

いよいよシリアには、二つの政府が並立することになる。

ちなみにガッサン・ヒット氏は穏健派とも言われている。この辺りに、「シリア国民連合」が強硬派を含む「国民評議会」他の反体制派にも抵抗がないようにとの配慮が見られる。

暫定政府としては、近い内にシリア北部の支配地域に拠点を移したい考えで、そこを中心に統治体制を確立したいと目論んでいる。

一方、フランスと英国は、シリアの反体制派に武器を送れるようにするために、6月1日に期限切れとなる対シリア武器禁輸措置をそのまま撤廃するように、EUに要求していると、オランド仏大統領が明らかにした。

これに対してケリー米国務長官は、

「米国は、それがフランス、英国、あるいはその他の国であれ、武器供与を決めた他の国々の邪魔になるつもりはない」

と語っている。つまり黙認する。

また、シリア政府軍の戦闘機がレバノンのアルサルを攻撃したことについては、ヌーランド国務省報道官がコメントしている。

「これはシリア政権によるレバノン主権侵害の大きなエスカレーションだ。こうした主権侵害は全く受け入れられない」

この攻撃の前、実はシリア政府はレバノン政府に対して、シリア反体制派を支援するために国境を越えている武装勢力を阻止するように要求していた。それが実施されていないと判断したのだろう、シリア政府はレバノンのアルサルを攻撃するに至った。

レバノンでは、シリアで反体制派運動が始まって以来、レバノン領内でもシリア政府軍と反体制派が戦闘を行っていたため、緊張状態にはあった。しかしいよいよ戦闘機が攻撃を仕掛けてきたとなると、シリア紛争は国外に一気に広がる可能性を見せ始めたと言える。

さて、反体制派は暫定政府として首相と閣僚を立てることで、外国政府からの金融上、軍事上の支援を得られると期待しているようだ。確かに「政府」である以上、顔が必要ではある。

ただ、国民連合の中には、暫定政権樹立は早すぎるという意見も出ている。暫定政権の指導者らが、実際に戦闘している人達に影響力を行使できるかどうか疑問だというものだ。確かに反体制派は一枚岩ではないし、皆が暫定政権樹立に関わることができている訳では無いからだ。

シリアの内戦は、まだまだ先が見えてこない。



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2013年03月18日

キプロスのATMに人々が殺到し、ユーロが下がり、FX投資家もなかなかに忙しいだろう

今回取り上げるキプロスは、日本での正式名称はキプロス共和国の方だ。紛らわしいのは、キプロス島が分断されており、島の北部(の約37%)は北キプロス・トルコ共和国となっている。今回はこちらではなく、南側のキプロス共和国のことになる。

キプロスは以前はギリシャ系住民とトルコ系住民がいたが、分断された後のキプロス共和国はほぼギリシャ系の単一民族らしい。

ということで、以降キプロスと表記した場合は、このキプロス共和国を示す。

さて、この度のATM殺到のニュースを読む前に、キプロスについて、もう少し予備知識をなぞっておきたい。

主要産業は観光業だ。なにしろキプロスの労働人口の62%ほどが観光業を含めたサービス業従事者だという。また、GDPのなんと70%が観光業によるものだ。これは歪すぎるほど観光業依存体質ではないか。

逆に言うと、それほど観光以外の産業が無い。資源も食料さえも輸入に依存しており、その結果常に輸入超過となっており、それが財政を厳しい状態に追い込む体質を持っていたと言える。

ちなみに水も不足しており、海水淡水化プラントを稼働させることでなんとか安定させているという状況だ。

キプロスは2004年にEU加盟を果たしたが、単一通貨の利点も生かした観光業が期待されていた。また、それに伴い、別荘地としての人気もあったため、EU加盟後は不動産投資も盛んになったようだ。

もう一つの主要産業と呼べるものに金融業がある。タックスヘイブンとして、例えば欧州のどこかの国がロシアなどへの投資を行う際も、一旦キプロスに会社を設け、それを経由して行うといった投資拠点としての活用が盛んに行われていた。

その結果、キプロスには会計士や弁護士の資格保有者が多いと言われている。

ところで日本人としてやや親近感をもてるとすれば、キプロスでは自動車が左側通行であることか。だから右ハンドルである。その結果、日本からの中古車がかなり大量に輸入されている。

さて、そのキプロスの経済状況が余りよろしくなかった。どうもEUに加盟したころから右下がりになった気もするが、景気後退が始まったのは2009年からだと一般的には言われている。

なぜか。元々生産性が低く、輸入超過だったので、EUに加盟して為替変動による緩衝材を失った以上、こうなることは見えていたようなものだが、一般的にはいくつかの段階を経て景気後退に陥ったと言われている。

まず、大きく生産性が下がったのが、2011年のマリ海軍基地の爆破事故だったという。このとき、国内最大のヴァシリコス発電所が破損した。その結果、電力供給がままならなくなり、生産活動が停滞し、成長率が下がったというのだ。

この後、同爆発事故の影響で、キプロスの各銀行が大量保有していたギリシャ国債が債権交換されてしまい、金融・財政が深刻な状況、つまり資本不足に陥った。

当然、キプロス政府はこれを支援し、銀行の資本増強や財政再建を行うが、2012年の6月になると、いよいよ首が回らなくなり、EUとIMFに支援を要請するにいたった。

と、ようやく今回のニュースを読む準備ができた。そう、キプロスはEUに支援を要請したのだった。

そして先週のことへと、話は一気に飛ぶ。

ユーロ圏財務相会合では、キプロスに100億ユーロ(130億ドル)を支援することを決定した。但し、これに付けられた条件が市場を驚かせた。

その条件とは、キプロスに支援する代わりに、キプロスで10万ユーロ超の預金に対し、その預金額の9.9%の課徴金を課すというのだ。それだけではない、10万ユーロ以下の預金にも、6.7%の課徴金を課すという。

