2012年11月27日

分裂が顕在化するエジプト

イスラエルとハマスの仲介を行ったエジプトのモルシ大統領だが、実は自分の足元がぐらついていた。エジプトはややこしいことになっている。

22日モルシ大統領が「憲法宣言」を行って以来、エジプト各地で激しい抗議活動が行われている。「憲法宣言」とは、大統領の決定を裁判所が覆すことはできないと定めたとする宣言のことである。

そこで26日、モルシ大統領は大統領の権限強化に反発する最高司法評議会の幹部等と会談した。

その会談で、「憲法宣言」の適用範囲を国家主権に関わる決定のみとすることで、司法の独立を尊重するという歩み寄りを行う主張を行っている。

この会談の仲介者はメッキ法相だ。会談の前に、最高司法評議会(司法機関を監督する立場)が示していた妥協案をモルシ大統領が受け入れることが示されたわけだ。

しかし最高司法評議会側としては、まだ大統領の対応に不満があるという。

「事態は何も解決していない」

それに対し、モルシ大統領は、この憲法宣言を発令した目的は、民主的な改革の加速に必要であると説得をしている。何を言いたいのかは後ほど触れたい。

しかし国内は騒然とし、反体制派の怒りは収まりそうも無い。そのためモルシ大統領を支持するデモを予定していた穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団は、このデモを急遽中止した。

しかし、反体制派は大規模デモを行うと息巻いている。

モルシ大統領はまた、この大統領権限の強化は、あくまで一時的なものに過ぎないと強調したが、対抗勢力は「独裁者のようだ」と批判を強めており、聞く耳を持たない。

首都カイロのタハリール広場では、デモ隊が抗議を続けており、あくまで憲法宣言の完全な撤回が行われるまで暴れる意欲を示している。

既にこの衝突で、一人が死亡し、約370人が負傷していると伝えられている。

また、この憲法宣言の超法規的な権限強化を批判するために、裁判官の一部もストライキを始めた。そのためエジプト都市部の裁判所の多くが閉鎖されるという異常事態に至った。

このような混乱による社会情勢不安定化により、エジプトの株価指数も25日には10%安となった。先週はIMF(国際通貨基金)からの48億ドル(約3950億円)のエジプトに対する融資が暫定合意されたため、株価が上昇していたが、それを帳消しにしてしまった。

24日にモルシ大統領と会談した飯村豊・中東和平担当特使によると、モルシ大統領は、

「移行期には例外的な決定が必要なこともある」

と語ったという。

どういうことか。

モルシ大統領が狙っているのは、エジプトの法曹界であると言われている。エジプトの法曹には、前政権で任命された者たちが残っているためだ。彼らの司法権限にメスを入れようというのだ。

そのために、一時的に大統領の権限を強化したい。

この大統領の動きに対し、新たな政治団体「救国戦線」が発足した。野党指導者らが結集したもので、これに有力政治家のエルバラダイ前国際原子力機関事務局長も合流している。彼らはムスリム同胞団による政権奪取に対する国民の不安を代弁しているということらしい。

さらに反政府勢力はエジプト新聞連合の協力を得ることに成功した。なんとエジプト新聞連合は国営新聞に対し、モルシ大統領が憲法宣言を撤回するまで、輪転機を止めるように要求した。大統領寄りの報道を絶ってしまおうということか。

モルシ大統領の支持者らは、この憲法宣言が前政権の残党や大統領が進めるとしている民主化の邪魔をする反政府勢力による停滞を打破するために必要だと認識していると主張している。

また、モルシ大統領も、この憲法宣言は新たな議会選挙後には、新憲法のための国民投票を行うことを約束するとしている。

一方、政治家の多くや、アナリスト達は、この憲法宣言は、司法権を無力化してしまうと懸念する。さらに憲法制定議会でのムスリム同胞団の影響力が強まっているとし、憲法制定会議への批判を排除するためのものだと批判している。

これらの状況に対し、米国はどの様に見ているか。カーニー米大統領報道官は26日の記者会見で述べた。

「(モルシ大統領の憲法宣言について)われわれは懸念しているし、疑問視している。米国はこの問題でエジプトに対して関与を続ける」

首都カイロやアレキサンドリアなどでは、数百万人規模のデモが行われている。まるで2年前の革命のときの様になっている。

モルシ大統領は必死に反対勢力との対話を呼びかけている。

「エジプトには革命にとって危険と見なされ、司法機関の裏に潜んでいるグループがいる」

そして、

「私は彼らを待ち伏せし、彼らを逃すことはない」

エジプトは不安定な状態だ。ムスリム同胞団の影響力に不満を持つ勢力、もはや軍隊は権力を失い、他国の支持で動いているらしき過激派の台頭、ムバラク政権の残党など、混沌としていた勢力争いが、顕在化してきたのだ。

彼らはモルシ大統領と反政府勢力の衝突による混乱を待っていたかのようだ。

エジプトの民主化は、まだまだ混乱の中にある。



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2012年11月25日

日本のマスコミが歪めて報道している、安倍晋三総裁の経済政策論

やっとまともな経済政策論を語る政治家が登場したが、マスコミは敢えて報道しない。

25日、自民党の安倍晋三総裁はテレビ朝日の番組で、野田佳彦首相の発言に驚いた。

野田佳彦首相は言った。

「安倍さんが言っている政策は危険です。インフレになっていいんですか」

いやぁ、今最も危険な人物が人を危険呼ばわりするのも笑えるが、この発言には安倍晋三総裁も驚いた。

後に安倍晋三総裁は語った。

「こんな人が経済運営をやっていたかということ自体が、おそらく、世界は驚くんだろうと思いますよ。」

私は野田佳彦首相が首相になる前から、彼が如何に経済音痴で危険な人物であるかこのブログで語ってきていた。

古い記事からいくつか抽出すると以下のタイトルになる。

『為替介入しか能がない?野田佳彦財務相と白川方明日銀総裁』(2011/08/06)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/218744071.html

『野田佳彦財務相という財務相のポチを首相にしてはいけない』(2011/08/13)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/220082379.html

『野田佳彦新代表で財務相大喜び、さぁ、庶民の蟻地獄が口を広げた』(2011/08/29)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/223080870.html

しかし、残念ながら、幸運の女神はそっぽを向き、貧乏神と死に神がほほえんだ。そして野田佳彦首相が誕生した。

しかし、ここにようやくまともな経済政策論争を行える政治家が登場した。

安倍晋三総裁は言う。

「でも、もうこの論争、もう勝負あったですから。この論争については、すでに私たちがこの政策について発表した後、どんどん円が下がっていくではありませんか。株は上がっているんですね。(円は1ドル)83円になった。」

そう、マスコミは阿部潰しのために、彼の経済政策の有効性については語らないかもしくは上げ足取りに徹するようにしているが、市場は素直に反応していた。

しかし反安倍晋三総裁であろう日本経済新聞(nikkei.com)も、少しだけ触れない訳にはいかなかったようだ。23日付けで以下の記事を掲載した。


──日本経済新聞より(1)──

自民党の安倍晋三総裁は23日、岐阜県多治見市で講演し、政権獲得後の金融政策では2%の物価目標で政府と日銀が政策協定を結ぶとしたうえで「日銀が思い切った金融緩和でそこに到達していく。目標には日銀総裁が説明責任を負う。世界の常識だ」と述べた。

 金融緩和への批判には「この論争はもう終わった、勝負あったと思っている。実際に私たちが何をやるかにかかっている」と自信を示した。岐阜市での講演で語った。

──日本経済新聞より(2)──

自民党の安倍晋三総裁は23日午前、岐阜市内で講演し、政権獲得した場合の金融政策について「日銀と政策協調し、大胆な金融緩和を行う。日銀とアコード(政策協定)を結び、2%の物価目標を掲げる」と述べた。「デフレ下では絶対に財政再建はできない」とも指摘し、デフレ脱却や円高是正に努める姿勢を強調した。

 最近の自身の金融政策に関する発言を米エール大の浜田宏一教授が支持していることに触れて「浜田先生は白川(方明・日銀総裁)さんの先生だ。私はこの論争はもう終わった、勝負あったと思っている」と日銀側をけん制。デフレ脱却に向けて日銀に一層の取り組み強化を促した。

──日本経済新聞よりここまで──


他はあまり触れたがらない。この点では日本のマスコミはほぼ協調歩行している。実に仲良しだ。

しかし、米ウォールストリート・ジャーナル紙は、安倍晋三総裁にインタビューを行い、その経済政策について詳しく掲載した。

以下、抜粋しながら見ていきたい。なお、ウォールストリート・ジャーナルは外交問題についても興味深くかつ有意義なインタビューを行っているが、煩雑になるので、今回は経済政策のみ取り上げたい。

興味の有る方は、以下のオリジナルサイトをご覧ください。
http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_552797


以下、引用「 」は日本語版ウォールストリート・ジャーナルの11月25日掲載記事(上記URL)より。

まず、ほとんどのマスコミが勘違いしている日銀の独立性について、安倍晋三総裁が正確に理解していることが分かる部分。

「中央銀行の独立性はきわめて重要であると考えている。その中において、日本銀行の独立性を考えると、世界的な標準とは違うところに問題がある。政策的な目標については、政府と日本銀行が共有すべき。その手段については、日本銀行がしっかりと独立性を守っていくことが重要と考える。現在の日本の場合は、手段と目標の両方で独立性を持っているところに問題があると考える。」

そう、マスコミやエコノミスト達が勘違いしているか、もしくはわざととぼけているのが日銀の独立性だ。彼らは政府が日銀に圧力を加えると馬鹿の一つ覚えで「日銀の独立性の侵害だ!」と叫ぶ。

しかし、日銀が保証されているのは手段のみだ。それが世界での中央銀行に対するスタンスの常識だ。

だから、インフレターゲットを親会社である政府が示し、日銀にそれを達成させるように指導することは問題無い。ただ、手段は任せれば良いのだ。

これを、安倍晋三総裁は正しく理解している珍しい政治家である。

また、日銀がインフレターゲット政策を臭わせた(お茶を濁した)「ゴール」という言葉についても、鋭く解説している。

「これは難しい日本語ですが、日本語では「ゴール」は「目標」ではない。「目途(もくと)」という漢字になっている。「目途」には責任は伴わない。説明責任もない。ある意味、コミットメントが極めて薄いといってもよい。役人がよく使う言葉は「目途」。これを英語に訳すのは難しいが。普通の日本人は「目処(めど)」と言う。「めど」と「もくと」は漢字が違う。日銀は「目途」という言葉を使って、海外に対してはインパクトが小さいので「ゴール」という言葉を使った。「ゴール」のような強い意味は「目途」にはない。」

役人が使う姑息な日本語について、海外に伝えるのは難しいだろうが、安倍晋三総裁はなんとか答えている。

また、この日銀の総裁人事についても明確に介入することを意思表示した。

「(もし、自民党が政府与党になればの話だが、)政府与党が指名して国会によって承認される。関わるかどうかというよりも主体的に任命していくことになる。」

そしてその条件は、2%の物価上昇か、との問いに、

「それは当然条件になる。」

実に明快だ。

また、驚いたのは、安倍晋三総裁が、円高是正の対策として為替介入が焼け石に水であることを理解している点だ。ここはあのいかにも馬鹿面の安住淳前財務大臣や、最近人相が悪くなった野田佳彦首相とは一線を画する。

「為替介入という方法は、今、全く考えているわけではない。為替介入をしてもほとんど効かない。今まで効いていない。世界的な協調がないとこれは難しいといっていいと思う。問題は、この10年間それぞれの国がマネタリーベースを増加させていることだ。米国もEUも英国も韓国も3倍以上にしている。日本は1.2から1.5倍というところだ。
そうした点にも着目するべきだろう。為替をいわば操作するということではなくて、まず、デフレから脱却をしていくという政策をやっていく中において、円高が是正されていくということになるのだろうと思う。その相互作用なのだろう。」

見事だ。為替介入が如何に意味が無いどころか、実は財政再建を謳っている現政府にとっては矛盾する政策であることも加えたい。短期証券の発行などによって負債が増えるからだ。

この辺りの事情に関しては、以下の投稿で書きましたのでご参考ください。

『為替介入しか能がない?野田佳彦財務相と白川方明日銀総裁』(2011/8/6)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/218744071.html

『円高が止まらない。為替介入は焼け石に水。』(2011/08/20)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/221389065.html


また、消費税の増税についても、常識的に答えている。この辺りも全く口からデタラメを語っている野田佳彦首相らとは異なる。

デフレ脱却ができていなかったら増税は見送るのかとの質問への答えだ。

「デフレ脱却に向かってはいないという判断をすれば、上げていかないということになると思う。デフレ脱却に向かって進んでいるかどうかということが、きわめて重要だ。」

また、税収を増やすには、増税では無理で(逆効果で)、経済成長しかないという正しい認識を持っている。財務相の言いなりポチの野田佳彦首相の頭や御用経済学者、御用エコノミスト、マスゴミでは理解出来ない部分だ。

「われわれが言っているのは、デフレから脱却できなければ、名目経済を成長させなければ、財政は再建できないということ。名目経済が成長すれば税収は増える。名目経済が縮小すれば、税収はほとんど必ず減少する。要は税収を増やして、そして無駄遣いをなくしていくということにおいて、われわれは財政を再建する、プライマリーバランスを黒字化するということを目指している。
ただ、大切なのは、デフレ下にあっては、それがほとんどできないということが明確であることだ。そのため、まずデフレから脱却するということについて、集中的に政策を投入していく。つまり、金融政策だけではデフレから脱却はできない中で、財政政策も加味する。一時的には絶対額が増えるが、名目GDP(国内総生産)が増える。問題は名目GDP比だということを申し上げておきたい。」

ノーベル経済学賞のポール・クルーグマン教授が聞いたら手を打って喜ぶだろう。彼の日本の不況に対する考えの要点をWikipediaの「ポール・クルーグマン」から引用する(かなり端折られているが)。

“クルーグマンは日本が長期不況から抜け出すための解答自体は極めて簡単であり、お金を大量に刷ること(Print lots of money)で需要を喚起し[9]、インフレ期待を作成することが経済を拡大する唯一の方法であると述べている”

安倍晋三総裁の考えはまさにこれだろう。

それからマスコミや野田佳彦首相が使っている印象論についても、きちんと数字を把握している。

「21世紀に入って、最も財政状況がよかったのは、私が総理大臣の時の予算だ。今、だいたいおそらく、プライマリーバランスはマイナス27兆、28兆円ほどだと思う。私のときは5.8兆円だった。もしあのとき、3月だが、量的緩和を止めていなければ、間違いなくプライマリーバランスは黒字化していた。51兆円税収があっても私は81兆円しか使わなかった。今の政権は40兆円しか予算がないのに、95兆円を使っている。国債発行残高は、私の時は25兆円だった。今は倍近い。」

なお、私は安倍晋三総裁を手放しで称賛している訳では無い。全ての主張において賛成している訳でも無い。不安もある。

しかし、現在首相になる可能性がある政治家達の中で、最も──というか唯一というか──まともな経済政策論を語っている政治家だと考えている。

しかし、ウォールストリート・ジャーナルが報じたような、正確な安倍晋三総裁の経済政策に関する考えについては、国内のマスコミは報道せずに、相変わらず印象論で阿部潰しを進めているように思える。

さて、皆さんはどの政治家の政策論に賛同されますでしょうか。



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2012年11月22日

イスラエルはハマスを潰したくない。停戦合意の背景とは。

21日夜、あわやイスラエル軍による地上侵攻開始か、と思われた矢先、かろうじてイスラエルとガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスが攻撃停止で合意した。

あれほど激しく打ち合っておいて、お互いに死者まで出しながら、合意とは一見不思議に思える。

事の発端は、イスラエル軍によるハマス軍事部門の幹部暗殺だった。これがハマスの反撃を引き出し、いよいよイスラエル軍が地上侵攻を開始する寸前にまで事態は悪化した──はずだった。

ちなみに両者の死者は、イスラエル側が5人、ガザ側は161人に上った(AP通信発表による)。圧倒的に軍事力ではイスラエルが優位に立っていた。

攻撃停止合意は、21日にエジプトのアムル外相とクリントン米国務長官が共同記者会見で発表した。

合意内容は次の様なものだ。

イスラエルとハマスの双方で全ての戦闘行為を止めること。そして24時間後にはガザ境界の封鎖を解除すること。

しかし、ハマス側は停戦と封鎖解除を同時に求めていたので、ここにきて一定の譲歩をしたことになる。

また、イスラエル側からは、ガザへの武器密輸阻止が要請されていたが、これに対しては米国が協力することを約束した。

停戦に関してイスラエルのネタニヤフ首相は会見で述べた。

「ハマス司令官を殺害して武器庫も破壊した。一段と強力な軍事行動が必要な時が来るかもしれないが、今は長期停戦の機をとらえる」

そして同席したバラク国防相が付け足した。

「目標は全て達成した」

一方、ハマス指導者のメシャール氏はカイロで会見し、語った。

「(イスラエルは)『冒険』に失敗した。全パレスチナ人の勝利だ」

そして停戦について付け足した。

「イスラエルが停戦を厳守する限り、我々も守る」

双方、自らの勝利を宣言した。そうしなければ、国民や住民に顔向けが出来ないという見栄もあろう。

ただ、まだ懸念は残る。停戦発表後も十数発のロケット弾がイスラエル南部に着弾したことや、イスラエルがハマスの要請に応じてガザ境界の検問所を解除する可能性は低いとみられているからだ。

もしガザ境界が解除されなければ、ハマスは再び攻撃を開始する可能性がある。まぁ、いきなり攻撃するよりは、まずは調停者を通じて抗議することから始めるとは思われるが。

ちなみに今回の調停は、クリントン長官や国連の潘基文(バンキムン)事務総長が関係者間を取り持つことで実現したが、最もハマスへのパイプを持っていたのは、エジプトだった。

エジプトのモルシ大統領は、イスラム原理主義組織であるムスリム同胞団の出身だ。そのため、同じイスラム原理主義組織であるハマスを説得しやすい立場にあった。

オバマ大統領は、モルシ大統領との電話会談で謝意を示した。

「停戦成立への尽力と、交渉での個人的な指導力に感謝する。」

また、オバマ大統領はイスラエルのネタニヤフ首相にも電話をして、停戦に同意したことを讃えた。

何しろオバマ政権はハマスとのパイプが無い。それどころか、今回イスラエル側で威力を発揮したアイアンドーム(対空防衛システム)は米国が技術と資金面で協力している。とてもハマスに停戦を呼びかける資格は無かった。

そこで、まだ外交力や方針は未知数だったが、エジプトのモルシ大統領に事態沈静化への協力を要請したのだ。

モルシ大統領は、みごとにその期待に応えたことになる。

停戦が実現したことが分かると、ガザ地区の人々は叫んだ。

「神は偉大なり。勝者は我らだ」

モスクのスピーカーからもハマスを支持する声が響き渡った。町にはパレスチナ旗を掲げた車が何台もクラクションを鳴らした。

彼らは無邪気にも、ハマスの長距離ロケット弾が、イスラエルを恐れさせたのだと信じているらしい。

一方、イスラエルの人々は、「ガザのテロリストを壊滅させるべきだった。」と停戦を必ずしも歓迎はしていない。

また、「ユダヤ人の殺害を目標とする組織が停戦を守るはずがない」とハマスを疑っている人々も多い。

そしてイスラエルのテレビ局が世論調査を行ったところ、なんと国民の7割は停戦に反対していた。

徹底的につぶせ、ということらしい。

ではなぜイスラエルは停戦に同意したのか。

恐らく、この度の戦闘で、イスラエル軍が「抑止力の回復」という作戦目標を達成したと判断したためだ。この判断は既に攻撃初日の14日には下されていたという。後はハマスの出方を待っていたのだろう。

イスラエルにとっては、この数ヶ月でテルアビブやエルサレムまで届く射程70キロ以上のロケット弾を入手したハマスの攻撃力増強に対し、抑止力を回復するためにまず、ハマスの軍事部門「カッサム旅団」トップのジャバリ司令官を暗殺した。そして発射装置や貯蔵庫など数十箇所を破壊した。

さらにアイアンドームも活躍したことで、抑止力は回復したと判断したのだ。

一方ハマスと言えば、軍事力としては劣勢であったが、エジプト、トルコなどの政府高官がガザ入りして連帯を示した事で、外交上の点数を稼いだという判断を下した。

そして停戦に合意したという見方がある。

さらにイスラエル側のもう一つの思惑がある。

それは、イスラエルは実はハマスが壊滅することを望んでいないと言うことだ。どういうことか。

ガザ地区には国際テロ組織であるアルカイダの流れを汲むハマスよりも過激な武装組織が居る。それをハマスが押さえ込む役割を果たしているからだ。

もう一つネタニヤフ首相の立場もあった。さらに地上侵攻をすれば、イスラエルの兵士の死者が増加することは必須とみられていた。そうなると、来年1月の総選挙で不利になるとの判断が働いたと見られてもいる。

つまり、ネタニヤフ首相としては、一定の成果を上げた段階で、停戦に持ち込むタイミングを待っていたのだろう。

対するハマスも、既に160人の死者を出し、地上軍を迎えればどうなるか分からないというのが正直なところだったはずで、こちらも停戦のタイミングを待っていた。

そして外交的な成果が見られたタイミングで、停戦を飲んだ。

従って、この戦闘は、双方の思惑が一致して停戦となったことになる。



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減税日本の河村たかし代表と亀井静香前国民新党代表が合流の協議を行う

減税日本の河村たかし代表と亀井静香前国民新党代表は、お互いのグループを合流させることで基本合意を得た。

確かに主張としては、消費増税反対、脱原発、反TPPと、非常にすっきりと合致している。日本維新の会とたちあがれ日本のような、真逆の政策であるにも関わらず、お互いの代表者の個人的な人気を合計するためだけのデタラメな合流とは一線を画している。

河村たかし代表と亀井静香前国民新党代表は今夜(22日)にも都内で会談し、新党結成やその党名、または代表者について話し合いを行い、その後記者会見に臨む予定だ。

河村たかし代表は名古屋で記者団に対し、意欲を語っている。

「亀井氏ときょう会って議論する。脱原発や環太平洋連携協定(TPP)に慎重という政策面でフィットする」

これは素直に認められる。ここで新たな第三極が生まれるだろう。

まだ合流後の党名は決まっていない。噂では「あかるい日本」などが流れているが、減税日本側では、自分の党名が分かり易いとして残したがっているし、また、「対等合併ではなく、亀井氏のグループを吸収する形にすべきだ」などといった器の小さな輩の声も聞こえる。

個人的には「あかるい日本」でいいんじゃないかと思う。というのも、「減税日本」は確かに分かり易い党名だが、経済状況が(可能性は低いが)インフレ加速を始めたら、「増税日本」に切り替える必要があるからだ。減税はあくまでデフレ時の政策である。インフレになれば政策は変える、これが正しい経済政策という物だ。

どんなときでも通用する経済政策など無い。その点、橋下徹などは、口は達者だが、お馬鹿さんだから、デフレの今でも新自由主義を信奉し、自由競争、規制撤廃、自由貿易などと血迷ったことを主張している。これはイデオロギーですな。

そして減税日本の一部の幹部は、もしかすると小沢一郎代表の国民の生活が第一も政策的に近いことを意識している。つまり、合流はさすがに無いが、連携は取れるのでは無いかと考えているようだ。

そうなると、やはり笑えるのは日本維新の会で、かれらが減税日本との合流を拒否した理由だ。

「政策が一致しない。」

自分たちが何を言っているのか分かっていないらしい。もしそれが理由であれば、たちあがれ日本との合流も拒否するのが筋という物だ。明らかに、石原人気が目的であることが分かる。

せめて国民よ(大阪市民には期待しない)、こんな勢いと人気だけが頼りの連中に騙されないでくれ、と祈りたい。絶対に公約を破る連中だと思うからだ。

ただ、減税日本の一部では、亀井静香前国民新党代表との合流よりも単独で闘おう、という意見も合ったらしい。しかし河村たかし代表は言う。

「2大政党化を目指した現在の小選挙区制では、大きい政党をつくったほうが有利だ。増税をストップする政策の原点に立ち戻る」

さて、第3極もおもしろくなってきた。



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2012年11月21日

鳩山由紀夫元首相の引退に見る、民主党の気持ち悪さ

21日の午後、民主党の鳩山由紀夫元首相65歳は、党本部で野田佳彦首相と会談を行った。その会談で宣言した。

「考え抜いた揚げ句、今回の衆院選(12月4日公示、16日投開票)に立候補しない決断をした。政界を引退し、第三の人生を歩みたい」

ああ、やっぱり宇宙人だ、とマスコミは評するだろう。それはそれでどうでも良いのだが、まぁ、働かなくてもリッチな生活が保障されているお方なので、ここで根性を出して民主党の詐欺執行部と闘うべき立場だったとは思うが、しかたあるまい。本人の自由だ。

野田佳彦首相は本心を表すこと無く、

「多大なる貢献があったことに心から感謝申し上げたい。元首相、元代表の決断を重く受け止める」

と、慰留はしなかったようだ。まぁ、居てもらっても何かと邪魔な存在になるだろうから、すっきりしたのかもしれない。しかし、これが、ダムに空いた小さな穴にならなければいいけどね。