これまでユーロ圏加盟国の支援策はいくつも行われているが、この度の措置は前例が無かった。

さぁ、週が明けると、市場はすぐに反応した。ユーロは円に対して週明けの早朝から121.58円まで下げた。

市場関係者の不安はこういうことだ。関係者は言う。

「ユーロ圏がキプロスにこういうことを要求したことで、『周辺国』にも同様なことが要求されるのではないかという『いけない連想』を呼んでいる」

まだ決定したわけではないが、市場は予想で動く。FX投資家は忙しいだろう。市場から目が離せない。

何しろキプロスでは、当然預金流出が始まる可能性が高いからだ(いや、既にはじまっているようだ)。

また、肝心のキプロス政府は、まだユーロ圏財務相会合の要求をのんでいない。調整中だ。ただ、飲まざるを得ないだろうと見られてはいる。

微妙なのは、キプロスのアナスタシアディス大統領が率いるDISY(与党民主連合)は、実は過半数を確保していない。つまり、ユーロ圏財務相会合の要求を飲むには、他党の合意を得ねばならない。すでに最大野党であるAKEL(労働人民進歩党)は反対の姿勢だ。

だからFX投資家は気が抜けない。きっとニュースに釘付けだ。

いや株のトレーダーも気が抜けない。今日の東京市場では、キプロスだけでなく、他の財政赤字国からの予算流出も懸念されたため、主力輸出株や金融、鉄鋼などは売りが目立ち、それに引きずられて寄りつきから大幅安になってしまった。

市場は敏感だ。

いや、それ以上に慌てているのは、当のキプロスの預金者達だろう。案の定、キプロスでは預金者が現金を引き出すためにATMに殺到した。そのため、一部のATMでは紙幣が底を突いてしまい、さらなる混乱を招いている。

キプロス政府はこの混乱を鎮めるためにも少額預金者への負担を軽減すべくユーロ圏と再協議にはいったが、混乱は収まらないだろう。

このままでは、銀行から現生が無くなる。そこでついには19日以降は銀行を休業させるという案まででている(18日は初めから銀行の休業日)。

ちなみに政府はユーロ圏財務相会合の要求への回答を急いでおり、間に合えば19日の銀行営業開始前に預金者の口座から課徴金を引き落としたい考えだ。

実は既にキプロス政府はオンラインでの多額の送金を停止するなどの手を打っている。これは課徴金逃れを防ぐためだ。預金者は踏んだり蹴ったりだ。暴動が起きるのではないか?

いや、実は慌てているのはキプロスの預金者だけではない。前述したとおり、キプロスの銀行には他国の口座も多くあるのだ。特に旧宗主国の英国や近所のギリシャ、そしてロシア企業もその法人税の低さで多く進出しているのだ。

これらの国々の口座も影響を受けるだろう。

さらに日本にも影響は出ている。この度の金融支援条件が、イタリアやスペインなどにも適応されるのではないか、という憶測が広まった。その結果、リスクが低い資産として、円に買いが集まってしまったのだ。

そのため、円が上昇した。ただ、それを受けた特に個人投資家などが慌てて円を売り、ドルを買ったため、円の上値は抑えられた。そして再び円安基調に戻ったようだ。

さて、大変な状況になっているキプロスだが、悪い話ばかりではないので投資家はさらに注意が必要となる。

実はキプロス政府の発表によると、同国のEEZ内ブロック12に埋蔵量が5兆〜8兆立方フィートと見込まれる天然ガスが存在するというのだ。既に開発が進められており、さらに他の5区画についても、今年の1月、2月には、多国籍企業との掘削権に関する契約が結ばれている。

この天然ガスの掘削が開始されれば、キプロスの経済状況は変わってくるだろう。



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2013年03月17日

TPPと消費増税がアベノミクスを破綻させるだろう。下手すると亡国?

いやいや、とうとうやっちまった…。

15日、安倍晋三首相のTPP参加表明を知った途端に、まずはそう思った。

何しろアベノミクスはデフレ脱却を謳っている。しかし、TPPというのは、デフレ悪化対策であるのはあきらかだ。自由貿易の拡大は、デフレを脱却するまで行うべきでは無い。何故か。

ものすごく簡単にまとめてしまえば、

 自由貿易=供給過剰、物価安、賃金低下

こういう仕組みだ。一方デフレとは、

 デフレ=供給過剰、物価安、賃金低下

ではないか。かなり乱暴に端折れば、こういうことになる。

 自由貿易の拡大=デフレ化

つまり、せっかくアベノミクスが財政出動と金融緩和という当たり前のデフレ対策を行って、

 アベノミクス=需要拡大、物価上昇、賃金上昇

を目論んだとしても、TPPで帳消しになってしまう。いや、帳消しでは済まないことも起きてしまう。それは気力があれば後述したい。

ところで、本記事のタイトルに消費増税を含めているが、今回はTPPだけで長くなりそうなので、言及を避けたい。デフレ時の増税が、如何に駄目な政策であるかということについては、これまで散々述べてきたと言うこともある。

また、TPPとは何か、ということについてはたくさんのサイトやブログで解説されている(と思う)ので、これも省きたい。

ここでは最近の動きを見ることから始めたい。マスコミの皆さんは、TPPが、実はいずれ自分たちの首を絞めるものであることを知らずにはしゃいでいるからだ。

そう、これまで護送船団方式だった報道業界だって、規制緩和させて乗っ取ることを米国は狙っているかもしれないのだ。日本のマスコミの皆さんは、勝てる自身があるのかな?

さて、TPP参加を煽っているマスコミの代表として日本経済新聞の威勢の良さに触れてみたい。なにを勘違いしているのか、あるいはわざとか、3月17日の電子版では「投資・サービス分野で攻勢」と題している。

例えばこう書いている(いずれも3月17日の電子版より)。

「アジアの中には外資系企業によるサービス分野の進出を規制している国が多い。例えばベトナムは小売業への進出を制限しているうえ、マレーシアでも小売りや外食産業の自由化が遅れている。」

だからこれらの障壁をTPPで打破すれば、日本が進出できると息巻いている。しかし、同じ事を、米国も日本に対して行うで有ろう事には触れていない。

後頭部を敵に晒したまま、もっと弱い敵に狙いを定めている有様だ。しかも日本が狙っている国の市場規模はあまりに小さいが、米国が狙っている日本の市場はとても美味しい。

あるいは記事にはこう書かれている。

「各国政府が物品やサービスを購入する際のルールである「政府調達」は日本にとって攻めの分野だ。米国は州政府の公共事業の発注先で、自国企業を優先的に採用する傾向がある。マレーシアも「ブミプトラ」と呼ばれるマレー系国民の優遇施策をとっている。日本は自国を優遇する政策の見直しと内外無差別の扱いを主張する見通しだ。」