鳩山由紀夫元首相が引退(というより離党)した理由は語られていないが、大方の推測通り、民主党が公認候補から「党議を踏まえて活動する」という誓約書(念書?)を取り始めたことが原因だろう。

鳩山由紀夫元首相は、次期総選挙で民主党が掲げる消費増税、TPP参加など、いずれも反対の立場だったはずだ。

丁度この日の午前中、藤村修官房長官は記者会見で語った

「政党が選挙に出る人を公認する限り、しっかりと党の考えに従ってもらう。一筆取るのは当たり前だ。かつてから行われてきたことだ」

かつてから行われていたかどうか、聞いたことがなかったが、いずれにせよ、踏み絵をさせていることに変わりは無い。議論が仕事の政治家から、議論することを奪ったようなことになってしまっている。

この民主党執行部のやり方を見て、自民党の安倍晋三総裁は同じ日の午後に記者団に語った。

「民主党はイメージアップのため、トカゲのしっぽ切りをし、(鳩山由紀夫元首相も)辞めざるをえない方向に持っていったのではないか」

上手い喩えだ。

政治家は本心を隠す。

前原誠司国家戦略担当相は、

「新党さきがけの時代から一緒にやってきた仲間が引退するのは寂しい。ただ、首相を辞める時に議員辞職までおっしゃっていたので、そのときに辞めていればすっきりしたのに、とは思う」

とやや嫌みを含めた。また、細野豪志政調会長は、

「名誉ある引退・撤退を選ばれたということではないか」

そう、民主党に残ることは、確かに不名誉だ。

しかし鳩山由紀夫元首相は支持者達には事前情報を流していなかったようだ。そのため、支持者にとっても唐突な動きとなった。

支持者たちは困惑している。室蘭市の事務所には、「胆振地区合同選挙対策本部」の看板が設置されたばかりだった。

鳩山事務所のスタッフも朝の報道を受けて慌ただしく内外への対応に拘束された。

後援会幹部の一部には前日の夜に情報があったらしいが、関係者に伝わり切れていなかったようだ。

後援会の人々もたまげた。後援会幹部は言う。

「驚いた」

あるいは、

「本人の意思は固いようだ」

滝口信喜道議(民主党北海道9区合同選対副本部長)などは、

「17日合選を立ち上げたばかり。勝利を確信して準備をしてきただけに残念だ」

と肩すかしを食らった状態になった。

また、新宮正志前室蘭市長(同選対本部長)は、

「長年情熱を持って地域振興に尽力していただいていただけに残念。昨日夕方の電話は、いつになく元気がなかった。本人の決断は重い」

そう語った。

しかしこのような受け止められ方ばかりではない。当然批判もでた。

室蘭市連合町会協議会の太田稔会長は、やや複雑な境地だ。

「残念という思いと当然という思いがある」

しかしながら、と続ける。

「TPP、消費増税など政党で決定した政策を皆さんにしっかり話していくのが政党人としてあるべき姿だったのではないか」

ごもっとも。しかしお坊ちゃまだからねぇ。

もっと厳しいのが室蘭市女性団体連絡協議会の時田昭子会長だ。

「鳩山さんが室蘭のために何をしてくださったのか分からない。人柄は良いと思うがそれだけでは政治の世界は通用しない」

うーん、それもごもっとも。

そして残念がっているのが憲法を守る市民の会の増岡敏三会長で、たった数日前に、いっしょにがんばろうと意志を確認しあったばかりだという。

「考えを聞いて今回初めて鳩山さんを支持しようと思っていたのに残念でしょうがない。民主党は幅広い考えの人が集まった党だったはずなのに、公認申請書という踏み絵はおかしい。鳩山さんにはもっと抵抗してほしかった」

だよね。でもお育ちがいいから。

市民はどうか。札幌市西区の運転手斎藤正吾さん53歳は憤る。

「出馬しないなんて無責任。民主党の政権運営について、今回の衆院選で市民の裁断をきちんと受けるべきだった。本当に裏切られた思いだ」

分かる分かる。室蘭市の生花店経営、日栄均さん58歳はあきれた。

「信じられない。やはり行動が宇宙人」

そう思うよね、やっぱり。ただ、多少は同情して付け加えた。

「真面目だからこそ、政界の常識に負けたのかな」

うんうん。そうかもね。

どーんと離れた沖縄の「第9条の会・沖縄うまんちゅの会」共同世話人の照屋盛行さん72歳はがっかり。

「基地問題を初めて率直に語ってくれた総理。沖縄にとって大切な政治家なので大変残念」

そういう見方もあるのか。

さて、民主党執行部側は、とにかく強硬だ。あの馬鹿造、いや失礼、政治家としては若造に入る安住淳幹事長代行は鼻息が荒い。

「野田首相の考え方についてこられないなら公認できない。党で決めたら反対していても守ると誓約書を書いてもらう」

すごいことを言う。これ、「党の執行部が黒と言えば、白い物でも黒と言え。」と言っているのと変わらない。議論の余地は無いどころか、ヤクザか独裁か。

そうなると非公認の無所属で立候補しようと考えていた候補者も、もっと明確な方向性を打ち出さねばならない。例えば公認であればまだ、小選挙区で負けても比例で復活もあり得るからだ。それも許されなくなったことになる。

これで、民主党という党は、自由な議論を許さない党になった。執行部に誤りがあろうと、国民の意思は明らかに違うと感じた議員がいようと、口にしてはならない。

金なんたら、というお兄さんが率いるどこかの国に似ている。

そのくせこの党の執行部は、国民に約束したマニフェストは、平気で反故にできる。一体何の権限があるというのだろう。

「民主党」という名称が、恥ずかしくなってくる。



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2012年11月20日

TPPにしがみつく野田佳彦首相と、今のうちに言質を取りたいオバマ大統領

20日の午前、カンボジアのプノンペン。

野田佳彦首相はオバマ大統領と会談した。その場で、野田佳彦首相はTPP(環太平洋経済連携協定)に参加意欲があることを強調した。

「私の決意は変わらない。日米の課題を乗り越えるべく協議を加速しよう」

オバマ大統領は当然その意気込みを良しとした。

──この男が首相で居る内に、何かしらの共同宣言をしてしまえれば…。

と思ったのかもしれない。次にオバマ大統領が会談する日本の首相が野田佳彦首相であるとは限らないからだ。

だからこの会談では、日米の事前協議の加速で一致した。

また、尖閣諸島を巡る日中の対立についても「大局観をもって冷静に対応し、対話を維持する」と述べた。要するに、具体的な策がない、ということか。

そしてついでに、あるいは仕方なく、沖縄県で続発している米兵による事件について、オバマ大統領に遺憾の意を伝え、再発防止を求めた。が、これは本当はあまり気にしていないのでは無いかと思う。そんなことより、普天間飛行場移設問題が未解決だからだ。

オバマ大統領はというと、どちらかというと聞き役に回ったようだ。まぁ、選挙前の野田佳彦首相とあまり込み入った話をしても無駄になるかもしれない、そう思ったかどうかは分からないが。

ただ、TPPについてだけは、米国の失業対策としても必要なため(ということは日本にとっては失業者が増えると言うことだが)、同意する発言をしている。

「自動車・牛肉・保険の分野で、日本の非関税障壁の撤廃を求める」

という従来の米国の主張に変わりは無い。何しろTPPといっても、米国が狙っているのは日本の市場だけと言ってもよい。あとの国々の市場など、ゴミみたいなものだからだ。

ただ、米国内では実は自動車産業がTPPに後ろ向きだ。関税を下げても日本車にかなわないことを自覚しているからだろう。実は米国内でもTPP反対者はいるのだ。

当初40分を予定していた会談だったが、オバマ大統領にやる気がなかったのか、25分ほどで終わってしまった。オバマ大統領には、どうしても気になるのは次の首相が誰になるのかだろう。

恐らく、米国の諜報機関や情報分析ブレーンたちは、日本の国民以上に、次の首相が誰になるのかを、かなりの高確率で予測しているに違いない。

もし、巷に流れている、「日本の首相は米国が決めている」といった陰謀論が正しいとすれば、それこそ次の首相が見えているだろう。

個人的にはこの手の陰謀は無いと思っているが、日本の官僚が勝手に米国に都合の良い首相を選んでいる可能性はあると思っている。だから、現在、官僚の影響力の強いマスコミは、こぞって安倍晋三総裁潰しキャンペーンを行っているのでは無いか。

『マスコミの安倍晋三自民党総裁叩きが始まる。国民は、マスコミの洗脳から頭を守れるか?』(2012/09/28)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/294626921.html

それとオバマ大統領は知っている。野田佳彦首相がどんなに意気込んでいても、肝心の民主党自体が、TPPについては意見がまとまっていないことを。マニュフェストにTPP参加を明記することで、党員数が減少するであろう事も。

だから会談はあっさりと終わったのでは無いか。米国だけではない。何処の国も、今は日本の首相が替わる可能性があるから、あまり先のことを日本と真剣に語り合ってもしかたないなぁ、と思っているに違いない。

そもそもTPPは日米以外の国々でも調整が困難になっている。そのため、今年中に参加国間の交渉妥結という目標があったが、既に先延ばしすることになった。

そこにきてメキシコとカナダが交渉に加わったため、さらに難航するだろう。今決まっているのは、来月ニュージーランドに11カ国が集まって実務者協議を行うことだけだ。

オバマ大統領が本当は焦っているもう一つの理由は、ASEANに日本、中国、インドなどが加わった16カ国の経済連携であるRCEPの交渉開始が宣言されるからだ。

米国としてはTPPを加速させることで、アジアでの主導権を確保したいという思いもある。

しかし日本では、政権与党の民主党がTPPに関してはこれからまず、議員を篩いにかけるところから始めねばならない。

一方、最大野党の自民党では、既にTPPについての党としての見解を明確に発表している。私はおおむね自民党の党としての方針に賛同している。何しろ、デフレ期の自由貿易は、さらなる供給過剰、物価下落、失業者の増加などをもたらすばかりでなく、国民を守るべき公的サービスや医療システム、公共事業の国内への利益還元システムなどを破壊してしまうからだ。

以下、自民党のサイトからのコピーを掲載しておきたい。
オリジナルは以下のURLです。
http://www.jimin.jp/activity/colum/116025.html

──以下、自民党のホームページから引用──

『TPPについての考え方』

自民党はTPP交渉参加の判断基準を明確にしています。

TPPについては、国民の理解を得る為の情報が決定的に不足しており、政府の改善努力も全く見られません。従って、国益を踏まえて、何を取り、何を守るかの国民的議論が未だ深まっていない状況です。
昨年11月のAPEC前に、野田総理は「(交渉参加の為の)関係各国との協議を開始する」と表明しましたが、これは国内的事情によって、敢えて曖昧な表現にしたものであり、外交の常識では、事前協議の段階から事実上の交渉は始まっていると言わざるを得ません。
アジア太平洋地域における経済連携については、様々なオプション・進め方(例えば、ASEAN+3/+6など)が考えられ、わが党もその構築の必要性については、関係各国、国内各層と共有してきたところです。更に、日・EUや日・中・韓の経済連携も着実に進めていくことが重要です。
また、アジアが今後も世界の成長センターとしての地位を維持していく為に、米国との経済的な繋がりを一層強くしていく必要があることは言うまでもありません。わが国は、米国も含めたアジア太平洋全体の経済発展に主体的に取り組んでいくべきです。
こうしたことを踏まえ、わが党は、TPP交渉参加の判断基準を明確に示します。

【TPP交渉参加の判断基準】

・政府が、「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。
・自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。
・国民皆保険制度を守る。
・食の安全安心の基準を守る。
・国の主権を損なうようなISD条項(注)は合意しない。
・政府調達・金融サービス等は、わが国の特性を踏まえる。

(注)ISD条項...外国政府の差別的な政策により何らかの不利益が生じた場合、投資家(Investor)である当該企業が相手国政府(State)に対し、差別によって受けた損害について賠償を求める(Dispute)権利を与えるための条項。これが濫用されて、政府・地方自治体が定める社会保障・食品安全・環境保護などの法令に対し、訴訟が起こされる懸念があります。

 わが党は、政府が11月と同様に二枚舌を使いながら、国民の知らないところで、交渉参加の条件に関する安易な妥協を繰り返さないよう、政府に対して、上記の判断基準に沿うことを強く求めていきます。

──引用ここまで──

実に明確ですっきりした党の方針が示されている。




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2012年11月19日

イスラエルの空爆は、ガザ地区の民間施設を狙っている。

18日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃は最悪の事態に至った。いや、本当の最悪はまだこれからかもしれない。

この空爆によって民家が破壊され、子供4人を含む12人が死亡している。

イスラエル軍はこの攻撃について、ハマス幹部の殺害が目的だったと主張しているが、もしその主張が真実であれば、誤爆だった可能性がある。何しろ破壊されたのは民家で、死んだのも民間人だ。

これで大規模空襲が始まった14日以降のガザ側の死者は77人(AP通信発表)となった。負傷者は700人を超えるとも伝えられている。ガザ地区の人々がイスラエルを憎まないはずが無い状況だ。

今回の空爆の様子を、目の当たりにしたのは19歳のアブアナスさんだった。この日、アブアナスさんはジャマル・ダルさん50歳の家を訪ねてきたところだった。

すると突然爆音がし、これから訪れようとしていた鉄筋コンクリート4階建て(3階建てとの情報もあり)の家が崩壊した。

「突然稲妻が走り、建物が目の前に迫ってきた」

瓦礫の下からは、子供や女性の遺体が引き出された。尋ね人のダルさんは、たまたま礼拝所にいたため無事ではあったが、凄惨な状況になった。

しかしイスラエル軍はこの直後に声明を発表した。

「ハマス・ロケット部隊隊長、ヤヒア・ラビアを殺害した」

いや、死んだのは女子供だ。ヤヒア・ラビア氏は生きている。すぐにイスラエル軍も状況を把握したのか(あるいは最初から誤爆と知っていたのか)発表を訂正した。

この度の空爆が誤爆だったのかどうか、イスラエル軍は調査中としているが、実はもともと一般民家も空爆の対象にしていると言われている。それは、一般民家に、武器集積所やロケット発射台が隠されているとイスラエル側は見ているためだ。

しかしガザの人々はそれを明らかにはしない。ハマスから報復されるからだ。ただ、このままでは、イスラエル軍は、さらに民間施設を攻撃する可能性がある。

また、イスラエル軍は地上侵攻の可能性も示しているが、これはエジプト政府の仲介により、現在水面下で停戦協議が行われているらしい。18日には、イスラエルの特使がカイロに到着している。

一方、ネタニヤフ首相は同日の閣議で表明している。

「軍事作戦を大幅に拡大する用意がある」

エジプトの調停は間に合うのか。非常にきわどい状況になっている。地上戦が始まれば、被害は一気に拡大するだろう。

この18日には、他にもガザ市内にあるハマスの広報を担っていると言われるテレビ局の事務所2箇所も攻撃されている。さらに北部のベイトラヒヤやベイトハヌーンの家屋も標的になった。これらはロケット弾を発射する勢力が潜伏しているとみられたからだ。

イスラエル軍は空爆だけで無く、ガザ市沖合にイスラエル軍艦を展開しており、そこからも沿岸部に砲撃している。

これらの攻撃に対抗するために、ハマスは「ファジル5」というイラン製のロケット弾2発をイスラエルの経済的中枢であるテルアビブに発射した。

しかし、イスラエル軍には「アイアンドーム」という対空防衛兵器があり、これによって2発とも上空で破壊され、テルアビブは守られている。

戦力の差が話にならないのだ。

前日の17日にはエジプトのモルシ大統領が、

「近く停戦が成立する可能性を示す幾つかの兆候がある」

と語っていたいたのだが、18日の惨状を見ると、あまり説得力がない。

フランスからもファビウス外相が、イスラエル、続いてパレスチナ自治区を続けて訪問し、18日に双方の首脳らと会談する予定になっていたが、どうなっただろうか。

ところでガザ地区の人々がハマスに対する印象が変わってきているらしい。

2008年末からイスラエルとハマスは約3週間の戦闘を行った。このときパレスチナ側は、ハマスのロケット攻撃がイスラエルの地上侵攻を引き起こしたと非難していた。なにしろこのときの戦闘で、パレスチナ側には1400人もの死者が出ているにもかかわらず、イスラエル側は13人だった。

しかし、「アラブの春」によって、ハマスの立場が変わりつつある。中東の勢力図が変わったからだ。

あるガザ地区の住民は、ハマスがイスラエルを攻撃していることに共感しているという。

「ハマスはイスラエルと戦っていることを忘れていると思っていたが、私が間違っていた」

Youtubeには、ヨルダン川西岸出身という二人の歌手が、「テルアビブを攻撃せよ」という物騒な歌を歌い、ハマスを称賛しているという。

ハマスは外交的にも、エジプトやチュニジアを自分たち側に引き入れようと画策し、今のところ上手く交渉が進んでいるようだ。先週にはエジプトとチュニジアの外相がパレスチナとの連帯を示したからだ。

これは以前は欧米により支持された独裁体制だったエジプトとチュニジアが、アラブの春によりイスラム勢力の政権に交代したことが大きい。

しかも彼らはスンニ派であり、ハマスもスンニ派だ。

それまでハマスを批判していた政治アナリストのタラル・オカル氏も考えを変えつつある。

「われわれはハマスに敬意を表している。組織化されているように見えるし、自分たちの行動を理解し、目標達成のために代償を払う用意があるようにも思える。一般市民は彼らに敬意を示すしかない」

恐らくハマスは、戦力としてはイスラエルに勝てないだろう。しかし、世界的な世論によって、勝利しようとしている。

パレスチナ自治政府のアッバス議長はイスラエルの軍事行動を止めるべくハマスに連帯を示したが、激しい戦闘により影が薄くなっている。

町の人々の様子も変わった。ハマスが長距離ロケット(恐らくテルアビブが標的)を発射する爆音が響く度に、通りの人々は歓声を上げている。

そしてどう見ても戦力差があるのだが、世論を背景にハマスは強気だ。ハマス軍事部門広報官のアブ・ウバイダ氏は言う。

「前回の戦闘が22日間続いたなら、今回はもっと長く続ける準備はある。イスラエル側はそうではない」

イスラエルが地上侵攻してくれば、ハマスには新型の対戦車ミサイルがあるのだとも言う。しかし戦車や装甲車両は持っていないにも関わらずだ。

中東が平和になる日は、無いのかもしれない。



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男、亀井静香が新党立ち上げ

男亀井静香前国民新党代表が久しぶりにマスコミに登場した。

19日、亀井静香前国民新党代表は、衆院選に向けて新党の結成を方針を固めた。しかし自らは幹事長に就き、代表には同じく19日に民主党に離党届けを出したばかりの山田正彦元農林水産相が就く。

彼らはふにゃふにゃな民主党や暴走・迷走野合の日本維新の会とは異なり、公約は明確になるだろう。既にTPP(環太平洋経済連携協定)交渉への不参加や脱原発、消費増税凍結を訴えることを明確にしている。

これだけだと安倍晋三総裁率いる自民党と連携出来そうな気がするが、その辺りはまだ分からない。少なくとも男亀井静香氏は、野合の日本維新の会や、行き当たりばったりの民主党とは連携しないことは確かだ。まして亀井静香氏を裏切った不誠実を極める国民新党など、次の選挙で壊滅だろう。

この間、亀井静香氏は家に引きこもってニートになっていたわけでは無さそうだ。とりあえず無所属ということで活動していた。

国民新党離党直後は石原慎太郎前東京都知事を担いで新党を立ち上げることを提唱していたが、石原慎太郎氏の思惑による立ち後れで破談になった。

一般的には「路線の違い」と報道されているようだが、恐らく石原慎太郎は、自民党総裁の結果を待っていたのだろう。息子である石原伸晃氏が総裁になるかどうかを見極めていたのだと想像する。国家よりも息子の方を心配していたのだろう。耄碌したのかもしれない。

しかし、息子が総裁、つまりは次期首相の可能性が無くなると、突然都知事職を放り出して、自ら首相の座を目指して暴走を始めた。この辺りの私の見方は、以下の記事で投稿した。

『石原慎太郎の野望はずばり首相の座だろう。救世主になるか、老害になるか』(2012/10/31)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/299761413.html

『暴走老人の石原慎太郎と迷走ヤンキーの橋下徹の野合』(2012/1/18)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/302388960.html

亀井静香氏が立ち上げる新党の代表になる山田正彦氏は、民主党に離党届を出すと、記者団に語った。

「マニフェストにTPP推進を入れ、守らない人は公認しないという話を執行部がしていると聞いた。そういう民主党で戦うわけにはいかない」

まっとうなコメントだ。もはや主義主張が異なる以上、嘘つき執行部以外の民主党員は、みな離党すべきだろう。しがみついている連中は、詐欺師の仲間と見なされる。

しかし二人で新党立ち上げられるのか?という疑問には、亀井静香前国民新党代表は記者団に対して、既に政党要件である国会議員5人を確保していることを臭わせたという。

山田正彦元農林水産相が離党届を出したその日、民主党からは阪口直人前衆院議員が離党届を出して、日本維新の会への入党を表明した。また、先に日本維新の会に入党する表明をしていた小沢鋭仁元環境相もこの日に離党届を出した。

小沢鋭仁元環境相は語った。

「日銀法の改正や国会の一院制などを民主党で主張したが受け入れられなかった」

おう、主張が異なれば、どんどん離党すべきだ。

これで解散後に民主党を離党した(あるいは離党届を出した)のは10人になった(かな?)

詐欺師集団民主党と裏切り集団国民新党の壊滅を期待したい。






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2012年11月18日

暴走老人の石原慎太郎と迷走ヤンキーの橋下徹の野合

驚いた。

あれほど政策が真逆の日本維新の会と太陽の党(元たちあがれ日本)が何をどうしたら合流出来るのか。

要するに、太陽の党が日本維新の会の政策をほぼ丸呑みしたということのようだ。

たちあがれ日本が石原慎太郎を迎えて太陽の党に看板を書き換えたのが13日だった。それが1週間も経たないうちに、日本維新の会に飲み込まれた。

一方、15日には政策的に近いことから太陽の党と合流を発表していた減税日本は、石原慎太郎から一方的に袖にされて、ぽつんとしかも呆然と取り残された状態になった。

河村たかし減税日本代表も、

「ようわからん」

とこぼすします。そう、私もようわからん。いや、ある意味分かる。要するに選挙対策だ。もしそうであれば、余りに露骨で稚拙な方向転換だ。

ただ、この野合はパフォーマンスとしては、見事に当たった。マスコミも国民も注目させるには十分な効果を持っている。何しろ東の石原慎太郎と西の橋下徹が合流したのだ。

しかし注目されたにはされたが、それは解散が決まってから慌ててなりふり構わなくなった姿が注目されたという意味でだろう。

石原慎太郎は都知事を突然辞めた時点からなりふり構わない状況だったので、太陽の党結成の会見でも既に放言していた。

「とにかく大連合を作る。野合といえば自民も民主も野合だ。野合で何が悪い」

しかし橋下徹は16日に石原慎太郎との会談後の会見で無理のある発言をしている。

「野合だとか言われることはない形で石原さんと合意できた」

いつものことだが、橋下徹は抽象論をきっぱりと言い切ることでまるで具体的な話をしたかのような印象を大衆に与える技術を使っている。実は中身が無いのだ。しかし、(特に関西人?)国民は、きっぱりと発言されると、まるで具体的な話を聞かされたかのような錯覚に落ちるので、注意が必要だ。

どこが「野合だとか言われる事は無い形」なのか、全く説明しない。これが橋下徹のいかがわしさである。こんな男を支持している人たちの気が知れないし、そこに惚れ込んだ石原慎太郎の本心も見えない。

国民は思い出すべきだ。彼らはTPPでは真逆の方針だった。日本維新の会は推進派、たちあがれ日本は反対派だった。小異では済まされない。

原発に関しても日本維新の会は脱原発だが、石原慎太郎は原発容認派だ。

また、日本維新の会は消費税増税については地方税化が前提であれば容認だが、石原慎太郎は消費税の地方税化は反対だったはずだ。

憲法についての考え方も異なる。橋下徹が首相公選制などを導入する憲法改正論者であるのに対し、石原慎太郎は現憲法を「占領軍による押し付け」であるとして「破棄」論を主張していたはずだ。

このような大きな問題に対するスタンスが、瞬時で変わる物なのか。もし変わるべき説得力のある理屈があったのならば、それを有権者に説明せねばならないが、そこは省かれてしまっている。勢い論ばかりが語られている。

要するに、より政策的には近かった減税日本の河村たかし代表よりも、政策的には真逆だが大衆に人気のある橋下徹を選んだだけのことでは無いのか。

共産党の広報サイトである「しんぶん赤旗」(http://www.jcp.or.jp/akahata/)はなかなか当を得た解説をしているので引用したい(別に私は共産党の支持者ではありませんが、面白かったので)。

──ここから引用文──

そもそも太陽も日本維新の会も、それぞれ石原、橋下両氏の個人人気目当ての「選挙互助会」―。
民主党や自民党からの脱落組の結集にすぎません。
もともと自民党型政治の枠内での、極右勢力と極端な新自由主義勢力の合流という本質は、激しい矛盾を引き起こさざるを得ません。