間抜けだ。同じ事を日本も強制されることに全く触れていない。日本の公共事業にも米国の建設企業が狙いを定めている。しかも入札になれば、より安い人件費を動かせる外国企業の方が有利ではないか、ということにも触れていない。

アベノミクスが財政出同するのは、公共事業を有効需要にできるからだ。しかしそれを外国企業が食ってしまったら、税金を原資とする貴重な金が、国内の投資や雇用に回らず、外国企業に持って行かれてしまう。

また、米国企業は、当然日本人よりも安い労働者を自国もしくは他国からそれこそ自由に調達するであろう。そうなれば、せっかく税金によって発生させた需要が、国内の雇用増加に役立たなくなってしまう。

さて、以上の日本側のはしゃぎ振りに、ワシントンポストはニタリと笑っているような報道をしている。以下、いずれも16日のワシントンポストより。

「TPP参加を通じて日本の農業やその他の市場を米国産品に開放することができれば、日本車の輸出攻勢に見舞われている自動車分野での貿易赤字を相殺しうるだろう」

だから、同誌は続ける。

「オバマ大統領はTPPの潜在的な価値を理解している」

農業だけではない。オバマ大統領の目的はあらゆる分野(特にサービス)におけるTPPによる雇用拡大だ。米国の雇用を拡大させるには、どこかの国の雇用を奪わねばならない(所謂、近隣窮乏化策)。それだけの規模を持つ国は、勿論、日本となる。

ところが勘違いしている国を見つけた。今回は参加を見送っている韓国だ。

ソウル新聞は、

「日本のTPP参加で米国市場での韓国の優位性が損なわれかねない」

と専門家の意見を報じている。せっかく米韓FTAで関税が下がった分野(自動車部品など)が、TPPでの関税撤廃で日本が優勢に立つ、というのだ。

単純過ぎないか?

僅か数パーセント、いやコンマ数パーセントの関税率の変動など、為替の変動で無視されてしまう。韓国だけではない。日本のエコノミストも関税率が下がることで日本が米国に対して輸出攻勢できると語る者が多いが、そんなもの、円安の効果で無視できるのだ。

それに、例えば自動車などは、すでに現地で生産している以上、関税は関係ないではないか。重要なのは、為替となる。

ところで米国では、TPP歓迎一枚岩なのかというと、実はそうでもない。米国でTPPに日本が参加することを嫌がっている勢力がある。

そう、自動車産業だ。

一見、米国の自動車産業は、TPPにより日本側の関税や排ガス規制を緩和させることができれば、喜びそうなものだ。しかし、彼らはそれほど楽観的では無い。

アメ車が日本で売れない理由が、関税や排ガス規制などではないことを実は知っているのだろう。現に、高くてもヨーロッパ車は日本では売れている。

ということで、米自動車政策会議(AAPC)のブラント会長は、15日にオバマ政権に対して、

「日本のTPP参加を受け入れないように」

要請した。

当然オバマ大統領はこれを無視するはずだ。だがAAPCは必死だ。

「日本がTPPに加わると日本車に米市場が奪われて米雇用が失われるうえ、TPP交渉も混乱して遅れる」

なんとも正直ではないか。そして、

「我々は自由貿易を支持するが、日本はほかの貿易相手国のように扱うわけにはいかない」

何を言っているのかというと、これまた単純で、日本という国は既に、米国にとって「世界第2位の貿易赤字国」ではないか、という理屈だ。その国とさらなる自由貿易を進めて大丈夫なのか?という不安があるわけだ。

私は彼らを応援したい。頑張れ、AAPC!日本のTPP参加を阻止せよ!と。まぁ、無理だろうけど…。

さて、ここからは、自分の復習のために、TPPによるデメリットを復習しておきたい(但し思いついた分野だけ)。メリットはほとんど無いが、マスコミは「好印象」ばかりを報道する可能性があるので、敢えてデメリットばかりを復習しておきたい。

まず、急がれる東日本大震災からの復興への影響だ。マスコミの多くは復興にこそTPP参加が必要とさしたる理由は挙げずに主張しているようだ。

しかし、次のデメリットが考えられる。

まず、壊滅した農業だ。農業は工場の再稼働のように簡単では無い。土地と人との根気の要る作業が必要だ。

そんな最中にTPPで格安の農産物が大量に輸入されたら、誰も割に合わない農業など目指さないだろう。

次に土木建設産業はどうか。不謹慎だが、せっかく災害で生じた大型の需要が発生した復興事業に、TPPにより米国建設企業や他国のより安い労働者が殺到したらどうなるか。

質の悪いインフラが建設されるという心配もあるが、日本の建設業が新たな投資や雇用を生むチャンスを逃してしまう。そして投入された税金は、米国の企業やより安い外国人労働者に持って行かれてしまい、日本国内の消費者の懐に入らないから、消費の増加も振るわなくなってしまう。

さて、上記で東北の農業について触れたが、日本の農業という規模で考えるともっと恐ろしいことが起きる。

一見、消費者にとって外国からより安い農産物が入ってくることはメリットのように感じる。確かに我が家など、もう、愛国心より安い農産物をウェルカムしてしまう。

しかし、ここで一旦日本の農家が廃業してしまうと、さて、農業を復活させる必要が生じた、というときに手遅れになる。一度捨てた農地を回復させるのは至難の業であるし、何より農業従事者を一気に増やすことはできない。

農林水産省の試算では、TPPに参加すれば、現在の日本の食料自給率(カロリーベースだが)40%が、一気に13%に下がるとされている。

つまり、87%というほとんどの食料を外国に依存するわけだ。

もし、気候変動や紛争などで食料価格が高騰しても、それを買わなければならないし、絶対的に食料の生産が減少した場合は、いずれの国も自国優先になってしまうので、我々は飢えるしか無い。恐ろしいではないか。