──ここまで引用文──

分かり易い指摘だと思う。

結局日本維新の会は石原慎太郎を代表に、橋下徹は代表代行になったが、この辺りも野合故の調整だろう。

政策では日本維新の会を立てる代わりに、代表人事には石原慎太郎を立てましょう、という事に過ぎない。

それにしても石原慎太郎は橋下徹のどこに惚れ込んだのか。やはり耄碌したのか。

「(橋下徹を)殴ってでも(国政を)やらせる。(鎌倉幕府を開いた)頼朝にしなきゃいけないんだ」

こんな新自由主義者の男に国政をやらせたら、国民は国家の庇護を受けられずにのたれ死にするだろう。デフレの時に小さな政府と規制緩和による自由競争などを行えばどうなるか。橋本のきっぱりした物言いに惚れ込んでいる人々はよくよく考えた方が良い。

橋下徹は言う。

「(他党に比べれば)われわれは考え方の振り幅が一番小さい」

え?どこが?全く意味の無い発言だ。こういう意味の無い発言をきっぱり語ることで橋下徹は大衆を騙してきている。一種の催眠術師なのだ。もしかすると、耄碌した石原慎太郎も橋下徹の催眠術に掛かった口かもしれない。

野合の根拠を彼らは大義があるのあという。その大義とは、

「打倒官僚」

なのだそうな。しかし官僚を打倒するからには、官僚より優れた専門知識や考えを持っているのだろうか。かなり怪しい。

民主党の体たらくを見よ。「脱官僚、政治主導」を主張して政権を取ったは良いが、官僚の知識や知恵にとても及ばないお粗末な素人集団であったため、結局自民党以上に官僚依存体質になってしまったではないか。

官僚を打倒しておいても、その後の方針が合流した身内同士で一致していないのであれば、さらなる混乱を引き起こすだけではないか。

しかし心配なのは、大衆心理だ。既存政党に嫌気がさしている大衆は、「何か新しくて力強い印象」に惑わされやすい状態にあるような気がしてならない。

そして石原慎太郎が目指すのは首相の座だろうと私は思っている。これは以下の投稿でも書いた。

『石原慎太郎の野望はずばり首相の座だろう。救世主になるか、老害になるか』(2012/10/31)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/299761413.html

上記の投稿で引用した亀井静香氏の言葉をもう一度引用したい。

「オレが国民のため、日本のためにオールジャパンでやろうと言った時には断っておきながら、今になって何サマのつもりだ。アンタ(石原)が今やろうとしていることは、国民のためじゃない。それこそ我欲じゃないか。政治家というのは、国民のために己を殺すものだ。アンタは間違っている。オレは合流しないぞ」

それにしても日本維新の会や飲み込まれた太陽の党においては、代表以外の人達の存在感が無い。

この度の野合のための政策協議も、石原慎太郎と橋下徹が二人で勝手に決めた様なものではないか。

そこに、各党のメンバーが協議したという印象は薄い。皆、選挙に当選できるのであれば、政策など人気者のこの二人に任せておけば良い、といった印象がぬぐえない。

赤旗が表現したように、「民主党や自民党からの脱落組の結集に」過ぎないと言われても反論できまい。

そもそも議論が仕事であるはずの政治家が、議論を放棄しているように見える。

とにかく選挙まで時間が無い、組織力が無い、だから合流だ、というだけだと言われて反論できるのだろうか。

「小さな事を言うな」

と石原慎太郎であれば言うであろうが、彼らが問わないことにした諸政策は、決して小さい問題では無い。

政策を実現することが政治家の使命だ。その政策がどうでも良いわけが無い。

だから石原慎太郎は暴走老人、橋下徹は迷走ヤンキーだと思えるのだ。



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2012年11月17日

浜崎あゆみの今度のお相手は、離婚裁判中のバックダンサー

どちらかというと、芸能界には興味がなく、疎い私だが、浜崎あゆみについては何度か取り上げていた。

『浜崎あゆみの結婚生活に、早くも業界は危惧』(2011/01/19)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/179782214.html

『浜崎あゆみ結婚。新年最初の話題は、おめでたい話題から。』(2011/01/01)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/177940062.html

特に私は浜崎あゆみのファンでも無ければ彼女の歌も聴いたことがない。私が好きな日本の女性シンガーは中島美嘉だ。彼女の歌声はすばらしい(と私の趣味はどうでもよいですが)。後は音楽と言えば、KamelotかEpicaばかり聞きている(それもどうでも良いですが)。

しかし、何故か浜崎あゆみが時々気になる。それは、彼女の歌手としての成功と、その自由奔放さが羨ましいと同時に呆れるという気持ちを持っているからかもしれない。

要は、芸能人の性癖が面白い、と思っているだけなのかもしれない。(政治家も面白いですが)

で、大方の予想通り、彼女は1年もすると、そそくさとオーストリア人俳優のマニュエル・シュワルツとの蜜月を終え、今度は彼女のバックダンサーの内山麿我(まろか)28歳との熱愛を発表した。

歳下でイケメンで、引き締まった体が大好きなのね。(浜崎あゆみは現在34歳)

浜崎あゆみは有料会員サイトの「TeamAyu」で、その熱愛を自白した。

「マロちゃんとは真剣にお付き合いをしています」

「マロちゃん」か。どうせなら「麿ちゃん」の方が平安貴族っぽくなって面白いのだが。次のジャケット写真では、眉毛を丸く描いて、お歯黒を縫って、十二単で「麿ちゃん」と写って欲しい。

さて、浜崎あゆみが自白した理由は、

「隠し事をしているのはもう嫌」

とのことだが、要するに「もう、誰かに言いたくて仕方が無い!」状態だったのかもしれない。

そして懲りないなぁ、と周りに思わせたのは、

「今後とも真剣にお付き合いさせていただきたい」

との言葉だった。

でもしかたないのだ。恐らく関係者やファンは「またか。懲りないなぁ。」とか「浜崎の真剣なおつきあいって何ヶ月くらい?」などと思っているかもしれないが、彼女の恋愛は、恐らくその時点では真剣なのだろう。それが恋愛というものではないか?と思ったりする。

恋愛中の人は、頭が少々おかしくなるものなのだ。おそらくそうさせる脳内分泌物に支配されるのだろう。その分泌量に、個人差があるだけなのだろう。

内山麿我は2007年から浜崎あゆみのバックダンサーを務めているらしいから、なんだかんだといって、5年間、身近から浜崎あゆみを見つめてきたのだろう。ということは、彼女の男癖も分かっているはずだ。

──などと思っていたら、内山麿我自身、浜崎あゆみの男性遍歴を笑えないところがあった。

というのも、内山麿我は実は既婚者で、現在離婚裁判中である。

裁判相手の「妻」は、こちらもダンサーの野村涼子43歳で、RYONRYONと呼ばれている。振り付け師としても有名で、倖田來未や安室奈美恵、後藤真希、モー娘らの振り付けを努めている。

それだけでは無い。丁度夫の内山麿我が浜崎あゆみのバックダンサーを始めた2007年には、自ら若手ダンサーの育成とマネジメントを行う会社を設立している実業家でもある。

しかも呆れるのは、内山麿我は妻と離婚を法定で争いながら、浜崎あゆみと(おそらく既に)つきあいながら、なんとさらに別の女性に子供を孕ませている。

つまり、浜崎あゆみの他に浮気相手が居たのだ。その女性には、昨年の9月に自分の子を出産させている。

やれやれ。こうなると浜崎あゆみと内山麿我は、なんだかどっちもどっち、ということでお似合いのカップルのような気がしてきた。

恐らく今度もどちらかの浮気で破綻するのか。

そんなお相手との熱愛発表だったので、芸能リポーターの一人は呆れて言っている。

「若いツバメのようなもの。いつまで持つやら。新アルバムのセールスが不調なだけに、苦肉の話題づくりじゃないの」

ま、言われても仕方ないか。

そして内山麿我は、妻との離婚裁判の法定で、浜崎あゆみの名前を出している。つまり、離婚の理由の一端を、浜崎あゆみのせいにしているのだ。

その内山麿我の主張を要約すると、

「浜崎あゆみはバックダンサーを始めた自分をいじめていたが、そのことを愚痴っても妻は怒るばかりだった。そして知った。浜崎あゆみが自分をいじめるのは、自分が既婚者だからだと。そう、浜崎あゆみは自分が好きなのだと気付いた。」

ってな具合だ。まぁ、好きにしてほしい。

裁判相手の妻である野村涼子は16日に自分のブログでコメントしている。

「関係者の皆様に大変ご心配をおかけし、誠に申し訳ありません。今後、早期解決に向けて努めていきます」

と、当の夫は浜崎あゆみとパリで優雅に過ごして居る最中で、浜崎あゆみも次のミニアルバム(12月8日発売予定)の「again」のジャケットでは、内山麿我とキス寸前の状態を写真にして使用している。以下はSANSPO.COMに掲載された写真。

http://www.sanspo.com/geino/photos/20121117/oth12111705030006-p1.html

ちょっとお馬鹿に見えなくも無いが、まぁ、幸せなのだろう。ただ、こういう写真をジャケットに使うということは、やはり前述の芸能リポーターが言うように、本人は思っていなくても、販売サイドでは「苦肉の話題づくりじゃないの」と言われても仕方がなさそうだ。

こうして歌姫は、世間に話題を提供し続ける宿命なのか。

今だけでもいいから、お幸せに。



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2012年11月16日

習近平はよく分からない。

15日、中国共産党は新指導部を発表した。予定通り習近平氏を総書記として7人の新たな政治局乗務員が決まったが、その多数は江沢民前国家主席86歳の息の掛かった者たちだった。

なによりその筆頭が習近平氏だ。そのため、習近平氏は胡錦濤国家主席よりも既得権益に介入し易いのでは無いかと言われている。正直この辺りの事情は私には良く分かっていない。

ともかく、既得権益者たちは、習近平氏が、つまり江沢民派の新たな指導部が、党の幹部達が持っている特権を維持するのか、それとも経済改革を推し進めるのか、固唾をのんで見守ることになる。

ということで、今回の常務委においては、江沢民派が胡錦濤派を抑えた形になったが、実は早くも2017年の次期党大会で常務委入りすると言われている地位には、しっかり胡錦濤派が居座ったという。

それでも胡錦濤国家主席は、実にあっさりと党軍事委員会主席のポストも習近平氏に譲ってしまった。このことは、江沢民前国家主席が初期を退任してもその後2年にわたって軍事委主席に留まっていたこと異なり、あっさり軍への影響力も手放した事になる。

これはあまり予想されていなかった。

そのため、一度に全ての権力を手放して完全な引退を行ったことは、革命後初めての快挙として評価されるのでは無いかと言われている。

まぁ、この辺りの一見見事な引退振りは、実はその代わりに2017年の常務委入りのメンバーに、胡錦濤派を入れるための条件だった可能性もある、と私は思う。

ちなみに2017年の次期党大会で常務委にとどまれるのは年齢の関係で、習近平氏と次期首相候補とみられている李克強副首相だけだ。つまり後の5人はそう取っ替えになり、このとき、胡錦濤派が復活する。

さて、共産党は一枚岩では無い。江沢民前国家主席が率いているのは太子党と呼ばれるグループで、習近平氏はこの太子党の筆頭だ。一方、胡錦濤国家主席はそのライバル派とされる共産主義青年団(略して共青団)の出身だ。

そして今回の常務委は、太子党が占めた。そのため、党内からは反太子党による反発は必須と見られては居る。

勿論、習近平氏が押さえ込まねばならないのは、党内の反発派閥だけではない。それより国民だ。彼らはことある毎にデモを起こすように、不満が溜まっている。

急成長した後の景気減速や、日本他の近隣諸国との緊張の高まり、高齢化問題、そして党幹部の汚職や権力乱用に対する不満だ。

そんな状況の中、またもや薄熙来前重慶市党委書記のスキャンダルが発生したが、彼は江沢民前国家主席の腹心と言われている。

だから胡錦濤国家主席は、共産党大会の初日に演説で語った。

「官僚の腐敗が深刻な問題となっており、党ひいては国家を崩壊させる恐れがある」

それを引き継いだ習近平氏も総書記になって初の会見で語った。

「わが党は多くの厳しい挑戦に直面しており、差し迫った問題が山積しているが、とりわけ腐敗は解決する必要がある問題だ」

腐敗が大きな問題であるとの認識は引き継いだ。

ただ、まだよく分からない習近平氏だが、もしかすると経済改革は行いやすい立場では無いかとも見られている。

それは、胡錦濤国家主席が常に江沢民前国家主席によって権力行使の邪魔をされていた事に対し、習近平氏であれば、江沢民前国家主席が率いる太子党の代表的人物であるため、経済改革などを行いやすいだろうということだ。