また、奇跡的に気候も安定し、紛争も無く世界が平和だったとしても、TPPでは日本の食料の安全性基準を、規制緩和として下げることが要請される。

例えば残留農薬の基準は日本は国際的な基準よりも厳しい。遺伝子組み換えも表示せねばならない。TPPに参加すればそれらの規制は緩和されるだろう。もし自民党が言う様に、規制を守ろうとすれば、それは貿易障壁として訴えられ、損害賠償を要請されるだけだ。それがTPPである。

次に心配されている医療はどうか。

これは米国の事情を見れば良い。それが日本にも適用されるということになる。あるいは韓国が米韓FTAで特区を設けさせられたが、その状態を見れば良い。

現在公的医療保険が適用されているため、全国一律で安い治療費で治療を受けられる。TPPに参加すると、現在制限されている保険診療と保険外診療の併用が行われるように規制緩和させられる。

その結果、公的医療保険の給付範囲が縮小させられ、利益率が高い保険外診療が拡大するとみられている。

さらに医療に自由競争が持ち込まれるので、儲からない地域からは病院が撤退し、利益率の高い金持ち相手の病院が幅をきかせてしまう可能性がある。

そう、貧乏人(TPPで増えるはず)や地方の人々は、病院に行けなくなるだろう。

このことについては、3月15日に日本医師会の横倉会長が語っている。

「日本医師会は、かねてよりTPPへの参加により、国民皆保険が毀損されるのではないかと懸念を表明してきた。世界に誇る国民皆保険を守るためには、『混合診療』を解禁しないことや、営利企業を医療機関の経営に参入させないことなどが必要だ。安倍総理大臣に対しては、国益に反すると判断した場合には、速やかに交渉から撤退するよう求めていきたい」

いや、破壊されるのは医療制度だけではない。

医薬品も貧乏人は使えなく成る可能性が高い。

現在日本の医薬品は、国民が広く利用できるために、より安価に価格が設定されるようにやや煩雑な価格調整手続きをとっている。

ちょっとややこしいので、かなり端折った説明になり分かりにくいかもしれないが、書いてみよう。

例えば同じ治療効果を持つ類似薬がある場合、「新薬の1日単価は既存類似薬の1日単価に合わせる」仕組みがある。

これは、どういうことかというと、1日3回服用する薬が1日分で300円とする。つまり1錠当たり100円になる。

ここに同じ効果を持つが、1日2回の服用で済む新薬が登場したとする。当然高く売られてもおかしくないが、前述の仕組みがあるため、1日分で300円になる価格に抑えられている。つまり1錠当たり150円となる。

この仕組みがあれば、医薬品がむやみに高騰することは防げる。

しかし、明らかに画期的な新薬が登場し、しかも有効性や安全性が高い場合は高騰するのではないか。しかしこれも「画期性加算」という仕組みがあてがわれ、3つの点(有効性、安全性、治療法の改善性)が満たされれば70〜120%加算、2つの点が満たされれば35〜60%加算にとどめるようになっている。

従ってこの場合も自由な価格つり上げは行われない。

他にも、市場性加算や小児性加算といった方式が、高騰を抑えながらも開発会社の儲けも保障するという微妙なバランスをとる方式がある。

と、書いてみたが、上記はやや自信がないことを白状しておく。何しろ日本の薬価を低く抑える仕組みは複雑で、私が理解出来ていない可能性がある。そのことは考慮して読み続けていただきたい。

さて、医薬品がTPPで高騰してしまう仕組みはこれだけではない。TPPではジェネリック薬の価格もつり上げられてしまう可能性が出てきている。

それが米国が提唱している「エバーグリーニング」という医薬品の特許手法だ。

これはひどい手法だ。エバーグリーニングでは、既存薬の形や使い方を変えただけの医薬品(しかも効果が変わらなくても)も「新薬」として特許申請できるとする手法だ。

特にこのエバーグリーニングを米国がTPPでどのように利用しようとしているかは、MSF(国境なき医師団)の米国組織が入手したTPPの流出文書で見えてきた。MSFの分析は以下の6点である。これによって安価なジェネリック薬が市場にでることを防ぎ、医薬品を高額にして販売しようというのだ。

・型を変えただけの古い医薬品に新薬の特許を認められること

・特許への異議申し立ての手続きを困難にできること

・知的財産権侵害の「疑い」だけで、ジェネリック医薬品の貨物を差し押さえられること

・臨床実験データの独占を強化し、ジェネリック医薬品が出回るのを困難にできること(まんまや)

・特許期間を延長できること

・医薬品認可当局に特許管理責任を負わせること

米国医薬品業界よ、おまえもなかなかの悪よのう、と悪代官でも舌を巻いてしまうだろう。とにかく米国の医薬品企業をぼろ儲けさせるために、日本が国民が広く安価に医薬品を利用できる制度を破壊しようとしているという。

医療と医薬品で大分長く書いてしまった。残りを急ごう。

雇用に関してだ。

例えばこれまで規制が掛かっていた規模の小さな公共事業にもTPPに参加すれば海外の企業も平等に参加させなければならなくなる。

当然、自由競争の名において、より安い外国人労働者を引きつれた外国企業(あるいは国内企業)が仕事を受注するだろう。

そうすれば、当然、日本人の雇用機会は著しく減少する。

さて、短く書こうと思っていたのに、まとめる能力が足りない故に、結局長く書いてしまった。

そんなこともあって、今回は敢えて悪名高い「ISD条項」について触れなかった。何故か。

それは単純に私が勉強不足だからだ。今書いてしまうと、単純に「ISD条項悪玉論」になってしまう。

しかし、このISD条項については、日本の企業や投資家が護られる可能性もあるのだ。要は使い方次第と言うべきか。

つまりISD条項は両刃の剣である可能性もある。従って、ISD状況については、今回は触れないまま、逃げることにする。



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2013年03月11日

中国で川に豚の死骸が3300匹以上流れてきたというおぞましい風景

スプラッター映画(ホラー映画の一種)のシーンではない。中国は上海を流れる黄浦江の上流で見られた現実の風景だ。

最初は9日に新民ニュースサイトの記者が発見したらしいとも言われている。

記者は松江区を訪れていた。その川、黄浦江は、なんと上海の水道水の取水口上流である。つまりここを流れている水の一部は飲料水となり上海の人々に飲まれている。

記者は川面に浮かぶゴミを何気なく視線でたどっていたのだろう。そこに豚でも、いや、トンデモないものが浮いていた。

豚の死体だ。それも一つや二つでは無い。あちらにも、こちらにも、といくらでも見つけられた。土手にも打ち上げられている。

ざっと見て数10頭の死体はあるだろうか。既に膨張していたり、腐乱して内蔵が飛び出しているものもある。

何より臭いがきつい。

ともかく飲料水の元である。関連部門はどこだ。報告せねばならい。

そしてまず、929頭もの死体が見つかったと新民ニュースサイトでは報じられた。

同時に関連部門は緊急会議を開き、すぐに上海動物無害化処理センター(そんなものがあったのか)で水質汚染の確認を行うべく対応することになったようだ。

しかし、豚の死体が川に浮いているのは、5日頃から見られたのだということも分かってきた。しかし、中国人にとっては、豚の死体が川に浮いていることは珍しくはないという。