実際、太子党内には、胡錦濤国家主席がこれといった経済改革を行わなかったことに不満を募らせているのだという。

それ以外にも、常務委員が9人から7人に減少したことが、意見をまとめる易くなったとも見られている。

そのため、既に中国のメディアでは、習近平氏が、富裕層への増税や国有企業の経営者らに報酬規制をかけることで、所得格差の是正を行うのでは無いかと期待されている。

一方、政治改革は進まないだろうと懸念されている。それは、改革派とみられている李源潮・党中央組織部長や汪洋広東省党委書記が常務委に入らなかったためだ。ただ、前述したとおり、胡錦濤派の彼らは、2017年には常務委に入るように駆け引きがあったと見られている。

ということで、今回の常務委員は、習近平氏と李克強首相の他の5人は以下の通り。

張徳江副首相兼重慶市党委書記66歳
兪正声上海市党委書記67歳
劉雲山党中央宣伝部長65歳
王岐山副首相64歳
張高麗天津市党委書記66歳

さて、少々ややこしいのだが、習近平氏が胡錦濤国家主席から主席を引き継ぐのはまだ先だ。予定では来年の春になる。

ただ、既に総書記が中国では最高指導者のポストなので、事実上、習近平指導部が始まったことになる。

さて、おさらいになるが、中国は巨大化したとはいえ、問題が多い。

胡錦濤国家主席はケ小平副主席(実はケ小平は主席になっていない)の改革開放を引き継ぎながら、自分のスローガンとして「和諧社会」を掲げていた。

しかしどうだ。「和諧社会」どころか実現してしまったのは「格差社会」だった。

確かに胡錦濤国家主席の時代は華やかな面もある。GDPは総書記に就任した2002年から2011年までに4倍になった。北京オリンピックも開催した。上海万博も開催した。

しかしその一方で、党幹部の腐敗や汚職がはびこり、ジニ係数は0.4を超えて格差が広がった。

習近平氏はこれらを解決することが出来るだろうか。もはや一党独裁の限界が見えており、言論統制の限界も見えている。

そして習近平氏の母体である太子党とは、党幹部の子弟グループであり、習近平氏自身が元副首相の習仲勲の息子である。

つまり、どちらかというと胡錦濤国家主席の母体である共青団に比べて保守的なのだ。何しろみな既得権益をたっぷり持っている。

そしてさらに読めないのは外交方針だ。これはいろいろ調べてみたが、専門家達もまだ読めずに居るようだ。

ただ、状況からすると、まだ権力基盤が不安定と言われるしばらくの間は、政治リスクの少ない対日強硬路線を継続するとみられている。

さて、習近平氏の中国は、世界にとって、日本にとって、吉と出るか凶と出るか。



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2012年11月14日

半ギレ解散? 16日に衆院解散を口にした野田佳彦首相

14日、野田佳彦首相は、自民党の安倍晋三総裁との党首討論で16日に衆院を解散すると口にした。映像を見ている限り、半ギレ状態ではあった。

「特例公債法案、一票の格差と定数是正。このことについて、早期に成立をさせる安倍総裁の確約をいただきたい。定数削減はやらなければいけないんです。このご決断をいただくならば、私は、今週末の16日に解散をしてもいい」

その代わり、来年の1月招集の通常国会で衆院議員定数削減を実現するように確約してくれと訴えた。自分は約束を守らずにだらだらと首相の座にいたわりには図々しいが、安倍晋三総裁はこれに対して、当然の回答をした。

「野田総理、定数の削減、あるいは選挙制度の改正。今、私と野田さんだけで決めていいんですか。そんなはずはないんですよ、たくさんの政党がいるんですよ」

それはそうだ。しかしせっかくの発言を安倍晋三総裁も流すわけにはいかない。

「そう約束ですね、約束ですね。よろしいんですね、よろしいんですね。16日に解散をしていただければ、国民の皆さんに委ねようではありませんか」

そして討論後に、安倍晋三総裁は語った。

「定数の削減について野田総理は、『来年の通常国会で成立を果たしていきましょう』と言った。はっきりと申し上げておくが、私たちも全面的に協力していく。この提案について、全面的に協力していく」

これで解散だ。解散反対の意を民主党議員達から受けていた輿石東幹事長もこれはもはや反対できない。何しろ解散は総理の専権事項だからだ。

「解散は総理の専権事項だから、それは総理が判断したからそれでいいじゃないですか。16日に解散をしたいと言ったんだから、それを撤回することはないでしょう」

本当は膝が笑っているのだろう。

自民党の石破茂幹事長もちょっと驚いた(勿論いつもの無表情だが)。

「かなり民主党の議員も虚を突かれたというか、ぼう然というか」

そうだろう。

さて、風雲児の橋下徹大阪市長はやる気満々だ。

「いよいよですね、準備できている、できてないなんて、そんな言い訳なんか通用するような世界じゃないですから。人生1回こっきりの大勝負と何度か言いましたけれども、いよいよ本当の意味の大戦、自分の持っている力をすべて出し尽くします」

まぁ、彼らしいコメントだ。とにかく民衆の受けを狙いに行く癖が身についている。

となると、衆院選は11月27日に公示、12月9日に投開票あるいは、12月4日に公示、12月16日に投開票(こちらの場合は都知事選とのダブル)と見込まれている。

いつになく熱い選挙になりそうでは無いか。今回は民主、自民、そして第三局(まだまとまってはいない)が争う。

民主党もこれから慌ただしくまた嘘になるかもしれない公約作りを始めねばならないが、野田佳彦首相は、TPP(環太平洋経済連携協定)への交渉参加を争点にするつもりだ。

しかし、民主党内には反TPP派も多い。彼らは慌てて民主党を抜け出す可能性もある。民主党は相変わらずの迷走を続けるだろう。

さて、やはり民主党の一部は勢いのある日本維新の会に近づいた。

14日午前、民主党の小沢鋭仁元環境大臣は日本維新の会の橋下代表、松井幹事長と会談した。そして小沢鋭仁元環境大臣言った。

「政策的に一致している」

いやはや節操がない。このことを知った安住淳幹事長代行は、

「有権者に対する裏切りだ」

と罵った。

しかし、この流れは止まらないだろう。この後も民主党から日本維新の会などの所謂第3局に合流する議員が出てもおかしくない。

──と、この記事を書いている途中で夕食をとり、くつろいでいたら、総選挙の公示日を政府は決めた様だ。

12月4日に総選挙公示、投票日は12月16日でいよいよ都知事選とのダブル選挙になる。

それにしても当の民主党の議員達が最も動揺したのではないか。

鹿野道彦前農水相はすぐさま輿石東幹事長に両院議員総会の開催を求めた。両院議員総会は党大会に次ぐ意志決定会議だ。つまり、首相の解任を迫るのでは無いかとも思えたりするが、鹿野道彦前農水相は周囲にはこう漏らしているという。

「解散は止められないだろう」

実は諦めているが、周囲の支持者の手前、食ってかかったということか。

山田正彦元農水相も慌てた。

「ここで解散するのは許されない」

彼らの動揺に対し、前原誠司経済財政相は野田佳彦首相の決意を評価した。

「乾坤一擲の想いでぶつけ、結果として自公に飲んでもらった。良かったと思う」

また、意外なことに安住淳幹事長代行も野田佳彦首相の決定を正当化する発言をした。

「民主党に有利な日程ではないが、この時期が国民に最良ということで決断したのだと思う」

これで月内に計画していた経済対策の策定も遅れそうだ。前原誠司経済財政相も言う。

「中身は限定的なものになる。財政も出来る限りのことをやり、総動員するなかで足元の景気対策をしっかりやりたい」

これに対し自民党の安倍晋三総裁は、

「国民の信を得た新しい政権が予算編成すべきだ。(新政権が)自信を持って大胆な補正予算を組むべきだ」

と語っている。

党首討論での安倍晋三総裁はなかなかの討論振りを見せたが、毎日jpなどは、阿部潰しの一環として、映像とはずれた記事を載せた。

解散時期を具体的に提示する、と野田佳彦首相が言った途端に、

“あいまいな答弁を想定していた安倍氏は慌てた。”

そうかな?私にはそのようには見えなかったが。

また、どうでも良い岡田克也副総理の記者団へのコメントを大事そうに掲載した。

“岡田克也副総理は記者団に「安倍さんは正面から受け止めきれず政治家としての器の小ささがはっきり出た」と語った。”

程度の低い記事でがっかりする。安倍晋三総裁は慌てていなかったし、むしろ野田佳彦首相の悲壮感が印象的だったが、毎日jpの記事は、野田を持ち上げることで阿部潰しを行いたいようだ。

例えば上記の岡田克也副総理の言葉を掲載するなら、他社が掲載している様な、

「予算編成が本格化するまでに選挙をすべきだ、それが国益だという判断をしたと思う」

というような発言を乗せた方が却って岡田克也副総理の見栄えが良くなる。毎日jpの記事では、却って岡田克也副総理が小物に見えてしまう。

さて、選挙の予想に関しては当然素人の私だが、どうなるかちょっと想像してみた。

まず野田佳彦首相が争点に掲げたTPPは両刃の剣だ。これで民主党議員の一部は間違いなく離脱するだろう。

しかしTPPで離脱した彼らは日本維新の会には合流出来ない。なぜなら橋下徹大阪市長はTPP参加派だからだ。

これに対し、みんなの党は同じくTPP賛成派だから合流し易くなる。

しかし太陽の党の元となったたちあがれ日本は私の記憶ではTPP反対派だった様な気がする。そうなると第3局の合流はまだ一波乱ありそうだ──という時間もなくなってきた。

野田佳彦首相の狙いはそこにもあるのではないか。つまり第3極がまとまる前に選挙に突入したい。

そしてあまり注目されていないが、実は着々と準備しているのが国民の生活が第一だろう、小沢一郎代表の無罪がそれを後押しするはずだ。彼はもはや過去の人とされているが、選挙のうまさには定評がある。これも野田佳彦首相にとってはいやな勢力だろう。

ただ、第3極がまとまらないことは、自民党や公明党にも歓迎されているはずだ。

ちなみに農業が盛んな地域ではTPP参加を公約にしては勝てない可能性が高い。例えば北海道では新党大地が反TPPで民主を打ち負かすだろうと言われている。中国や四国地域でも反TPP派が善戦するとみられている。

場合によっては鳩山由紀夫の一派が、TPPで分離する可能性まで囁かれている。

また、噂に過ぎないが、この度の野田佳彦首相の決断の背後に、またもや財務相の影が見えるという。

さっさと選挙に持ち込み、自民党が第一党になっても、3党合意の責任を果たさねばならない。つまり選挙後の民自公の談合を働きかけているというのだ。

これは事実かどうか分からない。もしそんな話があるのであれば、野田佳彦首相は、党として負けても与党に残れるという皮算用だというのだ。

それほど政治は甘くないし、有権者は許さないだろう。もし財務相が動いているとしたら、単に用済みになった野田佳彦首相を切り捨てようとしているだけにも思える。

さて、落ち着きの無い師走がやってきた。



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2012年11月13日

造幣局がバングラデシュの一般貨幣製造を受注。設備の有効活用と技術保持のため。

13日、財務相と独立行政法人造幣局が発表したところによると、バングラデシュの一般貨幣である「2タカ」(日本円でも約2円)硬貨5億枚を、国際入札に参加することで落札した。

外国の一般貨幣の製造を受注するのは戦後初めてとなる。記念硬貨であれば受注実績があり、最近では9月にスリランカの記念銀貨を受注していた。

このような入札に参加したのは、国内での貨幣製造量が大幅に減少しているためだ。減少した理由の一つに電子マネーの普及があるのだという。確かに現金での決済が不要な場面が多くなった。

例えば2011年の国内貨幣製造量は7億3800万枚だったが、最も多かった1974年の56億1000万枚と比べると、7分の1以下にまで落ち込んでいる。

そのため、製造設備の余力の有効活用と技術の維持を図るために、外国貨幣の製造受注活動を行っている。特にアジア、中東などの新興国での需要に注目しているという。貨幣の製造技術や設備を持たない国は多いのだ。

ちなみに今回受注した「2タカ」硬貨はステンレス製で直径2.4センチ。になる。図柄は表面が初代大統領のムジブル・ラーマンの肖像が描かれている以下の図は、財務相の資料図だ。

2taka.jpg

ちなみに受注金額は約5億2000万円とのことだが、どのニュースサイトの記事にも原価が明らかになっていなかったので、これが商売としてどれほど美味しいのか分からなかった。

今回の国際入札は7月に行われ、英国やドイツなど6カ国が参加した。その中で、日本が最安額だったという。また、製造技術の面でも高評価だったことが落札の理由になった。

現地への引き渡しは来年の4月から8月にかけての予定だという。

また、今回の落札はなかなかにタイミングも良かった。というのも、今年はバングラデシュとの国交樹立40周年の節目だったからだ。城島財務相は記者会見で語った。

「ことしはバングラデシュとの国交樹立40周年の節目に当たり、両国の一層の関係強化に貢献するものと考えている」

こうやって外国のお金を製造する仕事は国交の面からも良いだろう。

それにしても、国内のお金(まぁ、こちらは紙幣でよいのだが)もばんばん増やして欲しい物だ。何しろデフレはマネー供給が不足している状態なのだから。

ということで、自民党が掲げているインフレターゲットには期待したい。ただ、インフレになっても庶民が潤うかどうかは、企業が儲けた金を従業員に配分するかどうかにも掛かっている。

昨今、モラルの下がった日本の企業家は、儲けた金を、借金返済と株主配当と内部留保と経営陣の給料にばかり振り向ける傾向があるからだ。そこが懸念材料だ。その結果、インフレになっても格差が広がるばかりになったり、投資も消費も増えない、という可能性があり得る。

企業は設けたら借金して、投資や賃金の支払いに使わなければ、社会全体が潤うことはないだろうから。



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「京」3位に後退。米国勢が上位を占めた「TOP500」

12日、世界のスーパーコンピューターの演算性能を比較する専門家たちによるプロジェクトの「TOP500」が、2012年11月期のランキングを発表した。

一位は米国オークリッジ国立研究所の「タイタン」。タイタンは1秒当たりに1京7590兆回の計算速度を記録した。ちなみに前回2位だった理化学研究所の「京」は1秒当たり1京510兆回で、今回は3位に後退している。

2位には前回1位だった米ローレンス・リバモア研究所の「セコイア」。4位にもやはり米アルゴンヌ国立研究所の「ミラ」が入るなど、上位を米国が占めている。底力を見せつけられたようだ。

アジア勢では8位に中国の「天河1A」が入っているが、これは2010年11月には1位だったので、その後進歩しなかったということか。

ちなみに「京」は現在、幅広い分野で本格的に活用されている。津波の予測、宇宙の成り立ち解明、薬剤の候補物質の探索などだ。「京は」神戸市の理化学研究所(RIKEN)計算科学研究機構(Advanced Institute for Computational Science)にある理研と富士通(Fujitsu)が共同開発している。

また、1位の「タイタン」は米エネルギー省から資金援助を受けており、エネルギー、気候変動、エンジン素材の開発といった分野で利用されている。

それにしても一気に順位が入れ替わったと言うことは、世界全体でみると、スーパーコンピューターの性能が年々向上していることが分かる。

それを見て文部科学省は、来年度中には「京」の後継機の開発方針を決めるという。やはり技術開発力というのは、常にトップを目指すことが動力源となる。どこぞのだれかさんのように「2位じゃだめなんですか?」という愚問は、競争力の原動力をそぐことになる。

ところで日本のスーパーコンピューターは「京」だけではない。残念ながらトップ10には入らなかったが、国際核融合エネルギー研究センターの「六ちゃん(英語名はHelios)」が1秒間に1,237兆回で15位についた。また、東京工業大学の「TSUBAME」は1秒間に1,192兆回で17位にはいっている。

ただ、トップ500に食い込んだ台数では、残念ながら日本は3位だった。1位が米国、2位がなんと中国だった。その後には欧州勢が続き、4位イギリス、5位フランス、6位ドイツとちょっとドイツの順位が意外だった。

台数で見ると、米国が251台、アジアが123台、欧州が105台だという。アジアの内72台は中国だ。また、使用されているプロセッサーのメーカーでは76%が米インテル、12%が米AMD、10.6%がIBMとなっている。

「TOP500」というプロジェクトは、もともと独マインハイム大学、米テネシー大学、米ローレンス・バークレー国立研究所の研究者らによって始められた。毎年6月の国際スパコン会議(ISC)と11月のスパコン会議(SC)の開催に合わせて発表されている。

今回のベスト10は以下の通りだった。

1位〈米国〉オークリッジ国立研究所「Titan」(1京7,590兆回/秒)
2位〈米国〉ローレンス・リバモリア国立研究所「Sequoia」(1京6,325兆回/秒)
3位〈日本〉理化学研究所「京」(1京510兆回/秒)
4位〈米国〉アルゴンヌ国立研究所「Mira」(1京66兆回/秒)
5位〈ドイツ〉ユーリッヒ研究センター「JUQUEEN」(4,141兆回/秒)
6位〈ドイツ〉ライプニッツ研究センター「SuperMUC」(2,897兆回/秒)
7位〈米国〉テキサス大学「Stampede」(2,660兆回/秒)
8位〈中国〉国立スーパーコンピュータセンター「天河1号A」(2,566兆回/秒)
9位〈イタリア〉CINECA「Fermi」(1,725兆回/秒)
10位〈米国〉IBM Development Engineering「DARPA Trial Subset」(1,515兆回/秒)

ふとSFチックなことを想像してしまったが、これらのスーパーコンピューターがネットワークで接続され、一つの人工知能となったら、一体何が起きるのだろうか…。



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2012年11月11日

『ネガティブですが、なにか?」出版のネガティブイケメンモデル栗原類の動画で癒やされる私

このブログは特に国際・経済・政治を中心とした(いや、自然とそうなってしまったのですが)ニュースを取り上げているブログだが、仕事が忙しいことと、風邪を引いてしまったこと、そして恒例の年末鬱が始まったため、今日は時事問題は取り上げることが出来なかった。orz

時々、私はこうして生きる意欲を無くすのだが、そんな折、「ネガティブイケメンモデル」という新ジャンルを確立しつつある栗原類君17歳の動画で癒やされてしまった。

人気が急上昇の栗原類君の動画はネット上で急激に増えているが、その中から3動画だけ身を切るような思いで厳選して、記事の最後にリンクを張ってみた。

さて、このように人気が出れば、出版業界も黙ってはいない。元々モデルの栗原類君だから、写真集などすぐに出せるというものだ。それに父が英国人、母が日本人という端正な顔立ち故に、これは撮影しない訳にはいかない、ということになるだろう。

で、出た。そのタイトルも当然ながら『ネガティブですが、なにか?』ってなもんだ。




栗原類君にとっては初の写真集となるが、10日はこれまた初の出版記念サイン会が行われた。

何故、今写真集なのか?当然、人気が出たからに決まっているのだが、そこはネガティブイケメンモデルの栗原類君のコメントはひと味違う。

「来年には消えそうなので…」

だから緊急出版になったと言う。17歳にしては老成した自虐ギャグだと感心させられるではないか。

そこでしばし彼のネガティブ振りを見てみよう。何故か?癒やされるからだ。

栗原類君は、実はご幼少のころは「どちらかというと楽天的で先を見ていなかった」のだと言う。

ではいつからネガティブになったのかと言うと、そこは非常に具体的な回答をされている。

「2009年に今のお仕事を本格的にやらせていただいてから。親から『失礼のないように、迷惑をかけないように』と教えられてひねくれてしまった」

これが本当かどうかは問題ではない。このような理由を答える彼に世間は癒やされるのだろう。

また、当然人気上昇中だから、現在は様々な人気芸能人と接する機会があることだろう。しかし栗原類君は言う。

「連絡先を交換したことはありません。目上の方はお忙しいですし、僕と連絡先を交換するメリットなどありません」

いや、期待通りの回答だ。ここははずさない。

しかし季節柄、女性陣は気になっているという。そう、イケメンモデルの彼のクリスマスはどんなだろうか、と。

「彼女はできません。1人でクリスマス映画を見ます」

膝が崩れる。

彼の低い声が、なお一層、哀愁を漂わせるではないか。ちなみに私も彼の年頃のときは、彼女はおらず、寂しいクリスマスを過ごしていたが、そんな私を見ても、全ての女性が「当然だろう、おまえは。」と気にも留めなかっただろう。そこが同じネガティブでもイケメンとブサメンの、深い溝で有り悔しい現実というものだ。

さて、肝心の出版記念サイン会だが、取材陣には、

「ぜひ、出版社のみなさまのために買ってください。僕なんて気にしなくていいです」

とにべもないコメント。それでも取材陣が「おめでとうございます。」と言うと、

「祝福される資格はないです」

と俯いてしまった。いったいどこまでが素で、どこからが演出なのか分からない。

ところが先月放送された日本テレビ系「踊る!さんま御殿!」では、女優の谷村美月に連絡先を渡したのだという。やや、ニュースではないか、と騒がれても、

「恋愛に発展するか分かりません。僕なんかが恋人だったら、失礼だと思う」

とこれまたキャラクターの筋は通している。

しかし栗原類君の誕生日は近い。1994年の12月6日が誕生日だ。さすがに今年は多くの女性たちから祝福され、部屋はプレゼントで満たされるだろう。

ちなみに血液型はO型で、彼が血液型による性格判断のデタラメさを証明してくれたら愉快だ。

O型なら、実際は普段の彼は自己主張が強く、活発で、生命力に溢れているのではないか?と血液型信仰を持っている人は思うかもしれない。

しかし栗原類君は語る。

「人と合わせるのが苦手です。芸能人の知り合いも増えてません。ローラさんとかも共演しますけど、会った時にお話する程度で、連絡先も交換していません」

あの自由闊達なローラさんともこの程度の接し方しかしていない。さらに先輩達との接し方はどうなのかと聞かれると、

「目上の方々はお忙しいですから、僕の連絡先を交換するメリットないと思います。僕から聞くのも図々しいと思うので」

すばらしい。パーフェクトだ。実に気に入ってしまった。

ただ、意外なことに今後チャレンジしてみたいことは明確に述べた。

「音楽のDJなど本格的にやったり、ナレーションのお仕事をやってみたいです」

うーむ、その低い声でナレーションやDJは想像つかないが、これまた新しいスタイルを生み出してくれるに違いない。しかし報道陣が彼の明確な回答に、「そのへんはポジティブなんですね」と言うと、

「なんでやりたいことがポジティブなんですか?」

と問い返されて言葉を失ってしまう。実に面白い。

というわけで、私が気に入った栗原類君の動画を以下に貼り付けました。3つめの動画でボリュームが上がるのでご注意ください。









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2012年11月09日

TPP再浮上。民主党の次の公約の目玉となるか。

報道ソースにより、異なった情報が流れているため、以下の内容はまだ確かなことかどうか分からない。が、十分にありそうな話ではある。

報道されているのは、野田佳彦首相が解散条件としていた特例公債法案の成立に目処がついたため、年内の衆院解散をにらんでTPP参加表明を行う検討に入ったとされるものだ。

つまり、次期衆院選の争点にTPP交渉参加を据えるのだという。閣僚からも年内解散を後押しする意見が出始めている。

自民党がTPPに慎重な態度を見せているため、民主党としてはTPPへの明確な参加表明が、争点として相応しいと判断したのだろうという。

で、いろいろなソースを見ていたら、どうやらこの情報は野田佳彦首相というより、前原誠司国家戦略担当相のようだ。

前原誠司国家戦略担当相は9日の記者会見で述べた。

「自由貿易を進めていくべきだし、TPP交渉にも参加すべきだ。TPP反対か、賛成かを公約に掲げ、争点化すべきだ」

藤村修官房長官も言う。

「(TPPが次期衆院選の)争点の一つになる可能性は十分にある」

そのため、野田佳彦首相は20日にカンボジアで開かれる東アジアサミットで、オバマ大統領との首脳会談を検討しているらしい。場合によってはその場でTPP参加表明するという暴挙にでるかもしれない。

なにしろ民主党内には、TPP参加に反対する議員達も多いのだ。もし、野田佳彦首相が勝手に参加表明すれば、TPP反対派の議員達が離党する可能性は高い。そのため、藤村修官房長官はやや慎重に言う。

「政府として、特定の時期にTPP交渉参加を表明する、決定するといった方針を固めた事実は全くない」

あと6人離党したら、少数与党になってしまう。消費税増税に関しても同様だが、本当に執行部と他の議員がまとまっていない政党なのだ。一つの党として存続することは本来歪な状態である。

しかし今度は前原誠司国家戦略担当相だけでなく、玄葉光一郎外相も言った。

「首相は約束を守る方だ」

つまり、年内解散を暗示している。同様の発言を、再び前原誠司国家戦略担当相は会見で語った。

「(首相は)極めて誠実で言ったことは約束を守られる方と確信を持っている」

それにしても、野田佳彦首相が約束を守る人間だとは知らなかった。根っからの、筋金入りの詐欺師だと思っていた。彼らは貸したランチ代でも返してもらったのだろうか。どこをどう押したら野田佳彦首相から「誠実」という表現が出てくるのか。さっぱり理解出来ない。

国民はどう思っているか。それこそ選挙で分かるだろう。

また、前原誠司国家戦略担当相は、TPP参加を争点にすれば、この点では日本維新の会と協調できると踏んでいるようだ。

「第三極の中にはTPPに賛成だと言っているところがある。選挙後の連携の軸にもなり得る」

橋下徹大阪市長は新自由主義という時代錯誤かつ学説として破綻している経済政策を信奉している。だから自由貿易はなによりも良い物だと妄信している。単純なのだ。

そこに前原誠司国家戦略担当相は色気を出しているが、恐らくそれだけでは日本維新の会は協調しないだろう。なにせ民主党は沈み行く船だからだ。橋下徹大阪市長は打算的な人間であろうと思う。その男が今更民主党と手を組むとは想像が難しい。