中国新聞網も付近の住民の声を伝えている。

「川に豚の死骸が浮かぶのは初めてではないが、今回は頭数が多い」

おいおい、豚の死体は川に捨てるのが当たり前なのか?と思って調べてみたら、なんと上海には、この1、2年でも、年間に200頭前後の豚の死体が流れ着いているということが分かった。

すごい話だ。

そして11日の報道になると、豚の死体はもっと多かったことが分かった。1200頭以上だ、いや、2200頭以上だ、という具合に報道の度に増えていった。

そして最新の報道では、なんと引き上げられただけでも3300頭以上になるという(まだこの時点でカウント中!)。

この報道がされた段階では、水道水の汚染は確認されていない、とのことだが、上海の人々は当局の発表を信じていないようだ。そう、中国人は嘘つきだ、と同じ中国人が良く知っている。

また、死骸の一部からは、ウィルス感染が確認された。「豚サーコウイルス2型」というウィルスらしい。しかし当局の発表では、人体には害は無いウィルスだという。当然、中国人は信用していない。ただ、ネットで調べてみたら、確かに人への感染はないらしい。

何しろ、このところ、中国は汚染問題が目立っている。川だって豚肉だって、水道水だって何が起きてもおかしくない、ということだ。

まだこれらの大量の豚の死体がどこから流れてきたかは分かっていない。浙江省側からではないかと言われている。

また、これも凄まじい話だが、養豚業者が豚の死体を川に不法投棄するということも珍しくはないため、それかもしれないという。

しかし、3300頭もの豚を、一業者が不法投棄しただけとは想像することが困難だ。それとも中国の養豚業の規模というのは、それほど巨大なのだろうか。

そう思って他の情報も探していたら、どうやら豚の耳に標識が付けられていることが分かった。その標識から、上海に隣接する浙江省嘉興市の、複数の農家が捨てたらしいということまでは分かってきた。

それにしても3300頭以上とは尋常では無い。つまりは、捨てた農家は複数だが、その地域に豚サーコウイルス2型が蔓延したため、一斉に大量死したのかもしれない。

それでさらに調べてみると、上海市の南がこの浙江省嘉興市なのだが、ここでは6日に地元紙が、豚が大量死したことを報じていた。これ、関係があるのではないか?

浙江省嘉興市の住民によると、

「1月だけで1万78匹、2月には8325匹のブタが死亡した。毎日300匹以上が死亡し、死骸を置く場所さえない」

そう、確かに「死骸を置く場所さえない」と言っている。ということは、川に捨てたのかもしれないではないか。犯人は意外に簡単に分かるのではないか?

しかし上海では、畜産農家は家畜の死骸を処理所で処分するか、殺菌処理して埋めなければ成らないと義務づけられている。

ということは、やはり違法投機の可能性がある。当局は取り締まらないのだろうか。

それでも上海市松江区環境保護局の局長が言う。

「死骸の数はさらに増えるかもね」

という。こんな時に中国のスケールの大きさを感じてしまった。

そして続けた。

「水が汚染される恐れがあるため、早急に全頭を回収する必要がある」

手遅れでは無いのか?

さすがにネットでも騒ぎが広まり始めたので、上海市政府は11日にウェブサイトで声明を掲載した。

「豚の死骸の回収作業を継続しているとし、これまでに水質の汚染は確認していないが、水質を注意深く監視している」

しかし当局の対応が遅い、と中国のネットユーザー達は批判している。

現在当局は12隻のボートを出動させ、豚の死骸を引き上げているというが、早く引き上げねば、腐敗が進み、いよいよ水の汚染がひどくなる。

それにしても、気持ち悪い。


【後日談】

今日(3/12)のニュースを読んでいたら、地元住民たちから、

「豚は病気で死んだのではないか?」

との懸念が出ていることに対し、浙江省政府は、

「ブタは寒さで死んだ」

と説明していることを知った。

3300頭以上の豚が寒さで死に、川に捨てられたと?

中国人は、ますます中国が信用できなくなるだろう。


【後日談2】

その後、14日のAFP BB Newsの記事を見たら、上海市の発表では回収された豚の死骸は6600頭を超えたそうだ。

同市は市内の水道水の22%を賄っているこの水源の汚染に対して、住民から批判が相次ぐ中、

「水道水の水質は、国の飲用水の衛生基準の範囲内にある」

と声明を出した。これに対して中国版Twitterのウェイボー(微博)では、以下の様な書き込みが見られた。

「汚染されていないというのなら偉い人たちがまず飲んでみてほしい」

「主要河川に腐敗しかけたブタの死骸が流れているのに、衛生上問題がないのはなぜ? 答えは、これが中国での出来事だから」

なるほどねぇ。

同市は、まだ死骸の数は増えるのではないかと予想しているとのこと。





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2013年03月08日

日本の独立記念日「主権回復の日」は「屈辱の日」だとする沖縄で、「中国万歳」が叫ばれている

安倍晋三首相は、今年の4月28日に政府主催の式典を検討していることを表明した。この日は何かというと、1952年4月28日のことで、サンフランシスコ講和条約が発効した日を示す。

日本は敗戦後、GHQ(連合国軍司令部)によって7年間統治されていた。それが終わった日である。

つまり、日本が独立した「独立記念日」として式典を開こうと言うことだ。

まだ正式な名称は決まっていないが、実は自民党は昨年の衆院選の政策集で、「4月28日を『主権回復の日』として祝う式典」を政府主催で開くことを盛り込んでいた。

だから、とりあえず「主権回復の日」ということになろうか。

安倍晋三首相は7日の衆院予算委員会で述べた。

「サンフランシスコ講和条約が発効して7年にわたる長い占領期間を終え、わが国は主権を完全に回復した。つまり、独立を手に入れたわけだ」

そして、

「若い方々には、長い占領期間があったことを知らない人も増えている。60年前に独立したことをしっかりと認識する。わが国の未来を切り開く決意を確固たるものにするため、本年4月28日に政府主催の記念式典を実施する方向で検討している」

と表明した。

ところがこのことに不快感を表したのがまたしても沖縄だ。というのも、沖縄ではこの4月28日を、「屈辱の日」と呼んでいるからだ。何が屈辱なのか。

サンフランシスコ講和条約によって、日本から切り離されたからだ。日本が独立したと同時に、沖縄では米国統治が合法化された。

そして、ようやく沖縄が日本に復帰したのは、1972年5月15日だった(ちなみに奄美は1953年12月25日のクリスマス)。

そのような経緯があるので、沖縄にとっては4月28日は独立記念日となり得ないという気分がある。

まぁ、その代表というわけではないが、例えば比屋根照夫・琉球大名誉教授(政治思想史)は(沖縄代表の気分になって)こう語る。

「沖縄戦で多大な犠牲を強いられた上に、沖縄はこの日に切り捨てられた。沖縄の戦後の苦難の歴史の原点とも言える日。祝う気持ちになれるはずがない。」

ただ、もしも式典をひらくのであれば、こうすれば良い、というヒントも語っている。

「もし式典を開くのならば『屈辱の日』と呼ばれる沖縄の歴史も同時に伝えるべきだ。祝うだけの式典では、沖縄との信頼関係は根底から崩れる」

なるほど、この意見は政府も参考にする必要があるかもしれない。

もう一人紹介すると、内村千尋さんという68歳の女性がいる。この方は戦後沖縄革新勢力のシンボルとして米軍の弾圧に抵抗したといわれる故瀬長亀次郎元那覇市長の次女だ。彼女は言う。

「オスプレイの押し付けなどで本土から今も置き去りにされたままと思っている沖縄からすれば『4.28』を祝うという発想自体が理解できない」

まぁ、そんな意見もあるのだ。彼らは、日本人である前に、沖縄人なのだろう。

しかし安倍晋三首相は、

「実施する方向で検討している」

と語り、近々閣議決定する見込みだ。

菅義偉官房長官も7日の定例会見で語った。

「日本が国際社会に復帰し、戦後の復興に向けてスタートした記念すべき日だ。日本の未来を切り開いていく決意を確固たるものにしたい思いもある」

さて、これに対していつも不機嫌な顔をしている仲井真弘多沖縄県知事(実は大阪出身だとは余り知られていないが)が、沖縄タイムスの取材に答えた。

「独立したんだから結構な日じゃないか」

これは意外な言葉だった。しかし、自分の立場を思い出したのか、付け加えている。

「沖縄にとっては(日本に)置いて行かれた日でもある。いろんな思いや恨みつらみは当然(県民感情として)ある」

これは立場上言っておかねば、というところか。

実はこの4月28日は、ほとんど知られていないが、民間レベルでは1997年から「主権回復記念日」として行事が開催されてきていた。それを自民党は総選挙の際に、政府行事にすると公約していたものだ。安倍晋三首相はそれを実行しようとしているわけだ。

また、これもあまり知られていないが、自民党は昨年の4月28日に、憲法改正草案を発表している。これはすなわち、なるほどGHQの統治は終わった、しかし日本は真の意味で独立国家になったのか?という自問から始まっている。

たしかにサンフランシスコ講和条約による日本の独立は、当時の西側陣営が東西冷戦への対抗上日本を西側陣営に取り込もうということでお膳立てされた。

その意味では、日本が自ら闘って勝ち得た独立とは言えないという考えもある。つまり西側陣営に加わることを条件として、与えられた独立か。

とはいえ、勿論日本側からも主権回復のチャンスはうかがっていたわけで、外交上は勝ち取った独立とも言える。

そして1951年の9月には、52カ国が出席したサンフランシスコ講和会議において、全件代表であった吉田茂がこのサンフランシスコ講和条約を受諾する。翌年の4月28日に、この条約が発効され、日本は国家としての主権を取り戻した。

それにしても、何故この4月28日を日本は「独立記念日」として祝ってこなかったのか。その当たりは今ひとつちょっと分からない。

穿った見方をすれば、日本国憲法が占領下で制定されたままだ、ということかもしれない。特に国防に関しては、米国の傘下であるという状態にある。その善し悪しは別として。

さて、話をぐーんと戻すが、この「主権回復の日」を政府行事として行えば、沖縄から反発される可能性がある。

なにしろ沖縄では(勿論全ての県民が、という話ではないが)がぜん「反日」や「反米」ムードが盛り上がっているらしいからだ。例のオスプレイ配備問題や、普天間飛行場県内移設反対が今は旬なのだろう。

もう、それまで政治的発言などしたこともなかったような人々まで政治的な発言をするらしい。例えば町内会やPTAといった場でだ。それはあたかも「沖縄 vs 日米」なのだという。関東に暮らし、日頃ぼけーっと過ごして居る私には想像しにくい。

その「沖縄 vs 日米」運動を引っ張っている翁長雄志(おなが・たけし)那覇市市長(62歳)を見ると、この機運が急激に盛り上がったことが分かる。

というのも、翁長雄志那覇市市長は、以前は自民党沖縄県連幹事長として、なんと普天間飛行場の県内移設を推進していた側だったのだ。

それが今では「安全保障は日本全体で考えるべきだ」と叫びつつ、「オスプレイ配備反対県民大会」の共同代表となっている。まぁ、県内の世論に迎合したのかもしれない。

しかもこれは事実かどうか確認できないが、沖縄では「中国拝跪熱」まで高まっているというのだ。「拝跪(はいき)」とは、その時のごとく、ひざまずいて拝むことだ。

その象徴となるかどうか分からないが、例えばこの1月2日、首里城公園では「新春の宴」という琉球王国時代の旧正月の儀式が再現されるイベントが行われている。

その式典で王府高官を演じる役者たちは大きな声で叫ぶのだ。

「ワン・ワン・ワンスーィ!」

この様子を見た中国からの観光客のはしゃいだこと。何故かというと、「ワン・ワン・ワンスーィ」とは、

「中国万歳!」

という意味なのだそうだ。それを日本人(あるいは沖縄人)が叫んでいるのだから、中国観光客はそれを見て語った。

「やはり沖縄は中国のものだ、1日も早く解放せねば」

そしてこの様子は、なんと沖縄のNHKでは何度も放送されていた。但し、奄美大島以北のNHKでは、天皇陛下の新年のお言葉が繰り返し放送されていた。まるで二つの国があるようではないか。沖縄のNHKと日本のNHKと。