さて、肝心の野田佳彦首相だが、9日昼に行われた参院の各委員長を務める民主党議員との公邸での会食で、出席者からTPP交渉参加を争点に、年内の衆院解散を検討していると報道されているが、どうなのよ、と問われると、

「驚きましたね」

と、とぼけた。党が割れることを危惧しているのだろう。


以下、私が感銘を受けた本を紹介した記事です。

『自由貿易という幻想 〔リストとケインズから「保護貿易」を再考する〕』エマニュエル・トッド 他
http://tuukinndokusyo.seesaa.net/article/261751967.html




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2012年11月07日

オバマ大統領再選。「ねじれ」の克服が課題だろう。

6日、米大統領選は、オバマ大統領51歳の再選で決着した。特に激戦州と言われる州の大半をオバマ大統領が制したことで、ロムニー候補65歳の敗北が決まった。

2期目のオバマは、財政健全化と経済成長の両立を目指すことを掲げているが、このブログでも何度も書いているように、これらの両立は難しい。

財政健全化と経済成長は本来時間差が必要だからだ。同時は無理だ。だから野田佳彦首相が言う財政健全化と経済成長の両立も無理だ。

まず、経済成長ありきで、その結果として財政が健全化するべきで有り、日本の様に先に増税して財政再建を目指してから、と言うのは簡単に破綻する。経済成長を阻害するからだ。簡単な話だ。

さて、そこを米国は、どう乗り切るのか。

何しろオバマ大統領は本来、経済成長の後に財政健全化という手順を知ってはいるのだが、米議会は下院の過半数を野党の共和党が維持している。つまりねじれが生じているのだ。

その状態で、オバマ政権は、正しい経済政策を進めることが出来るかどうか注目だ。

だからオバマ大統領はシカゴでの勝利宣言で訴えた。

「国民の融和に向けた営みは前進する。我々は1つの国家、1つの国民として運命を共にする」

つまり、共和党と協力する姿勢を示しているのだろう。

敗北したロムニー氏は、すぐにオバマ大統領に電話で祝意を伝えた。

「米国にとって今は大きな挑戦の時だ。我が国をうまく導いてくれるよう祈っている」

この辺りは、米国大統領選のエチケットみたいなところか。悪い習慣では無い。

それにしても接戦だった。しかし五大湖周辺地域(オハイオ、ミネソタ、ウィスコンシンなど)ではオバマ大統領が有利だった。

それはこの地域に製造業が集中していたからだ。特にオバマ政権は自動車産業を救済したため、その恩恵を受けた層の有権者がオバマ大統領にさらなる4年を委ねたのだろう。

さて、もっぱら話題になっている最初の壁は、まさに「財政の崖」だ。これは今年末に大型減税が失効するなどにより、年40兆円の財政緊縮が起きるためだ。

まずはこの「財政の崖」への対応が最初の仕事だろう。この対応を誤れば、需要減退が生じ、米経済の成長はマイナスとなると見られるからだ。

次に、オバマ大統領の「国際協調」外交の成果が問われるときがくる。イランの核開発疑惑、シリア情勢などの中東問題だけでなく、中国と南シナ海周辺の領有権争いに対する米国の立ち位置はどうなるのか。米中関係はどうなるのか、に世界中が注目しているだろう。

国内的には最重要課題は雇用回復、そして教育改革、移民制度改革、エネルギー政策などが待っている。

いやはや忙しい。

しかし米国民は、ロムニーしの新自由主義的な経済政策を選ばなかった。これは賢明だと言える。小泉純一郎元首相に熱狂したり、橋下徹大阪市長に共感している日本国民とは逆の路線を選択したことになる。

勿論、日本も来る選挙で、例えば自民党を選べば、新自由主義に決別する事ができるかもしれない。

ということで、今回の大統領選は、オバマ大統領の「公平な社会」を目指すか、ロムニー氏の「自由競争至上主義」を選ぶかという選挙だった。

この後、日本国民も、この二つの経済政策を選ぶ選挙を経験することになる。

私は、もしかしたら、米国民はオバマ大統領就任当時と変わらないこの10月の失業率7.9%を見て、オバマ大統領に見切りを付ける可能性も残っていると考えていたが、どうやら米国民はより長期的に経済政策を捕らえたのかもしれない。

そう、経済政策には時間が掛かる。特にねじれ状態では思い切った経済政策は行えないからだ。

だからオバマ大統領は勝利演説で訴える。

「道は厳しく長かったものの、今夜、この選挙でわれわれが立ち上がり、闘って立ち直ったことを米国民はわれわれに思い出させてくれた。米国の最良の日々はまだこれからだということを、われわれは心底わかっている」

また、ロムニー氏が富裕層側の人間であることのアピールが効果的だったかもしれない。

投資会社出身のロムニー氏は庶民とかけ離れた存在だ。レイオフを平然と行う人間だ。富裕層を優遇する税制を施行としているなどのキャンペーンは、格差社会にあえぐ国民に強く訴えることが出来たであろう。

また、オバマ大統領は1期目の成果を訴えた。

「経済は回復に向かっている。10年続いた(イラクとアフガニスタンでの)戦争は終わろうとしている」

さて、他国の反応は…。

ロシアのプーチン大統領は7日にはオバマ大統領に祝電を打った。モスクワのアメリカ・カナダ研究所のセルゲイ・ロゴフ所長はオバマ大統領を評価する。

「オバマ大統領がいなければ、ロシアの世界貿易機関(WTO)加盟も新戦略兵器削減条約(新START)も実現しなかった」

但し、同氏はシリア情勢に関しては次の様に語った。

「米国の条件をのむよう他国に求めるのがオバマ氏の路線なのだ」

この件についての歩み寄りは難しいということだ。

中国外務省・洪磊報道官は声明を発した。

「中米協力パートナー関係をさらに大きく発展させ、両国民や世界の人々により幸福をもたらすことを希望している」

そして胡錦濤国家主席が祝電を送ったことを中国外務省は発表し、

「中米関係の発展は、世界にとって有益である」

とコメントしている。

韓国はそれどころでは無さそうだ。聯合ニュースは専門家の意見として伝えている。

「韓国大統領選の候補はいずれも対北包容で、大統領選後、韓米間での対北政策の調整が重要になる」

EU(欧州連合)のバローゾ欧州委員長とファンロンパウ欧州理事会常任議長(大統領)も共同声明を発表した。

「経済や安全保障を含むグローバルな問題に共に対処したい」

さて、気になるイランだが、今のところ公式なコメントは発していないようだ。

ただ、前述した中国は、胡錦濤国家主席が祝電を打った一方で、オバマ大統領の「アジア回帰」路線に警戒していることも共産党系研究機関専門家が伝えている。

中国は15日には習副主席が党トップの総書記に就任する。それから改めて、対米方針を示すとみられるため、注目されている。



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2012年11月03日

田中真紀子の暴走が始まった。

先月、田中真紀子文部科学相就任について、「ああ、やっちまった…」という記事を投稿した。

『田中真紀子文部科学相って、やっちまった人事。』(2012/10/02)
http://newsyomaneba.seesaa.net/article/295114984.html

そして早速、マスコミの期待通りに、田中真紀子文科相は話題を提供し始めた。

2日、田中真紀子文科相は来春開校を予定していた3つの大学について、まさかのこの時期と段階での不認可を宣言した。

「大学は量より質が重要」

うん?大学は量だろう。まず量があれば、大学卒業の重みが無くなり、大卒の資格にありがたみが無くなれば、そこから人材の本質を評価する風土が育つのでは無いか。しかし田中真紀子文科相は言う。

「(大学の)質が低下しているんですよ。量より質が大事なんです」

えーっと、質が大事なのは当然正しい。しかし、彼女がどのような指標を元に「質が低下している」と決めつけたのかが説明されていない。

そもそも、大学の質をどのように測るのか。そして、来春開校予定にたどり着いていた3校について、どうやって「質を満たしていない」と判断したのか。

全く説明されていない。

要するに、「思いつき」なのだ。あるいは「何かやって目立ってやろう」というところか。

田中真紀子文科相は、大学設置認可のあり方を「抜本的に見直す」と明言している。それ自体は構わないが、既に開校準備を進めていた3校をこの時期に、安易に不認可にひっくり返すのは軽はずみすぎるだろう。

当然、不認可にされた3校は、

「大臣の思い付きに振り回されたくない」

と憤った。物事にはタイミングという物がある。それが田中真紀子文科相には分からない。

ちなみに、来春に開校を予定していたのは秋田公立美術大(秋田市)、札幌保健医療大(札幌市)、岡崎女子大(愛知県岡崎市)だった。

田中真紀子文科相は不認可の根拠として得意になって一枚の紙切れを取材陣の前でひらひらさせながら語った。

「約800の大学があるんですね。(大学の)質が低下しているんですよ。量より質が大事なんです」

ひらひらさせた紙は文科省の職員に急遽作らせたやっつけの資料だ。日本地図に大学の分布が示されているイラストだ。そして不認可の理由が「約800の大学がある」ことだという。

はぁ?

全く意味が分からない。そして繰り返しになるが、「質の低下」も、どうやって計測したのか明らかにしなかった。

単なる印象論ではないのか?

それなら私にも言えるぞ。

「日本の大臣の質が低下している。解散で総とっかえだ!」

ってね。どうだ、こちらの方が説得力があるのではないか。

また、田中真紀子文科相は得意になってまくし立てた。この10月に創造学園大などの運営で経営悪化により解散を命じられた堀越学園を示し、

「安直に(新設を)認めると教育の現場が混乱するんです。こんなことが2度と起こらないようにしたい」

これもまた、突然の不認可の理由としてはお門違いだろう。

ただ、注目できるのは次の発言だ。

「大学同士でお互いに検討している。外部の有識者で検討会をつくらないといけない」

確かに大学設置・学校法人審議会の委員である29人の内、22人が大学関係者というのは偏りすぎていると思える。そこに外部の有識者による検討会を作るというのは、反対しない。

しかし今回不認可にされた3校は、既に審議会で「新設を認める」という答申が出ていた。だから3校とも来春の開校準備を進めてきているのだ。

そのため、田中真紀子文科相は高等教育局幹部から再三の説得を受けていた。

「答申通りでお願いします」

しかし田中真紀子文科相の答えは変わらない。

「駄目なものは駄目」

論理的でも何でもない。駄目だから駄目なのだ。

この事態に文科省の職員はこぼした。

「3大学は巡り合わせが悪かった、としか説明しようがない」

理不尽である。

しかし不認可にされた学校側も準備を進めてきた。これを無駄にしたくない。

「訴訟も検討する」

そう息巻く学校もある。

岡崎女子大の開校を目指していた学校法人清光学園の長柄孝彦理事長は会見で語った。

「理不尽さに憤りを感じる。大学設置基準はすべてクリアしている」

また、同学園の幹部も語った。

「文科省への抗議や行政訴訟、損害賠償請求も検討する」

何しろ校舎改修などですでに2億7000万円を充てていた。先月には説明会で高校生30人が参加し、入試準備も進められていた。

札幌保健医療大の開校を目指していた学校法人吉田学園側も言う。

「二日午前に文科省から連絡があったが理由は説明されなかった」

滅茶苦茶だ。そう、理由など無いからだ。あるとすれば、田中真紀子文科相の「思いつき」だけだからだ。

鈴木隆・大学設置準備室長は語る。

「ちょっと理解できない」

そして、

「どんなことがあっても一四年度には開学する」

と語った。

秋田公立美術大では新棟建設などのために5億6000万円掛けていた。秋田市の設置準備室の担当者は言う。

「今は感想も何も考えられる状態ではない。とにかく驚いている」

田中真紀子文科相は自分一人の思いつきでどんなことが起きているのか想像が出来ないのだろうか。

そして最も問題なのは、不認可にした各校についての問題点は明らかにされていない点だ。というか、問題はなかったのだろう。何しろ気分で決めているのだから。

既に審議会は7ヶ月かけて教育課程、財務状況などを審査してきたのだ。

そして田中真紀子文科相はいかにも軽率に自慢した。

「事前規制ということではない。イノベーション。フフッ。改革」

馬鹿だ…。

政治評論家の浅川博忠氏は言う。

「やっぱりやったかという印象です。審議会の抜本的改革は、来春分の開校は認めてから手を付けるのが常識。相手の迷惑を顧みず、思いつきで行動するのは科学技術庁長官、外相時代と変わりなく、全く成長していない。今後も同じことは起きる。」

同感だ。



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