もっと気になるのは、沖縄の教育だ。特に沖教祖の親中教育が気になる。どうやら自衛隊のことを「鬼畜・日本軍」と教えているのだという。本当か?

沖教祖の支部は、機関紙である『八重山教育情報』の第1号(2012年4月13日)に北朝鮮のミサイル発射に対応した石垣島への自衛隊PAC3配備について以下の声明を掲載した。

「配備の目的は、必要以上に住民不安を煽り、防衛計画にある南西諸島への部隊配備への素地づくりに思えてならない」

そして、

「石垣には今四五〇人もの自衛隊がいます(中略)先の大戦を彷彿させるようなことが今現在現実に起こっています」

と結論づけている。何が言いたいのか。

また、昨年の8月に、この八重山地区では、教科用図書採択地区協議会は今年から使用する中学の教科書に、育鵬社版の公民教科書を採択した。この教科書では尖閣諸島を日本固有の領土と明記し、自衛隊の意義について説明されている。このことは良し。

しかし八重山地区に属する竹富町では、この採択に従わず、東京書籍版を採用するという違法行為を行ったにもかかわらず、なんと沖縄県教育委員会はそれを支持しているのだ。

彼らが支持した東京書籍版の教科書には沖縄について以下の様に記されている。すなわち、沖縄は、

「(中国皇帝への)朝貢体制の中で繁栄した『琉球王国』」

のことである、と。そのうえ、沖縄「県」については、

「政府は1879年、軍隊の力を背景に、琉球の人々の反対をおさえつけて、沖縄県を設置しました」

とまで記載している。おいおい、日本軍に占領された沖縄は、元々中国の支配下で繁栄していたのだ、という教育ではないか。

このような教育姿勢であれば、これからも沖縄には「反日」思想を持った人々が育ち続けるだろう。

さて、日本の「主権回復の日」式典は、沖縄の「屈辱の日」として盛り上がるのだろうか。



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2013年03月03日

米歳出の強制削減発動。ついに緊縮財政主義者たちに突き落とされる米経済

いや、本当にブログの更新がままならない。

憧れの吉瀬美智子は妊娠するし、私にとっての歌姫の中島美嘉が映画「サンブンノイチ」のヒロイン役(キャバ嬢役)に抜擢されるし、TPPに関するマスコミの変更報道は相変わらずで、安倍晋三首相が単にオバマ大統領からTPPの条件について譲歩させる条件を引き出しただけで、参加表明だというデマを垂れ流しているし…。

とにかく書きたい事がたくさんあったが、皆忙しくてスルーしてしまった。

で、やっと時間ができたので何を書こうと思ったところに、オバマ大統領が腹を立てている動画が飛び込んできた。ならば、これを書く事にしよう、そう思った次第です(ここまでの長い前振りに特別意味はございません。単に忙しいことの愚痴でした。失礼しました)。

さて、オバマ大統領の努力の甲斐無く、議会側との赤字削減に関する話し合いはまとめることが出来なかった。

そのため、2021年度までに米連邦予算を総額で1兆2千億ドル削減することが米政府に義務づけられてしまう制度がこの1日に発動してしまった。

と、どうなるか。まず遡るが昨年10月から今年9月までの13会計年度において、850億ドル削減せねば成らない。そのためには連邦予算の約1割を削る必要があるが、当然軍事活動費も縮小せねばならないし、様々な雇用を削減せねば成らない。

必然的に失業者は増え、需要も減り、米経済は失速する。議会が緊縮財政論者という昨今世界中にはびこっている狂信者達に動かされているのだ。

彼らに対し、オバマ大統領は真っ向から対立していたが、今回は負けてしまった。しかし、オバマ再選を支持した国民が望んだ結果ではあるまい。

民主主義の難しさよ。この民主主義の難しさについては、最近読んだ以下の本に興味深く書かれていますので、是非ご参考ください。



この度の歳出削減の中心は国防費になる。13会計年度に約13%削減する必要があるという。国防費以外からは約9%の削減が予定されるだろうという見込みだが、詳細はこれから詰められる。

敗北し、署名するに至ったオバマ大統領の憤懣はやるかたない。

私も動画で見たが、オバマ大統領は1日の記者会見で、非常に不愉快そうな表情で怒りも込めて語った。

「歳出の強制的な削減は経済成長率を0.5%押し下げ、75万人の雇用が犠牲になる」

これでは雇用を叫び続けたオバマ大統領の公約と真逆になってしまう。

そして、これは野党共和党のせいであることも強く訴えた。

「共和党が歳入を増やすための税金の抜け道を防ぐことを拒否した結果だ」

オバマ大統領は、富裕層への増税を主張していたのだ。しかし共和党は、それを拒んだ。

同日、国防費の削減については、国防総省のカーター副長官が記者会見で言及していた。

「文民職員の勤務日数を減らすための自宅待機に加え、兵士の訓練を削減したり、調達契約を延期したりするなどの措置など検討している」

これは国防にとって由々しきことだが、後ほど改めて触れてみたい。

それでもオバマ大統領はなんとかこの経済的ダメージを食い止めたい意向だ。

「重要なのはすべての国民がこの痛みをただちに感じないようにすることだ」

そのためにも早く削減措置を停止するための協議を議会側と行う必要がある、と述べている。

ただ、3月中(26日までだが)は、13会計年度の暫定予算というものがあるので、この間はすぐには影響は無い。

しかし暫定予算が27日に失効すれば、予算の執行ができず、例えば政府機関の窓口閉鎖などが起こり始める。

このような物別れに至ったのは、目的は同じだが手段が異なるということだった。

大統領と民主党側としては、財政赤字削減のために、富裕層への増税(というか、富裕層の税の抜け穴を塞ぐ)による歳入増と歳出の削減を組み合わせて行うべきだと主張していたが、共和党は歳出削減のみで赤字削減を実現すべきだと主張し、とうとう譲ることがなかった。

その結果、米経済が失速しようともだ。

それにしても、いよいよ政府機関の窓口閉鎖に至るとは尋常では無い。そこで下院では、現在の暫定予算を9月末まで延長しようではないか、という案が出ており、これについては既に共和党指導部の指示も取り付けているのだという。つまり、共和党案だ。

そうなると、上院が問題だ。上院は民主党が過半数を握っている。ここで共和党の案を受け入れるかどうか、今のところ見えない。

しかし9月末までに計850億ドル(約7兆9535億円)がカットされると、前述の通り国防費からその半分を削減するとしても、例えば政府職員を一時解雇せざるを得なかったり、税関や空港管制塔など、あるいは教育などの公共サービスからも何かしらの手段で経費を削減する必要がある。手っとり早いのは解雇だ。

そうやって大量の失業者や休職者が発生すれば、景気の悪化は容易に想像出来る。

だからオバマ大統領は言う。

「(強制削減措置が)長期化すればするほど米経済の損害は膨らむ」

しかし緊縮財政教の共和党は、

「歳出削減に集中すべきだ」

主張して譲らない。ここに理屈など無い。もはや信仰なので、米経済が失速しようがそんなこと気にしない。

いや、この信仰をばかげていると笑えない。現在のユーロ諸国の南側など、みなこの緊縮財政教に支配されており、国民は貧困にあえいでいる。また、日本でも、アベノミクスが登場するまでは(いや、今でも)緊縮財政原理主義者たちがデフレを長引かせることに貢献しているのだ。

それほど世界的に緊縮財政原理主義は強い。オバマ大統領を再選させた米国においてもそうなのだ。

そう考えると、この度の選挙で財政出動と金融緩和を主張した安倍政権が日本に誕生したのは、驚くべき事だ。世界が注目している所以だ。

さて、米国での話に戻るが、そうはいっても共和党とて政府閉鎖は望むところでは無い。そこで、彼らは9月末までの予算を、強制削減と同じくらいに圧縮効果がある予算案として下院に提出することになる。

しかし、大統領と民主党は、これに税制改革による歳入増を盛り込むことを主張するはずだ。

そうなると落としどころとしては、とりあえず暫定予算の延長を9月末まで行いましょうということになるだろうと見られている。

何処の国もねじれでは苦労する。こんな事をしていたら、オバマ大統領はその他の政策の遂行が捗らないことになるだろう。

それにしてもオバマ大統領の憤懣は収まらない。

「発動により、多くの中間層家庭が給与カットや一時解雇に直面する。長引けば経済への打撃もより深刻になる」

と述べ、その結果として、

「国民が不満を訴え始めれば、議会もそれに呼応すると確信している」

と議会に圧力を掛けている。

さて、前述したが、気になるのは削減の半分を負担する国防力の低下だ。米国の国防力低下は、日本の国防力にも影響がある──と中国などは見ているだろうと想像できる。

米国防総省は言う。

「長期に及ぶ深刻な打撃を被る」

国防費に限らないが、一旦削減したものを復旧させるのは困難なのだ。これは長いこと「公共事業は悪」としてきた日本において、東北の復興事業による景気回復を行おうにも、それを担える土木建設業の供給力が既に破壊されてしまっていたことでも分かる。

一旦削減し、破壊した供給力は、必要だからといってすぐには用意できない。

米国防に話を戻すと、例えば兵器の整備や修理費を長期にわたり削減すると、いざ必要になったときに、そのスタッフも技術も、物資も失われており、再調達するためには長期間必要となる。

また、部隊の訓練が縮小されると、これまたいざ必要になったときには、同じく訓練された人員の再調達はえらく困難になる。

もっと具体的な話として、カーター国防副長官は言う。

「戦闘機乗りが訓練を中断すると安全に飛行できなくなる。結局、能力を回復する長い道のりに戻らなければならない」

これは分かり易い。また続けて言う。

「修理施設での艦船の修理・改修計画は数年先まで決まっており、ひとたび空白が生じると、再開しても後れを取り返せない」

そういうことだ。

そして実際にどの程度の規模のことが実施されるのかというと、国防費を今年9月末までの2013会計年度だけで約460億ドル(約4兆3000億円)削減せねば成らない。

そのために、4月以降には、整備要員等75万人(前述の大統領発言の数字はここから出ているのだろう)の職員に22日間、当然無給(!)で自宅待機を命じることになるという。

もちろんそれだけでは削減に間に合わない。

そこでイランの有事を警戒するためにペルシャ湾に展開する予定だった空母1隻の展開を中止せざるを得ない。また、4月以降順次に、4個空母航空団の活動を停止する。同時に上陸作戦を担う海兵隊の水陸両用即応軍の展開も延期することになるという。

さらに日本の次期主力戦闘機となるステルス戦闘機F35の13年度調達数も19機から17機に減らされるため、開発が遅れるだろうと言われている。

この中国脅威論が高まっているときになんということだ、と思っていたら、国防総省は、

「アジア太平洋でのプレゼンスは維持する方針」

であると発表した。それを裏付けるように、最新鋭の沿海域戦闘艦LCSをシンガポールに向けて出港させた。

また、もっと日本に身近な話としては、横須賀基地で第7艦隊の艦船整備を行う日本人技術者達は、一時帰休の対象から除外されている。

そのようなことから、防衛筋では、

「日本を含む東アジアでの抑止力に急激な影響は出ないだろう」

との見方が強いようだ。

しかし就任直後のヘーゲル米国防長官は言う。

「米国は世界で最も強力な戦闘部隊を有しており、この能力がむしばまれる事態は容認できない。こうした現実は予期していた」

だから自分の課題として、米軍の能力維持に全力を挙げることを自らの方針として語った。

この成り行きに最も注目しているのは、中国かもしれない。



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